今年も早師走。10月11月とボケボケしていたらもうこんな時季になってしもうた・・・!!
過日のドライブのレポ、ついつい回想に耽ってしまい手間取りました。
あれは・・・そぉ~・・・そぉ~じゃったのぉ~
暦は10月。今年もあと3ヶ月。毎年時の流れが速まっていく・・・となりゃあ~縁側で茶すすている場合じゃあ~ねぇぞ!! ってなことで、早速「旅に出る理由がここにある」の地図帳とGoogleマップでルート検索。
日頃、ついつい走ってみたい道が豊富かつ、走行ルートが自在に設定できるという走りやすさのため、圧倒的に東北方面へ出かけがちだったので、久し振りに西へ~信越方面へ出かけてみることにしました。
うららかな秋の晴天の予報に接し、群馬県を横断し更埴ICで夜明けを待った10月最初の好日未明。
この日は白馬~糸魚川へ抜け斑尾・妙高方面へ・・・と考え、第一レグはK70~犀川・久米路(くめじ)峡~K36・31&33~R148は南小谷(おたり)駅までの57kmと定めました。
早朝ならばこその独壇場の快速ルートを存分に駆け抜け、栂池方面へ寄り道。
ふと目に留まった「千国(ちくに)街道・塩の道」と「牛方宿(県宝旧千國家住宅)」の標記。
「古くから越後の糸魚川地方と信州の関係は深く、海産物などの流通路、いわゆる「塩の道」ともよばれる千国街道で結ばれてきた。行商人が塩や干し魚などの重荷を背負って歩き、谷を遡って峠を越え、冬は雪崩にさえぎられるなど、難所続きの道であった・・・」
「糸魚川から内陸部信州の松本城下までを結ぶ千国街道。その険しい道のりを、塩俵などを積んだ牛を引いて歩く牛方らが停泊した宿を復元した資料館。千国街道に唯一残る牛方宿で、間口6間奥行き10間・・・.」と記された昔の塩の道を物語る証となっています。
今回の走行エリアにはその地域の歴史と風土特有の背景があったこと、まこと恥ずかしながらこの時初めて知り、己の無知無学・浅学菲才を改めて思い知った次第でありました。
これらの情報をもとに改めてルート詮索。当初はR148をぴゅ~と北上する予定でしたが、旧道&脇道へ廻るルートを辿りながらの雨飾山への25kmを第2レグとして再スタートしました。
JR大糸線と一級河川姫川と並んで走るR148を北上し、昔の街並み・風情を残すといわれる小谷(おたり)下里瀬(くだりせ)へスイッチ。
塩の道宿サインが付いた街灯が並ぶ通りを静かに抜け、いよいよメインステージのK330へ。
改めて地形図を見れば、東は妙高戸隠連山国立公園、西は中部山岳国立公園と、標高1,600〜2,800mの高山に囲まれた小谷村。
糸魚川と松本を結ぶ幹線道のR148は山間部の高所をトンネル・橋梁で抜けていく道筋となっていますが、急峻な峡谷型の地形の底を北流する姫川に沿って僅かな平地をいくこの道は、冬の降雪量の多さと険しい地形や地質によるリスク回避のためのスノーシェッドやトンネル、擁壁などの構造物に守られた山岳路。これは同じ山岳路でも六十里越・R252や樹海ライン・R352とは全く異なる、独特の雰囲気を感じる中を行きます。
R148とK330が交差する光景。
R148から落ちてきた雪を避けるためのメタルのドームが着けられています。
JR西日本大糸線の中土駅前の集落からJRを潜り姫川橋へ。
1937(昭和12)年竣工の姫川橋は、当時戦争のため鋼材が不足したことを背景に、31歳の若き長野県道路技師・中島武氏の創意によって生まれた世界最初の鉄筋コンクリート・ローゼ桁橋で、同じ小谷村の親沢橋、昭和橋(坂城町)、大手橋(木曽福島町)、栄橋(佐久町)とともに土木学会の土木遺産に認定された橋梁とのこと。もちろんこの時が初見でありました。
橋を渡り、K114で小谷温泉~雨飾山キャンプ場入口まで14km標高差730mのヒルクライムへ。
午前7時、朝陽も山間のため当たらぬ中速コーナーを快走、中谷川を渡河する湾曲した橋のコーナーから幾つかのスノーシェッドを抜けると狭路と低速コーナーの小谷温泉街。静かに抜けて再び山間ルートへ。
この日は雨飾山登山者が多数来訪するためか、地元の方から通行規制が敷かれるとの情報を知らされ鎌池までは行けずに早々に下ることに。
やっと朝陽が当たるようになった温泉バス停前で小休止。
空腹を感じ「道の駅 小谷」へ向うことにし、来た道を下り姫川橋&姫川第三ダムまで戻り、再び旧道へ。
県道から離れ村道を行くと姫川支流の浦川に架かる石造りの橋~「浦川スーパー暗渠砂防堰堤」が眼下に。
1911(明治44)年8月に乗鞍岳(2456m)から連なる尾根のピーク稗田山(ひえだやま・1443m)の北面で山体崩壊(稗田山崩れ)が発生し、大量の土砂が山麓の集落や道を飲み込み流失面積は70ha余という大惨事があった・・・。
この時の土砂災害~稗田山崩れを綴った幸田文の文学碑「歳月茫茫」に立ち寄り、見知った次第でありました。
その浦川に架かる浦川橋から見る砂防工事。正面奥に稗田山崩れの痕跡が見えた。
浦川橋を渡り急勾配&極狭路を辿り来馬(くるま)温泉を抜け、道の駅でやっと一息入れました。
空きっ腹に染み渡る立ち食いのかき揚げ蕎麦の旨かったこと!!
元気をチャージし再スタート。
先ずは旧道区間を辿ってJR大糸線の平岩駅まで行くことにし、登り勾配が始まる辺りから脇道へ。
通常サイズより明らかに異常に大きい方向標識が目立つ緑の鋼製シェッドの道を行くと、対岸には長年の耐雪と克雪のために築造されてきたと思われる堅牢なシェッドで防御された大糸線が見える。
その先に現れた人気のない発電施設群。
さらにその先に続くコンクリート造のシェッドの先には、ぽっかり空いた漆黒の空間~トンネルへと続く・・・
なぁ~んも聞こえてこない場所の通行止めの表示にUターン。
国道に復帰、塩坂トンネルを抜けると新潟県。
「蒲原沢土石流災害の慰霊碑」の反対側へ下っていくルートが糸魚川へ至る旧国道。ここを行きます。
この先の葛葉峠を越え、塩の道として山と海を繋いだ古道を行きます。
平岩駅前で目に留まった「蓮華温泉」とK505の表記に誘われターン。
国道のトラス桁を潜り脇道へ。県道区間の6kmと先の林道⁉区間5kmはメリハリの利いた林間ワインディング♪ 湖畔で小休止。
時刻は10時。
ここからは、一旦平岩駅まで戻りR148の西側を縦走するK483・山之坊大峰小滝線で大峰峠を越え海沿いのR8への55km。
秋空にひときわ目立ちそそり立つ頂は「小滝川ヒスイ峡の明星山(みょうじょうさん)大岩壁」
本来なら寄りたいところでしたが、何せ、白馬からここまで気を取られるポイント多数で快走出来た区間はほんの少しだったもので、このステージではちょっぴり!?ペースを上げ気味になっちまい、走行ペースに没頭する余りスッコーンとR148へ出ちまいました。
根知駅を過ぎK225~K221でR8、日本海へ。
上越市までのリエゾン区間は、日本海を見ながらの絵にかいたような約1時間のシーサイドドライブ♪
上越市街地・R18鴨島交差点からR405へ。
ここからが、この日のドライブ後半区間となります。
R18とR17を繋ぐルートには、十日町経由のR253と津南経由のR405。
今回は山に近いルートのR405で、安塚・菖蒲の集落から三方峠を越えて、松之山温泉・七曲りを下り津南までの60kmを選択です。
休日の昼過ぎ、車影も僅かな牧区までは2車線の快走路。集落を抜けると徐々に勾配が着きコーナが増え始めます。
安塚でR403を右折・南下し、センターラインが無い1.5車線の上り勾配。
さぁ~て♪ 本領発揮の区間に突入かぁ~♪!?
菖蒲の集落までは改良済み区間に狭幅員の低速コーナが出現するも勾配自体は緩やか。2車線区間に戻った菖蒲集落を抜ければそのまま滑走路のような快走路!! 一気にアクセル踏む踏力が増します♪
・・・っと思ったら林間コースに入ったらまた1.5車線。
ほんでも、クネクネ度と、軽くスクワッドしながら小気味よくはコーナ抜けて加速していく挙動を感じる楽しさは堪りませんワ💓
狭路・強カーブ区間を抜けたあとの津南からは、まったりリエゾン区間。
西に傾き始めた日差しに照らされ帰路の湯沢ICへ向かったのでありました。
距離と走行時間からは、「いやぁ~走りに走った!」っとは言い難いものの、今回の信越ドライブ~何といっても前半の小谷エリアのディープさにすっかり魅了されてしまいました。
また、後半のR405は広狭の快走&山間ワインディング混合の三桁国道で、酷道に在りがちな落石や路肩崩壊が無いこれまた面白いルート!!
阿武隈エリアの時のように、こりゃあ~もう一度じっくりと走りに行かねばならぬまい・・・と思ったのでありました。
ありがとうございました。