
韓国から帰国したので、モテギ戦のレポートを書こうと思います。
きっと長くなる予感。
オートポリス戦でポイントを逆転されてしまい、悔しいレースをしてしまい、チャンピオンを取る為に、並々ならぬ覚悟でモテギに入りました。
オートポリス戦から約2週間。
できる事は全てやりました。
幸い仕事も少なかったので、いろいろ考えたり、分析する時間があったのはよかったです。
僕らが気がかりだったのが、土曜の雨とAPから入った性能調整でした。
シリーズ全戦出ているマシンは、ウェイトを全て下ろして臨める最終戦。
性能調整は変わらないから、どのみち厳しい戦いになるとは思っていました。
いざ土曜の練習走行。
今回横浜タイヤさんが新しいウェットタイヤを何種類も作って来てくれました。
チャンピオンを取る為に、すごい努力をしてくれたと思います。
その新しいタイヤが雨の中、メチャクチャグリップしました。
周回を重ねても壊れないし、安定しているし、素晴らしいタイヤでした。
素晴らしい武器を手に入れた僕らは、予選を完璧に戦い、全セッショントップ!!
Q2は僕が走ったのですが、自信を持って走れました。
練習走行で僕らを楽にしたのは、チャンピオン争いをしている11号車が、苦戦しているという事でした。
ところが、予選になるとマシンを修正してきて2番手に。
さすが強いです。
でも、もうこれであれこれ考えずにガチンコ勝負!!
勝った方がチャンピオンという図式になりました。
土曜の夜、ご飯を食べながら谷口さんにいろいろ聞きました。
スタートの仕方から、イメトレ、気持ち、等など。
次の日のスタートまであんなにいろいろ考えたのは初めてでした。
でも、きっと谷口さんはいつもこれくらいは最低考えてレースに望んでいたのだと思います。
今年たくさんの事を経験して、考える量がどんどん増えてきたのは、僕にとってすごくいい事でした。
日曜日は今年初の僕スタート。
実は、すごく緊張していたのですが、集中力と絶対負けない!!と言う強い気持ちの方が断然大きくて、すごくいい精神状態で臨めていました。
だからシュミレーションしていた通りのスタートが切れました。
フォーメーションラップ中のタイヤの温めは、すごく気をつけましたがね。。。
トップで1コーナーを抜けた後は、もう前しか見ないで自分の走りに集中しました。
このままトップで絶対谷口さんにバトンを渡す!!
そうしたら、絶対トップで帰ってきてくれる!!!
心からそう思って走りました。
今回のPIT作業も完璧でした。
メカさん達は本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。
僕が走っているときで、2位と約2秒差。
それがPITアウトしたら、10秒差に。
メカさん達の早いPIT作業で他チームの追撃の気持ちを減らしたのは間違いないです。
そこからは、谷口さんの安定した走りで後続の追撃を許さず、最終的に33号車が2位に上がり、大差でゴールしました。
人生であんなに一周一周を長く感じた事はありませんでした。
そして、ファイナルラップ。
溢れ出そうになる涙をなんとかこらえて、サインガードに上り、最終コーナーから出てくるミク号を待っていました。
最終コーナーを立ち上がる姿を見た瞬間、目の前が涙で何も見えなくなり、よくわからず、ガッツポーズをしていたと思います。
後はもみくちゃ。
皆泣いていたし、叫んでいるし、何がなんだか(笑)
パークフェルメに谷口さんを迎えに行って、降りてきて抱き合った時。
「本当にありがとう」
って言ってくれました。
僕はなんて言ったか覚えていませんが、僕の方こそ本当に感謝しています。
今年、たくさんの経験をして、僕は強くなりました。
それも全て谷口さんが教えてくれた事。
感謝してもしきれないし、尊敬するドライバーです。
優勝は速いマシンがあったり、ドライバーが速かったり、性能調整がよかったりすると、できると思います。
でも、年間チャンピオンは全ての物が揃わないと無理です。
あの谷口さんでも初めて取るチャンピオンなんですから!!
その時に相方として一緒に組めているのは、本当に幸せです。
チーム力、横浜タイヤさんの素晴らしいタイヤ、一年通して最高の仕事をしてくれたメカニックさん達。
そして、それを応援してくれる、個人スポンサーや企業スポンサーの皆様。
皆で勝ち取ったチャンピオンです!!
本当に心から全ての関係者に感謝しています。
「ありがとうございました。」
皆さんからのたくさんのメッセージを見て、チャンピオンを取ったんだ!!って感じてます。
このチームは最高です。
こんなに熱い気持ちになったのは、人生で初めて。
僕は本当に幸せ者です。
Posted at 2011/10/19 14:38:04 | |
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