
太平洋戦争の海戦ミッドウェイ海戦を描いた映画
『ミッドウェイ』を見てきました。
映画自体は史実の映像化なので・・・、
ネタバレは無いですね。
脚色された部分はあると思いますが、
そこはエンターテイメント(映画)という事で。
魅せる映像作りで定評のあるローランド・エメリッヒ監督の作品なので、
映像は素晴らしいものでした。
※監督の主な作品(画像に名前が載ってる2作品)
『インディペンデンスデイ』
巨大なUFOが攻めてくるやつ
『デイアフタートゥモロー』
突然氷河期が来てパニックになるやつ
ミッドウェイ海戦は昨今の流行りゲーム、
主に『艦これ』なんかをきっかけに、内容を知っている人も多いかと思います。
自分もそのクチです。
この映画は、太平洋戦争開戦となった真珠湾から、
戦争の転換点となったミッドウェイ海戦までの映像化です。
アメリカ映画という事で、ほとんどの視点はアメリカ側からの物ですが、
ミッドウェイ海戦が語られる場合、大方は日本視点なので、
とても新鮮味がありました。
ミッドウェイ島の位置(googleMAPから)

だいたいこの辺。
日本から見てハワイの少し手前です。
太平洋戦争開戦前から日本は中国と戦争をしていて、
主にアジア・東南アジア圏に攻め入っていたのですが、
その頃から活躍していたのが日本の空母4隻、
『赤城』・『加賀』・『蒼龍』・『飛龍』でした。
ミッドウェイで負けるまで連戦連勝で、海軍の絶対的エースな存在でした。
練度も高く、零戦をはじめとした航空機の性能もこの頃は日本がアメリカより勝っていました。
そんな絶対的エースが4隻揃って失われてしまったのが『ミッドウェイ海戦』です。
大惨敗でした。
日本とアメリカ双方の参加艦艇数なんかを見ても大惨敗する戦力差ではなかった・・・、自分はそう思っているのですが。
日本は何故負けてしまったのか、
アメリカはどうして勝てたのか、
そんなところもこの映画では掘り下げられています。
if(もしも・・・)が語られることが多いミッドウェイ海戦ですが、
やはり日本人の自分としては悔しいですよね、
もしも、駆逐艦嵐が敵機に発見されていなければ・・・
もしも、兵装転換していなければ・・・
もしも、利根艦載機がカタパルト故障しなければ・・・
もしも、主力艦隊がもっと近くにいたならば・・・
もしもは尽きません。
しかし、この映画でアメリカ視点で見て初めて、
アメリカはこの戦いでようやく痛み分けに持ち込めたんだなと気づかされました。
アメリカは真珠湾で一方的にやられているわけですから。
真珠湾からミッドウェイまでを切り取った事にその『気づき』が意図されれているなら、ローランド・エメリッヒ監督の作品作りは見事としか言いようがないですね。
映画公式サイトにて、リサーチに20年かけた、と記載がありますが、
なるほどと思わせる位丁寧に作られています。
日本が大惨敗した海戦が題材ですから、作り方によっては日本人から大ブーイングを受ける可能性もあるわけですから。
ありがちなアメリカが絶対の正義で、日本が悪、みたいな内容にせず、
もちろんアメリカ側の登場人物からは日本ぶったおす的なセリフも多々ありますが、双方ともに指揮官クラスの人物は苦悩しながら戦いを進めていたように描かれています。
面白かったのは、南雲忠一中将の扱い。
第一航空艦隊司令長官(一航戦。赤城・加賀担当)として
『赤城』に乗艦して指揮をしていた南雲中将ですが、
赤城を沈めたことから近年では無能扱いされる事が多いのです。
この映画でも漏れなく無能扱いされていて、
アメリカ人監督から見ても無能と判断されたのか・・・
と思うとおかしくもあり、
そういった形で歴史に名を残してしまったというところが悲しくもあります。
※南雲中将はこの戦いを生還しています。
先にも触れましたが、迫力の戦闘シーンや、映像の作りこみ等とても素晴らしいものでしたが、
約2時間という映画の枠に収めるには史実の情報量が多すぎて、
圧倒的に説明不足で駆け足展開でした。
そういった理由から難しい内容なので、存分に楽しみたいなら、ウィキペディアなどでガッツリ予習をしていくことをお勧めします。
以上、映画『ミッドウェイ』見てきました でした。
Posted at 2020/09/15 14:48:33 | |
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