バルブクリアランス調整 (E5 エンジン)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
温間での調整であれば十分に暖機を行います。
ステアを右に切ってタイヤハウス内のクランクプーリにアクセスする蓋を外し、レンチ(21mm)をかけます。
プラグを外した方が軽いですが、そのままでも EX バルブから圧縮が抜ける音を聴きながら回せます。 ギヤはニュートラルにしておきます。
2
エアクリーナ、アクセルワイヤ、PCV バルブ等を外し、ボルト3本を抜いてヘッドカバーを外します。
E5 のキャブ仕様では2~3分でここまで進められます。
3
プーリにかけたレンチを時計回りに回してプーリ上の合いマークを 『 T 』 に合わせます。 この時点で #1 または #4 の圧縮上死点が出ています。
← 目盛りが見にくいですが、これがプーリの合いマークが 『 T 』 に合った状態です。
プーリやベルトが邪魔をしてタイミングライトも照射しにくい場所です。
4
#1 と #4 のロッカ・アームを手で動かしてみて、どちらか動かせる方のシリンダが圧縮上死点にあることになります。
#1 が上死点になっていればミドリで示した4ヶ所のバルブ、#4 であればアカで示した4ヶ所の調整が可能です。
はじめの4ヶ所の調整が済んだらクランクシャフトを1回転(360°)回して残りの4ヶ所の調整を行います。
5
規定の整備データは、
IN: 0.25mm
EX: 0.30mm
(温間時)
になっています。
今回は冷間で調整してみますので、
IN: 0.22mm
EX: 0.26mm
をターゲットにしてみます。
シクネスゲージを挿す『サクッ』とか『ヌルッ』という感覚は体で覚えるしかなさそうです。 『ひとサイズ下がユルく、ひとサイズ上がキツクて入らない』も目安になりそうです。
ロックナットを締める時にズレ(ギャップが広がる方向)が発生し易いですから、ネジ山の遊びをなくす様にドライバを回すか、ズレを見越してひとサイズ下のゲージを使ったりしています。
一通りの調整のあと、念のために全8ヶ所のギャップを再確認しておきます。
6
次の箇所に液体ガスケットを使用します。
- ヘッドカバーのパッキンをはめるミゾ全周
- 半月形シール部分
- ディスビの逃げ部分
パッキンにも工夫がしてある様に見えますが、ディスビ部分は液体ガスケットを使用しないと高い確率でオイルが滲みます。
液体ガスケットがヘッドカバーの内側にハミ出さない様に注意します。
7
ヘッドカバーをかぶせ、ボルト3本で固定します。
このボルトは M6 (二辺幅12mm)ですが、規定トルクが 0.2~0.35kgm と非常に小さく設定されており、ヘッドカバーのパッキンを挟み込み、更にワッシャ下にゴムのブッシュが入っているので、締め付けトルクの感覚がつかみにくいです。
締めが弱いとオイル滲み、ムチャに締めるとアルミのヘッドカバーが歪みそう…。 簡単そうでいて実はムズカシイ部分だと感じます。
対応したレンジのトルクレンチもあるんですが…、もはや手のひらサイズです。
8
エアクリーナその他を元に戻して完了です。
エンジン始動の前にクランクプーリにかけたレンチを忘れずに外しておきます。
暖機後に測定してみると、温間時の規定値 +0.01 ~ +0.02mm 程度に収まっている様です。
打音も大変小さくなりました。
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