美しいものを羨んではならない。なぜならば、 その人々は美しく生まれついたが故の 過酷極まる懲罰が課せられる恐ろしい運命にあるのだから。美輪彰宏が『卒塔婆小町』及び『葵上』を公演する際の言葉と記憶している。大晦日の紅白での『ヨイトマケの唄』は素晴らしかった。もちろん、若いときの音源はあるし、最近の米良 美一の歌うヨイトマケも素晴らしい。でも、今は今だ。今聴けたことに感謝。ヨイトマケは見たことが無い。昔、仕事仲間で60歳くらいの大工がいたけれど、その人に聞くと昔は『ネコ』を押すバイトがあったという。『ネコ』とは一輪車だ。コンクリートをポンプで送れなかった時代、地方で道路や橋などの工事では地元民を借り出してネコにコンクリートを入れて運んだという。農家の女性もけっこう来ていたそうだ。農家ならばネコは得意なものだろう。高所は得手不得手だ。冒頭の美輪彰宏の言葉は『欲望と言うなの電車』のブランチ・デュボアの悲劇を思い出させる。美輪彰宏のいう過酷な恐ろしい運命の一つだと思う。小野小町という美しくうまれたものの過酷な運命。それでも私は女性の美の崇拝者だ。さぁ、今日もロマンの旅だ!