
皆様大変ご無沙汰しております。
私はお陰様で元気にやっております…が…
タバコを昨年の9月末から止めてしまったお陰で体重が10kg以上増加してしまい、禁煙が体に良いというのは嘘ではないかと思い始めている今日この頃です(笑)
本日は9月に修理をさせていただきましたスピードメーターについてお話させていただきます。
画像のスピードメーターはD22 ダットサントラックの物です。
私が昔からお世話になっている方が購入された車ですが、メーターが不調とのことで修理の依頼をいただきました。
これまた、私がいつもお世話になっている車屋さんで購入されておりますので、作業も何ら変な気を遣わずさせていただくことが出来ました。
症状からお話させていただきますと、ODOの表示が「999999km」、水温計及び燃料計が振り切れる症状、エンジンを掛けるとタコメーターがフラフラ脈打つといったものでした。
日産お得意のハンダ劣化だろうと高を括っておりましたが、再ハンダを行っても一向に直る気配がありませんでした。
中古品もなかなか見つからず、オーナー氏から
「ネットでダットラのメーターを修理できるところを見つけたから一度そこに出してみる。」
との意向を伝えられましたので、悔しながら手を引くことになりました。
確かに、私もその業者のホームページを拝見しましたが、必ず直せるような文面で今すぐにでもお願いしてみようという思いにさせるものでした。
しかし、私が「専門店」「専門家」をあまり信用しない所以を今回も目の当たりにするとは思いもよりませんでした。
せめてもの情けで名前は伏せておきますが、誇大広告も甚だしく正直笑ってしまうレベルの業者でした。
「他所の業者で修理されたメーターを預かったら…弊社の数%のレベルしか修理が出来ていない…」
等と記載し「弊社で修理できないメーターは滅多にない」というニュアンスの表記をしておきながら…業者に届いた瞬間…
修理不能
との宣告を受けたと車屋さんから連絡をいただきました。
理由は
「ROMのデータが飛んでいてどうしようもない」
とのことでした。
そんなことは業者に修理を依頼する時点でこちらで把握していることでした。
逆に、ここまで自信をもって修理ができるとホームページで言えるということは、ROMデータが飛んでいてもデータを入れて修理をしてくれるということだと考えておりました。
実際には恐らくハンダをやり直したり、液晶を付け替えたりという内容の修理を得意としているだけで、この年式の日産車の特有の症状を直せるだけのスキルは持ち合わせていなかったということでした。
愚痴はこの辺にしておきまして。
では何故ROMデータが消失してしまったのかということですが、この原因はハンダ不良ということで間違いないようです。
メーターを動かす基礎データとODOメーターの距離をEEPROMで記憶させております。
ハンダが悪くなってきますと、電気が流れたり流れなかったりするのですが、EEPROMはこのような症状をものすごく嫌います。
もっと言えば、グラウンドが怪しくなるということはROMにとって致命的だと言えます。
ある日突然EEPROM内のデーターが全て飛んでしまい…今回の症状に
なってしまうということです。
前兆が出ている間に手を打ってしまえば最悪の事態は避けられますが、ここまで来てしまいますとEEPROMにデータを入れる以外に救出不法はありませんでした。

上図がEEPROMです。
とはいえ、この時点でEEPROMにデータを入れる方法が思い付いておりませんでしたので、ルネッサの中古メーターを購入しドッキングさせることで修理することにしました。
この方法は成功し、無事にメーターを動かすことは出来たのですが、どうしても元の基板を使用してメーターを復活させたいという思いがありました。
詳細は記載できませんが、何とかEEPROMにデータを入れることに成功し
この状態にすることが出来ました。
この年代の日産車は同じ故障をよくするようでして、調べてみると180SX後期のデジタルODO仕様車やN15パルサー、もちろんダットラにルネッサ…結構同じ症状で困られているという記事を拝見しました。
メーターの故障は車検を通せなくなりますので非常に大事な部分となりますが、EEPROMを使用しこれが故障してしまうとどうしようも出来なくなるというのは非常にナンセンスだと思います。
現在、EEPROMの解析を暇を見つけて少しずつ行う予定ではありますが、今度はODOの設定距離の担保を何で取るかという問題も出てきます。
幸い、今回のダットラは担保がありましたので設定に悩むことはありませんでしたが、頭が痛いというのが本音です。
こうやって強制的に廃車にされる車は多いのでしょうね…。
Posted at 2017/12/11 01:30:00 | |
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