ホイールガリ傷修正(ガリ傷修正自体は難しいものではありません。)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
6時間以内 |
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ご依頼が一番多いガリ傷修正を例に最終表面処理の特性の違いなどをご紹介をいたします。
ガリ傷修正は曲り修正に比べて溶接さえしっかり出来れば特別難しいものではありませんので、傷の大小よりも研磨形成と最終表面処理の特性の違い(塗装・磨き・切削・剥離・メッキ)などで手間と時間が大きく違ってきます。
お客様愛用のホイールは下記いずれかの表面処理となりますので確認してみてください。
1・アルマイト(2・3ピース合金プレス光輝リム・1ピースブロンズ)
2・カラー塗装(ウレタン塗装・ハイパー塗装)
3・ポリッシュ(鏡面仕上げ・切削カット・ダイヤモンドカット)
4・メッキ(クロームメッキ・スパッタリングメッキ)
5・ステンレスジャケット(リムにステンレスを貼り付けてあるクローム調のステンレスジャケット)
※ステンレスは修理不能ですので新品ジャケットと交換いたします。
ガリ傷や曲り欠け割れなど修正には全て溶接(アルミアルゴン溶接)は必須となります。
リムフランジへパテ埋修正してあるホイールをよく見かけます。
少々の傷やディスク部、他と干渉しない箇所はパテ埋めでも問題ないかもしれませんが強度を要すリムフランジはアルミ溶接が絶対必要です。パテ埋めではタイヤ脱着時剥がれ落ちる事も有ります。
リムフランジへのパテ埋めや削り込み修正はしていませんのでご安心ください。
詳細
http://www.243ok.co.jp/z.,window/kezurikomi.html
修正からリフレッシュリメークは「プレス技術・溶接技術・研磨形成技術・塗装技術」これら全てが揃ってこそプロの技、職人の技となります。
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1・アルマイトメッキホイール
アルマイトもメッキの類になりますが、同じメッキでもクロームやスパッタなどの様にアルミ素材の表面上へ他の金属(銅箔、クローム、銀箔)を化学反応で貼りけ(蒸着)する工法に対してアルマイトは陽極の反応を利用してアルミ合金素材自体の表面を反応させて酸化被膜を付けるメッキに類似した工法で収縮性に富むリムに対応した2・3Psホイールの組み立て式の合金プレス型のリムに多く使われています。
■アルマイト光輝リム■
アルマイトは素材事態の酸化被膜のため他のアルミを足して肉盛り修正したものはマダラなシミのような現象が現れるのでアルマイト再メッキが不可となります。アルマイト再メッキはクローム同等にコストがかかります。
通常のアルマイトリム修正は磨きによる鏡面研磨仕上げしてガラスコーティングでコートします。
新品同様の仕上がりアルマイト再メッキするためには2つの条件が必須となります。
※1・分解可能でリム単体になる事。
※2・溶接肉盛を要す曲りやガリ傷は不可となりますので、擦り傷、シミ、クスミ程度の損傷の物。
■アルマイトブロンズホイール■
VOLK・SSRなど軽量鍛造ホイールなどアルマイトに着色されたアルマイトブロンズも一部あります。これらは塗装ホイールでは有りません。
※アルマイトブロンズは高額なメッキ加工代となりますので写真のようにキャンディー塗装の応用で下地を光らせてカラークリアーで対処しています。違和感無く仕上げっているかと思います。
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2・カラー塗装ホイール
■アクリルウレタン塗装■
一般的なスプレー式塗装でボディーカラーと同質の高級塗料を使用しています。
カラーバリエーションが豊富で純正色・オリジナル色など調色配合して焼付け塗装いたしますので新品同様に仕上ります。
■ハイパー塗装■
国産・外車の純正ホイールや有名ホイールメーカーが多く採用している新しいタイプのメタル調塗装です。
※DSK(ダイヤモンドシルバー)、DBK(ダイヤモンドブラック)、グロス塗装、マーキュリーシルバー、マーキュリーブラック、サテンクロームシルバーその他様々ですが基本は全て同一のタイプです。
丸塗りの方が手間が省けて簡単ですが他の3本と色合いが微妙に違ってくるなどの問題が起きてきます。
当店では傷周辺のみ、曲がり修正周辺のみ、ハイパー塗装の部分仕上げを可能として、得意としています。
※参考写真は修正依頼が特多いクラウン純正です。周りの色合いに合わしながらの部分塗りだから色合いもきちんと合い他の「3本と合わない」などの問題も解消しています。
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3・ポリッシュホイール「1ピース/リム・ディスク同一仕上げのホイール」
ポリッシュホイールとはアルミ素地を磨き込んだものや、切削表現したアルミ無垢のホイールをポリッシュホイールと言います。
透き通ったクリアー表現のため部分修正では境目が出てしまいますので僅かな傷でもクリアーを一旦全部剥く必要があります。
色で隠れるカラー塗装のように部分塗装が出来ませんのでカラー塗装の数倍の手間と時間がかかる修正です。
アルミ素地表現ですのパテ埋め、コーキングなど悪質な誤魔化しが出来ません。
ホイール修正の「良・悪」がはっきり差の出る修正でもあります。
■ミラーポリッシュ■ 表面磨き込み(ツル肌鏡面光沢仕上げ)
傷修正後は一般的にはコンパウンドを使ったBBFバフ研磨仕上げとなりますが、当店のポリッシュ研磨はスーパーミラー研磨で対応しています。
スーパーミラー研磨とは水槽の中にホイールを混入して極小のセラミックで磨き込む画期的な方法で行っています。バフ研磨のようにバフ傷、バフ焼け、バフムラを解消して複雑なものでも均等な光沢輝きを実現しています。
■ダイヤモンドカット■ 表面削り出し(切削ライン光沢仕上げ)
ホイール表面の形状を3Dで立体数値化して、その形状に沿ってダイヤモンドチップが表面を均一に辿りながら削るハイテク切削法がコンピューターダイヤモンドカットです。
境目解消のため僅かな部分傷でもリムから損傷のないディスクまで丸ごと表面切削となりますので料金もやや割高となりますが新品同様となります。
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4・ポリッシュホイール「1ピース/リムとディスクに区切り境目があるホイール」
リムはポリッシュ仕上げでもディスクがカラー塗装だったり、リムとディスクに区切り境目がある構造のホイールは区切り境目を生かしてリムのみ研磨修正が可能ですので一体モノ同一仕上げのと違いディスク部には影響せず修正が出来るため同じポリッシュホイールでもローコストで修正できます。
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5・メッキホイール
市販されているメッキホイールはクロームメッキとスパッタリングメッキ(SBC・SMB)のいずれかです。
メッキは僅かな傷でも部分修正は不可能でさらに上重ねメッキなども出来ませんので傷修正後、一旦メッキを全部剥いで再メッキが必須となりメッキ剥離代と割高な再メッキ代がかかるためリペアーのコストが高いのが一番のネックとなっています。
■スパッタリングメッキ(SBC・SMB)■
一般的に塗装メッキと呼ばれるホイールはスパッタリングメッキ(SMB・SBC)です。
ホイール専用の新しいメッキ工法でクローム蒸着式のメッキ加工となり、メッキ処理以外の下処理工程や最終仕上げとなるクリアーは従来の塗装式のため一般的にメッキ塗装と呼ばれたいます。
そのためスプレーでメッキするかのかと勘違いされているユーザーが多いようですが、塗装用ガンで塗ってメッキするものではありません。
ベースとなる下地にはパウダーコーティング(粉体塗装)を施し、クロームに変わるホイールへのメッキ加工としてよりクロームにより近い仕上がりでメーカー仕様のため新品同等の仕上がりクオリティを実現します。
■クロームメッキ(金属電気メッキ)
アルミの上に他の金属膜が張り付いているため肉盛り溶接が難しいタイプです。
通電しないアルミの上に通電する金属皮膜をくっ付て、その金属に電気をかけて陰極の反応でメッキする電気金属膜の工法です。
解りやすく例えると金属のクロームカバーに傷が入りその金属のクロームカバーを一旦全部剥いで新に金属クロームカバーを付けるとようなイメージと思ってください。
クロームに似たステンレスをリムに接着剤で付けてあるステンレスジャケットがこの簡易的な方法です。
クロームメッキの修正再クロームについての注意事項
1)・溶剤の再クロームにより素材自体を痛める事もあり材質、構造、デザインを選びます。
2)・組み立て式3Psなど分解出来る事が必須となります。分解できない構造のホイール(溶接結合式)は再クローム不可となります。
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