メモ よそう もる つぐ

飯(など固形の食物)を

「よそう」(標準)
「よそる」(群馬、栃木)
「もる」(北海道、青森、秋田、山形、新潟、長野)
「つぐ」(九州、四国、中国地方)
「いれる」(沖縄)

よそう＝装う
「よそおう」ワ行五段活用は
元来は「よそふ」ハ行四段活用だった。
器に食物を「整える」こと。
よって汁物にも使用する。
飯も味噌汁も「よそう」のが正しい。
整えて盛り付けようという意識を含む語だったはずだ。

よそる
「よそう」がラ行化したと言うよりは、
「よそう」と「もる」の混成語である。
誤用と言ってもいい。

もる
「盛る」皿の上に成。
成には「纒める」意がある。
食物を纒めて乗せる。

つぐ
「注ぐ」は氵であるから、
本来は飲み物など液体に用いるべき語である。
固形物に用いるのは非常に違和感がある。
個人的には誤用にしか聞こえない。
そそぐ、と読む場合は流し込むニュアンス。

いれる
勿論「入れる」と書く。
単なる動作である。
「よそふ」のような意識を全く感じない。


茶碗に飯を装(よそ)い、
飯の上に具を盛り、
そこへ出汁を注(そそ)ぎ、
そしてぐい呑みには酒を注(つ)ぐ。