スズキ車用OBD情報取得フリーソフトSZ Viewerのwindows版であるSZ Viewer W1
パーツレビューでは大したことかけないのでブログで。
Anton Malykh SZ viewer W1(windows版)パーツレビュー
エンジン制御情報等のロギングが可能です。
csv形式で保存することで、Excelを使用したグラフ作成や計算ができます。
やり方を備忘録的に書いておきます。以下の内容は2004年式HN22Sのkei、BターボMT車の場合で、車両違いはもちろんのことwindows側の環境影響による違いが予想されますので参考まで。
簡単に確認するのであればアンドロイド版の方が楽だと思います。DTC消去もスマホの方がすんなり行くかと思います。
Bluetooth機能を持ったELM327(v1.5)アダプタを入手してやっています。
必要なもの、以下3点
①Bluetooth機能を持ったELM327(v1.5)アダプタ amazonとかで買えるもの
②Bluetooth機能を持ったwindowsのPC
中古で買ったサーフェスPRO2が遊んでいたのでこれを使いました。
この用途であればバッテリー駆動で3時間位は問題なく動作可能です。給電が必要なPCは面倒なのでタブレットPCが良いと思います。
③SZ Viewer W1ソフトウェア
配布しているホームペーシよりダウンロードしてください。
使用方法
まずは、Bluetoothのペアリング設定でOBDアダプタと接続する。
SZ Viewer W1起動画面でOBDアダプタを選択してConncet。
キーオン状態でECU通電となり通信が確立したのち
K-Line Found→各値が動いていれば動作しています。(画像はエンジン停止後のスクショのためNot connected...になっています)始動から収録したい場合は、値が表示されたあとにセルを回してください。

収録データはEngine(K-Line)の場合上の画面の項目でした。DetectタブでABSやPS(パワステ)SRSなど選択すればそちらも見れるかもしれません。
そのまま、収録したい条件で運転します。
※PCのスリープ・通信切断?でまれに止まってしまうことがありますので注意してください。また、下記の保存を行うまでソフトウェアを閉じないでください。自動保存機能は無いと思われます。閉じてしまうとデータは失われます。
ソフトウェアが立ち上がっていれば、途中でキーOFFしても収録は続行します。例えばコンビニに入ったりしてもPCが動き続けていればキーOFF中のデータはありませんが、次のキーON(通信確立)まで時間軸が飛んで追記されます。
データの保存
車両はキーONでもOFF(エンジン停止、通信停止)でもどちらでも構いません。
ソフトウェアメニューのDataより、Save historyを選択。
画像のウィンドウが表示されるので、今走行したデータを選択(青反転する)して、OKをクリック。
デフォルトで日付時間などのファイル名となるが、名前を変更したい場合は設定。
そうすると、勝手にフォルダが作成され、保存される。パスの指定はできなさそう。
今回のデータは48分の走行データなのだが、CAN信号の容量は軽いようで、数百kB程度のファイルだが、これでちゃんと保存されている。
サーフェスだと操作しづらいので、このファイルを別のPCにコピーして処理している。
自動で作成される*****\.sz-viewer\savedのフォルダに移すことで、以下の操作が別PCで可能となる。もちろんそのまま同じPCで操作できればまったく問題ない。
以下、保存データのCSV形式保存方法です。
SZ Viewer W1を起動、通信はしないため、Select adapter画面ではCancelで抜けて良い。
DataよりExport historyを選択。
処理したいデータを選択
出力したい項目を選択。ここでは全部選択する。選択ウィンドウでCtrl+Aで全項目反転状態にする。
OKを押すとデータがcsv形式で表示される。
Time dataはRelative(0msからスタート)とabsolute(なにかの積算時間?)とabsolute(日付時間)の3種類が出せる。グラフ作成だけであればゼロスタートデータのほうが扱いやすいかと思う。
ここでも全体選択Ctrl+Aまたは右クリックで出るメニューからSelect allで全項目反転状態してコピーCtrl+Cまたは右クリックで出るメニューからcopy
適当なテキストドキュメントを新規作成し、内容貼り付けて保存。文字コードはUTF-8にしておいたほうが無難。
そのテキストファイルになるとさすがに2MB超のファイルになった。これだけの情報が10分の1以下のファイルに入っているのだからすごい
あとは、テキストをエクセルで開けば良い。拡張子をcsvに変えるか、エクセルを開いておいてドラッグアンドドロップすれば開くことができる。
瞬時および積算燃費など計算してみたかったが、これに使えそうなデータは
インジェクタ開弁時間とエンジン回転速度程度のものです。走行距離は車速から算出できますが、データ収録間隔がかなり粗く3~4Hzで、厄介なことにデータ間隔が一定ではありません。単純にアベレージ掛けると誤差が生じるかと思いますので、1秒あたりの噴射量に計算し直す等しなければならないかと、このへんはちゃんとした収録ツール(デンソーのDST-PCなど)には劣る部分もあります。ソフトとして収録時間の上限がないのは良いですね。INCAなど専門的なツールには当然勝てません。ELM327でも、USBの有線接続タイプならもっと更新速くなるかもしれませんので今度借りてやってみたいところです。
エンジン部品交換による影響など数値で確認できるため、体感で効果を示すよりも説得力がありそうです。また、エンジンが冷えているときのアイドル燃料噴射量が思ったよりも随分多そうなど、新たな発見もありました。
OBDⅡコネクタを備えたスズキ車で、車両内で使用可能なパソコンがあれば僅かな出費でエンジン制御情報を収録できるのでデータ処理が好きな方にはオススメです。
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Posted at
2021/04/28 23:05:39