
初めての地へ愛車で行く旅。この歳でこの「初めて」ってのは、誠にありがたく感じます。夢のような一週間でありました・・・。
あの日、タイヤ交換&オイル交換をバッチリ済ませ、旅の準備に怠りはない!っと、ひとりほくそ笑みながら早めに布団に潜り込んだものの、やはり興奮の余りロクに眠れぬまま、予定時刻より早く起きてしまったのは、星が見えぬ翌10月4日未明。
宮城県は古川ICを目指し、東北道を北上開始したのであります。
今回の東北ドライブは、これに続くメイン・イベントのプロローグ。
よって、フルコース・メニューの前菜として、ゆるい走行ルートでのスケジュールを設定しました。
大型貨物車の群れと一緒に、まずは白河辺りまではタイヤの慣らし区間と定め、100km/hの定速走行。
途中、雨に降られる区間もあったものの、新調したMICHELIN PILOT SPORT5の安定したグリップに感じ入りながら鶴巣PAで給油、5:10am古川ICをアウト。
6:00am
最寄りのコンビニで朝食済ませスタート。
清々しい朝の空気の中を、今度は仕事場へ向かう車列に紛れ、まずはR108で鳴子温泉~江合(えあい)川左岸の旧道から秋の宮温泉郷のK310・こまち湯ったりロード入口までの74kmを目指します。
7:00am
「あ・ら・伊達な道の駅」R457の分岐を過ぎ、R108花渕山BPを望む鳴子ダム駐車場で小休止。
日が差さぬ旧道の冷え込みに耐え兼ね、ダウンベストを着込み再スタート。
道は江合川沿いから離れ奥羽山脈越えへ続きます。
R108は大好きな山岳ワインディングルート。
ほどよく冷えた吸気温度に、新調したてでも養生十分のタイヤに、これまたオイル交換したてのエンジンが奏でる軽やかなサウンド・・・あぁ~💛
還暦少年でも危うく昇天しそうでした(^^;)
泥湯温泉&小安峡K310の表記で右折。
途中林間に見える濃茶色の管渠。この時はまったく知らなかった山葵沢(わさびざわ)地熱発電所の「還元熱水輸送配管」というものだったのであります。
ここ秋田県湯沢市は太古の火山噴火の痕跡が残り、今も豊富な地熱エネルギーが埋蔵されるエリアであり、同時にその地熱エネルギーの利用が活発なエリアとして付近の小安峡大噴湯(だいふんとう)、川原毛(かわらげ)地獄、温泉などがその証となっている・・・そうな。ほぉ~♪
でも、この日この時は、んなコト何にも知る由もなく、屈曲したヒルクライムからダウンヒルを
「うひょぉ~♪」っと存分に走りまわっとりました。
8:20am。
ここからK51~R398~K282~R342で小安峡~須川温泉~成瀬ダム~西和賀町・湯田までの115kmを突っ走り、いよいよ岩手県へ入るのであります。
8:50am
成瀬ダム展望台で小休止。
台形CSGダムとしては、日本最大級の大きさを誇り、災害防止、流域の自然環境保全、農業用水・水道用水の確保、発電などの様々な役割を持ち、周辺地域の発展と利便性向上に貢献するため2018年着工2023年3月の完成を目指し、鋭意工事中・・・との説明書き。迫力の55tダンプ‼
ちなみに、CSGとはCemented Sand and Gravelの略で、現地発生材(石や砂れき)とセメント、水を混合してつくる材料のこととありました。
今にも降りだしそうな空と、吹き始めた冷たい風にせかされ再スタート。
10:17am
和賀川に架かる川尻橋を渡り、岩手県道1号・盛岡横手線へ左折する頃にはとうとう降り出した雨。
一気に気温も下がりヒーターオン。
秋田県と山脈を一つ隔てて隣接する沢内盆地。
沢内三千石と呼ばれ奥羽山脈の奥に広がる東北の穀倉地帯としてのこの地を北へ、盛岡へ至るこの道を行きます。
晴天であれば、岩手山、和賀岳、真昼岳の姿が拝めたはずで、それを期待しこのルートをとりましたが残念!
さらに、鉛温泉方面へ抜けるK12は、災害復旧工事で全面通行止め。このまま盛岡を回るのも時間が惜しいので即断Uターン。
平坦地にもかかわらずスノーシェッド!? 吹雪を避ける為かも・・・なんて考えながら秋田自動車道へ。花巻市街地へ廻り給油&昼食は麺房 高松庵へ。
強い辛味の暮坪(くれつぼ)かぶを薬味にした蕎麦を、いただきました。
その暮坪かぶのおろしをつまんでみれば、辛味は強いものの、嫌いな味わいではなく、蕎麦にのせて少し汁につけて食べると、うん。旨い。
合間の天ぷらも揚げたてで、蕎麦との絶妙な組み合わせでこれまた旨かったです。
0:30pm
雨も上がりルーフを拭き上げ、マップで現在地と今夜の宿泊地宮古までのルートを検討。
当初の予定=プランAは、遠野~大規模林道で高清水牧場~K16~荒川高原牧場~江繁(えつなぎ) ~R106・鈴久名までの119km/4h。
プランBは、JR小山田駅~K43で早池峰ダム~K25~江繁(えつなぎ)~大規模林道でR106・鈴久名までの72km/2.5h。そこから宮古まで最短距離で39km/40min、う~む・・・。
雨雲レーダで午後の降雨予想等総合的に勘案し、プランBで決定。
1:15pm
人気のない早池峰ダムで一服。ペース上げねば‼
早池峰ダムから西へ8km、標高1900m超の高峰、珍しい高山植物と美しい眺望で人気の早池峰山(はやちねさん)。
この南麓を走る岩手県道25号紫波川井線は、花巻市大迫町集落までは2車線の快走路。
しかし、大迫笠詰キャンプ場辺りからぐっと狭まり1.5車線の国有林の中を稗貫川(ひえぬきかわ)沿いに行く静まり返った山間路。
1:40pm
しばらく行くと河原の坊キャンプ場~小田越登山口で、花巻市~遠野市に変わり、僅かな距離で宮古市となるポイントで小休止。
冷たく森閑とした空気の中にエスの鼓動が響く。ふと見ればトリップメーターは700km。
久し振りによぉ~走ってきたなぁ~と実感。
1:56pm
江繁(えつなぎ)からいよいよ本日のメインステージ北上山地を走る鈴久名・大規模林道~川井・住田線の北端区間かな?・・・へ。
前評判どおりの20kmの快走路‼ あっという間に走り抜けてしまいR106の自動車専用道路(宮古箱石道路)のゲート。
でも、当然ここからは旧道へスイッチ。
新たに自動車専用道開通に伴い旧道は通過交通もなく貸し切り状態♪
嫌いじゃない雰囲気の中をマイペースで行く良き道~「宮古街道」「閉伊街道(へいかいどう)」。
いくつかの集落を抜け、大きく曲がる閉伊川に沿って走る旧道は、これまた気持ちいい快走路♪
まったく晴天ならば如何ほどであったか!? と曇天を恨めしく思うものの、それでも「ホントにいいのか!?」っと誰にとは無しにつぶやいておりました(^^;)
4:00pm
宮古市街地のGSで汚れきったエスを手洗い洗車してもらった後、今宵の宿・ホテル近江屋に到着。
宮古湾が目の前に広がる12畳の広々とした和室が今宵の寝床であります。
早々に大浴場へ。走りまわって浴びた汚れを落としさっぱりして、ゆったりお湯につかれば、はぁ~極楽極楽ぅ~っでありました。
風呂上りの生ビールを一気に飲み干したあとは、焼酎と地元の漁港から直送の地魚をメインとした夕食‼
一日走り回って、旨いものを「旨い!」と味わえる幸せに感謝‼

ご馳走を腹いっぱいいただき、寝る前にもう一度風呂に入り
部屋で明日の天気予報見ているうちにドッと眠気に襲われ、あっちゅう間に寝てしまいました。
つづく・・・