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あーる5のブログ一覧

2012年03月31日 イイね!

エーモン両面テープの使用温度範囲

エーモン両面テープの使用温度範囲エーモン両面テープのパッケージには,誇らしげに「200℃ 熱に強い」とか「150℃ 熱に強い」ってあります。

これだけを見ていると「両面テープって暑い時に,はがれたりする。エーモンのは200度までOK。これはいい」と思ってしまうものです。
「あっちは150度だけど,こっちのは200度。こっちの200度の方が偉いんだ」そう感じたりします。

これらは使用温度範囲の上限値を表しています。
数字データを各社の各テープで比較していると,エーモンの温度の上限値が他社より突出していることに気がつきます。
エーモン以外の超強力・強力両面テープは,だいたい80度か90度です。

エーモンの両面テープは,他社より高いから性能もいいのだろう?
でも,エーモンの両面テープのほとんどは住友スリーエム製のような感じなんですが(笑
これらは,以前から疑問に思っていたのですが,今週,ようやく自己解決させることが出来ました。

(当方が理解した範囲で)結論を先に書いてしまうと,一言でいうとエーモンは「接着能力が,少しでも残っていればよい温度」を上限値にしている。他社は「一定の目安をおおむね満足できる性能が残っている温度」を上限値にしている。

同じ試験データなのに,エーモンは数字の解釈を変えているので,インチキじゃん 客に誤解を与えると思います。
そういうわけで,温度の上限値は(アクリル系接着剤の)超強力・強力両面テープなら,どの会社も似たり寄ったりなので(一般的な用途では)購入時の判断ポイントに加える意味はないと考えます。

先に書いたお値段のことと言い,エーモンって,カー用品店の客をバカにしている,って感じ。



以下,本件に関する説明。(細かいハナシなので,読み飛ばしてもらって結構です。笑)

接着剤は温度が高くなると接着力が低下します。(接着剤の化学物質が活性化するため)
この手の両面テープに使われているアクリル系接着剤は150度ぐらいで溶けてしまい,150度の手前ぐらいではほとんど接着剤の用をなさなくなります。(成分調整をしても200度程度まで)
仮にエーモンが3Mに特注でテープを作らせたとしても(アクリル系使っている限り)150度近辺で,一定の接着力を有する両面テープは作ることが出来ません。さらに高性能なテープは接着剤にシリコン系を使えば作れますがコストがかかりますし,基材も持たせるためにアルミなどを使う必要も生じてきます。
つまり,エーモンが言っている150度や200度で,実用性がある両面テープは(一部を除いては)どうやっても作れないのです。

使用温度範囲はJISのテープ関係規格にありません。各社が社内試験で得たデータをもとに独自に設定しているものです。
さすがに,なんの根拠もなく数字を載せることはないと思います。JIS規格で数字が示されている超強力テープの場合は,おおむねJISの値を満足できる接着力が残っている温度を載せているのではないでしょうか?

(工業用)VHBの総合カタログの使用温度範囲はエーモンと同じ値になっています。カタログの欄外に但し書きがあって「高温における使用時間は用途によって異なりますので詳しくは下記までお問い合せください。」となっています。
このVHBのカタログは一般消費者向けのものではなく,建築関連部材メーカーや電機・自動車メーカー等向けの工業用テープの案内としてあるものです。担当営業や技術者が付いているわけですからこのような説明になっているは理解できます。
それをどうやらエーモンは一般消費者の説明に流用している模様です。お約束とは言えエーモンのパッケージ裏には「高温・高湿下では接着力が低下し,はがれるおそれがあります。」としているので,問題ないのでしょうが。

実際の温度を計ったもの↓
・(JAF)車内温度-危険性が高いのは春先から初夏にかけて
http://www.jaf.or.jp/data/07usertest/
> ダッシュボード付近 ・・・・・・・・ 70.8 ℃
・見よ!エーモンは赤く燃えている
https://minkara.carview.co.jp/userid/193175/blog/19152874/
> 両面テープをはじめとした
> エーモンアイテムは80℃でも問題なく使えるよう

70度や80度になると接着力はどれぐらい低下するのか?
3Mに照会したところ「『荷重の目安』に載せている値は(温度の)条件が一番悪い時のもの」だそうです(*1)。使用温度範囲の高温側(80度までと書いてあるなら80度の時)での試験値を「荷重の目安」に載せている。ということは,常温においては荷重の目安の値を上回る性能があるとみるのが一般的でしょう。
温度が上がれば接着力は下がりますが(3Mの場合)荷重の目安に準じていれば(素材や余裕は別として)温度のことは気にしなくてもよさそうです。

それでも,熱が心配だという方は,スコッチ 超強力両面テープ[耐熱用](KHR-12など)がよろしいと思います。これは3M VHB Y-4609と思われます。
ここでいう耐熱用というのはクルマを念頭にしたものではなくて,3Mとしては台所のコンロ周りのステンやタイル用を想定しているようです,この両面テープの使用温度範囲-20度~180度。荷重の目安は,ステンレスどうし660g,タイルどうし 400gになっています(12mm幅,長さ2cm)。ただ,90度引きはがし試験の値では自動車内装によく使われているポリプロピレン(PP)の値はステンレスより大きく劣っていました。クルマ用としては実用性が今一歩の感がありますが,温度の数字が大きい方がよい方は使ってみるといいと思います。

実際問題,真夏のクルマでも200度になることはないので,エーモンが宣伝に200度と書いても,300度と書いても,どうでもいいような気もします。(仮に消費者保護を目的とした公的機関(国民生活センター等)へ申請したとしても話は聞いてくれるでしょうが調査はしてくれないでしょう。150度になることはあり得ないので著しく消費者の不利益にはならないと思われます。エーモンはその辺りも読んだ上で宣伝文句に付けているのだと推察しています)
ただ,いくら宣伝とはいえ,製造元と思われる3Mが80度と言っているものを200度って書いてしまうのは,どんなもんなんでしょうか?

*1 スコッチ 超強力両面テープ プレミアゴールド[自動車内装用](KCR-15など)のパッケージには「室温25度における荷重の目安」と書いてあります。自動車内装用テープに温度を明示されてしまうと3M DIY製品問合せ窓口の返事はやや信頼性が欠けることに?

▼参考リンク
・3M テープ・接着剤製品 よくあるご質問
http://www.mmm.co.jp/tape-adh/faq/
▼関連リンク
・エーモン工業の両面テープ(2010.11.5)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/20288286/

Posted at 2012/03/31 17:40:06 | コメント(0) | 両面テープ | 日記
2012年03月30日 イイね!

100円均の超強力両面テープ(移)

この記事は,100円均の両面テープを使う前のものでした。
初出後,100円均の両面テープをテストし,その内容を含めてパーツレビューを書きましたので,そちらの記事をご覧いただければと思います↓
・ダイソー 超強力アクリルフォーム 両面テープ(白)(2014.2.16)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/car/1350255/5974646/parts.aspx

Posted at 2012/03/30 23:07:17 | コメント(0) | 両面テープ | 日記
2012年03月30日 イイね!

両面テープの性能

みんカラを拝見しているとクルマ用両面テープ購入時に重視しているポイントは,接着力と使用温度範囲の上限側の数字が多いようです。

お値段の方は,二の次,三の次という感じでしょうか?
というのもカー用品店やホームセンターのカー用品売り場にある両面テープは,ほぼエーモン工業が独占しているから。
同じようなメーカーとしてはフジックスがありますが扱っている店は限られますし,ましてやエーモンとフジックスの両方を置いている店はそうそうないでしょう。
他のメーカーと比べたくても,他に置いてないのですから選びようがありません。これでは非現実的な値段でない限り,お客さんは渋々とはいえエーモン製品を買うしかありませんから,買ってもらえそうな値段の上限に価格設定をするのはビジネスとしては当然でしょう。
当方のイメージとしては大型ホームセンターの建築用テープ売り場(≠カー用品売り場)と比べて,カー用品店のエーモンのは1.5倍~2倍という印象です。
こういうのは両面テープに限らず,エーモンの工具やパーツ類なども同じ。特段,ええもんとは思えないふつーもんでも,そういう点では随分いいお値段です。
値段の話は以上として,今回は接着力のことを書いておきます。(使用温度範囲の件は後日)

クルマ作業で使うような両面テープの場合,テープメーカーは「荷重の目安」を数字で示しています。
エーモンは数字を一切商品パッケージに載せていませんし,訊いても数字は教えてくれません。そういう態度をとっていることやこれまでにどのような経緯があったのか?想像は出来ますが,当方が詮索したからといって数字が出てくるわけではありません。

当方はテープや接着剤の専門家ではありませんので,以下の内容には誤りや勘違いがあるかもしれません。

一般には接着力が性能と思われがちだと考えられますが,両面テープの場合,接着力と保持力の2つが性能を測る指標になります。当方が理解したのは,接着力というのは接着剤自体の性能。保持力というのは両面テープとしての性能だと受け取っています。
テープの試験方法はJIS規格で決まっており,何種類かの試験方法があります(JIS Z 0237 粘着テープ・粘着シート試験方法)。粘着力は180度もしくは90度の引きはがし,保持力はおもりによる試験となっています。超強力両面テープにおいては,せん断試験もあります(試験機はJIS B 7721 引張試験機・圧縮試験機を使う)。
なお(規格上は)すべての試験はステンレスを用いて行います。

両面テープのレビュー記事において,荷重の目安としたのは保持力で,せん断接着試験,90度引き剥がし試験は接着力になります。(荷重の目安はおもりを取っ替え引っ替えして行う)
従って,クルマ用として使う場合の実環境に近いのは,荷重の目安の値ということになります。

住友3社のデータシートをみると同じ製品体系で(同じ接着剤で)基材の厚さが違っているものがあって,その場合,基材が厚い方の試験値がよくなっています。これは基材が力を吸収しているものと考えられます。接着剤の接着力だけが両面テープになった時の性能ではなくて,基材も含めた性能が保持力になっているのだと思います。

スコッチ パワー両面ロールテープ 超強力(PV-1,12mm幅)の名前で一般売りされているのは,3M VHB Y-4952と思われます。エーモン 超強力両面テープ(プラスチック用)No.N889(エーモン最強の車内小物用)もY-4952と思われます。
PV-1の荷重の目安は,ステンレスどうし1000g,ポリプロピレン(PP)どうし550g,ポリエチレン(PE)どうし500gとなっています。(12mm幅,テープ2cm当り)
(PPの)内装ダッシュボード付近に両面テープで装着されることが多いETC車載器は重さが100g程度ですから(単純計算では)このテープなら約4mmで足りることになります。
ダッシュボード側の材料の性質や表面仕上げの違いなどもありますから,これでは余裕がないので,実際には,もう少し必要だとは思いますが。
テープ選びという点からみると,この場合,PPで100g+余裕分の保持力が確保できるテープならそれで良いということになります。(余裕に高温時の性能低下は加味する必要なし。詳細は温度の記事参照)
2cmで550gといったら,かなりの保持力だと思います。これはペットボトル1本です。さらに,ステンだったら1000gもあります。

なにが言いたいかというと,テープの性能は十分ある。
やみくもに接着力(→保持力)が強いテープを求めるのは,いかがなものか?

「あんたの言っている保持力っていうのが,世間一般では接着力なの」ごもっともだとは思いますが,テープメーカーは接着力と保持力を分けていますので,商品説明を読む際には分けてもらった方がよろしいかと思います。

自動車メーカーの工場や(サービスマニュアルがはっきりしている)ディーラー整備工場にしても,なんでもかんでも超強力テープを使っているわけじゃないと思います。1円単位のコストを削るためには,スペックを満足するなら高いテープでなくて,分相応なテープを使っているとみるのが妥当だと思います。

なお,3Mが公表している試験値は72時間(3日間)経過後のものです。貼った直後は30%程度の性能だと3Mはしています。貼り方としては,貼った直後は負荷をかけない,もしくは負荷を低減させるのが望ましいと思います。また,テープ本来の性能が出るように作業の手順にも気を払う必要があると考えます。



テープメーカーが示している試験値の素材は,一般的な素材そのものによるものです。スチールの場合は,素材そのもので利用されると思いますが,ステンレスやアルミでも表面仕上げがあれば接着力に影響することもあります。同様にポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)も表面加工(ダッシュボードのシボ加工等々)が接着力に影響することもあります。金属や樹脂の場合,塗装されていることもあって状態よっては接着力に影響したり,接着は出来ても塗装の方がはがれてしまうこともあります。汚れ落としはエタノールで行うことになっています。実際に貼り付ける素材や条件は様々なので試験値の通りになるとは限りません。

▼参考リンク
・3M テープ・接着剤製品 よくあるご質問
http://www.mmm.co.jp/tape-adh/faq/
・ニトムズ 両面テープの接着と保持の違いは何ですか?
http://www.nitoms.com/q_a/qa01.html#q0104
▼関連リンク
・エーモン工業の両面テープ(2010.11.5)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/20288286/
Posted at 2012/03/30 20:03:30 | コメント(1) | 両面テープ | 日記
2012年03月29日 イイね!

超強力両面テープと強力両面テープの違い

(文房具の両面テープではなくて)クルマ作業で使えそうな両面テープ売り場に行くと商品名に「超強力」「強力」が付いているものが目立ちます。というか付いていない方が珍しいぐらい。両面テープの超強力と強力の違いを調べたものです。

●用語の定義(JIS Z 1541)
 超強力両面テープとは「高い接着力をもち,かつ耐熱性にも優れ,結合物などにかかる荷重の一部を負担することができるテープ」だそうです。
 超強力両面テープ自体の数値規格,試験規格などはありません。また,これは規格上のことですから,商品名にこの定義に準じた名前を付ける義務もありません。
 強力両面テープのJISにおける規格はありません。

●JIS Z 1541 超強力両面粘着テープ
 この規格では,超強力両面粘着テープの性能値を区分けしており,各種試験から次の種類を定めています
・1種(構造用)
 主に耐熱性の違いから1種1号と1種2号がある
・2種(一般用)
・3種(屋内用)
 テープメーカー数社のWebサイトで確認した感じでは(一般売りは)JIS1種のものしか市販されていません。JIS2種や3種のものは売られていない感じです。(但し,これは明記されていないだけで,実際にはJIS2種・3種適合品の場合もあるかもしれない)
 ここで注意が必要なのは,商品名の超強力両面テープ≠JIS1種・2種・3種であるということです。
 つまり,JIS規格に適合していないが,用語の定義を満足していれば「超強力」を商品名に付けることのは自由なのです。

 ニトムズの商品体系は,この辺りがはっきりしており「両面粘着テープ ハイグレードシリーズ」はJIS1種(1号・2号)適合品で,その下位製品である「超強力両面テープ」はJIS1種・2種・3種非適合品になっています。(ニトムズはJIS2種・3種適合品は商品化していない)
 住友3Mの場合は,スコッチ超強力両面テープシリーズは,すべてJIS1種適合品になっています。この商品体系ですと超強力=JIS1種適合品,強力はJIS1種非適合品になるのでわかりやすいです。

●JIS Z 1541制定の背景
 超強力テープの開発メーカーは米3M社。(商品名:VHB(Very High Bond))
 VHBの使い道に(建物で使う)鋼製ドアがあります。建物には法規制に基づく様々な基準・規格等があるわけですが,VHB発売後の当時は,超強力両面テープを鋼製ドアの部材として使うことが出来ませんでした。VHBの性能がそれまでの両面テープとあまりに違っていたため,VHBを鋼製ドアで使えるようにするために作らたのがJIS Z 1541です。
 そのような経緯のためJIS1種は(建物)構造用となっているわけです。両面テープを使うのに直接の法規制がかかるのは,建築関係ぐらいじゃないでしょうか?
 JIS1種の1号と2号の違いは耐熱性によるものですが,ここでいう耐熱性というのはクルマの話ではなくて,主に建築における防火的観点によるものです。同じタームでも,世界が変われば意味も違ってきます。

●強力テープとは?
 しいて言えば,テープメーカーの社内規格で,一般用両面テープと強力な両面テープを区分けしたものとなります。
 ここでいう一般用両面テープというのはテープメーカーの視点なので,文具の紙などを基材にした両面テープです。それらの両面テープと比べて強力なものを「強力両面テープ」としているそうです。

●まとめ(感想など)
 一般的には「強力」より「超強力」の方が,グレードが上なのは間違いないと思います。
 ただ,その中味となるとテープメーカーの事情で決まってしまっているような気もします。元々のJIS制定の経緯からいけば建築に関係しない品番は(直接的には)JIS適合品にさせるメリットは少ないでしょう。(宣伝に使えるとか?そういう間接的なメリットはあるでしょう)
 超強力や強力,(建築における)JIS適合品というのは,宣伝は別として,実用上はあまり関係ないように感じられます。
 それよりテープメーカーが案内している素材の適性,使用箇所(屋内用・屋外用)などで選んだ方がよいようです。

▼参考リンク
・3M 超強力両面テープ[多用途]
http://www.mmm.co.jp/diy/tape/various_way/
・ニトムズ 両面粘着テープシリーズ ハイグレード
http://www.nitoms.com/products/tape/stick/
▼関連リンク
・エーモン工業の両面テープ(2010.11.5)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/20288286/
Posted at 2012/03/29 23:45:02 | コメント(1) | 両面テープ | 日記
2012年03月29日 イイね!

3M VHB両面テープの貼り方

主に住友スリーエム社のマニュアルから得たもの。ニトムズなど他社の案内もほぼ同じ。
作業順でなく,優先度の高い順。

●使い出しの最初の部分は捨てる
 巻きテープの場合,一回使った両面テープをそのまま保管したならば(なにか工夫や配慮をしていない限り)巻きテープの先端側は,ライナーからはがれてしまい,ホコリなどが接着剤に付いているので,この部分を次の貼り付けに使っても,所定の接着力を得ることは出来ない。
 これを避けるには先端部分を捨てて使わない。一番確実なのは1巻の1周分を処分する。1周は,やり過ぎにしても半周分ぐらいは,捨てた方がよい。

●圧着を充分行う
 パッケージの説明書には,貼付け後,親指で3秒間強く押す,とある。これは圧着より初期接着性を向上させるため。
 両面テープを使っている工場ではローラーやヘラのような専用治具で圧着を行なっている(テープの品種が同じだけで同じ性能は得られるとは限らない。作業も近づける必要がある)。
 数値的には,1cm2当り50Ncm2(約5キログラム重)で圧着する。
 70Ncm2以上はかけても初期接着性は向上しないので,意味がない。

●圧着後,十分な時間をおく
 圧着後の放置時間,72時間(3日間)で最終強度の95%に達するので,72時間は負荷をかけないで放置するのがベスト。
 経過時間と最終強度の割合↓
 最初の強い圧着後 約30%
 1時間放置後   約60%
 24時間放置後   約80%
 48時間放置後   約90%
 72時間放置後   約95%
 96時間放置後   ほぼ100%
 VHBの接着剤は,圧着後の時間の経過と共に貼ったものの表面の微細なデコボコに入り込んでいき接着性を高めていく。従って,貼ってすぐに最高に性能に達するのではなくて,ある程度の時間を要する。
 (エーモンの説明書には「テープ本来の接着力を得るには24時間程度必要」と書いてあることが多いが,約80%を「本来の接着力」だと考えれば,この説明でも誤りとは言えない)

●寒い時は作業を避ける
 ほとんどのVHBテープは,15~20度以上での貼付け作業を奨めている。(低温貼付け作業用は除く)
 10度ぐらいがギリギリ,5度以下では初期接着性が極端に落ちる。
 低温時に作業を行う場合は,テープと貼るものを温めておくのがよい。もしくは低温作業に対応したテープを使う。

●汚れを取り除いてから貼り付ける
 素材別汚れ落とし↓
・一般‥‥‥‥‥チリ・汚れ・水分 アルコール系を使う
・金属‥‥‥‥‥油        アセトン系を使う
・プラスチック‥離型剤      アルコール系を使う
 3Mでは素材に応じたプライマーを提供している。(工業用・業務用では)PP,PEは専用プライマー(主成分はトルエン)を使うのが前提条件になっている。アマチュアがここまでするのは難しいが,何らかの汚れ落としはしないと接着力を落とすことになる。

 マニュアルには書いてありませんが,個人的アドバイス↓
○テープののりに素手で触っても大丈夫
 テープを貼る時,接着剤に指でちょっとぐらい触れてしまっても支障はない。
 貼る時の位置決めやカットの際に,どうしても気になる場合は,指でテープを押えるのではなくて,ピンセットなどを使えばよい。

▼関連リンク
・両面テープ関連記事一覧
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/26002973/
Posted at 2012/03/29 19:09:09 | コメント(0) | 両面テープ | 日記

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