いつも長編ものになるときは、最後の1編を書かないで終わることの多いちゃんいとです。今回はしっかり書き切ろうと思います(笑)
シャンプーの商品説明を見ていると、次のように謳っていることがあります。
「ボディにやさしい」「ワックスやコーティングを落とさない・侵さない」
これらの文言を見ると、「ふーんいいじゃん」とその表現通り受け取ってしまいがちですが、何をもってそう言っているかを正しく捉えることは大事です。つまり、これらの文章には理由が書いていないんです。「AだからBです」のAがないんです。では、全く書いていないかと言うと、違うところに表現されていたり、もちろんちゃんとAだからBの書き方もしているものもあります。いくつか代表例を挙げると、
「
中性だからボディに優しい、
中性だからワックス・コーティングに影響がない」
「
ノーコンパウンドだからボディに優しい、
ノーコンパウンドだからワックス・コーティングに影響がない」
つまり何が言いたいかと言うと、本来カーシャンプーの基本としては、ボディに優しくワックス・コーティングに影響がないと言うことは至極当たり前のことであり、わざわざ特筆すべき事項ではないと考えます。書いていてもすごくどうでもいいです。
なぜこのような表現が見られるかと言うと、憶測ではありますが、以前に述べた通りカーシャンプーに付加価値を求めるあまり、シャンプーの本来の目的を見失い基準となるシャンプー群が日本の市場に存在しないから、これだと思っています。だからこそ、ごく当たり前のことをさも他とのシャンプーと比べた優位点かのような表現にされてしまっているからだと思います。もちろん、そのような記載の方が売れるというのもあります。
ちなみにこれは完全に憶測ですが、「ボディにやさしい」表現は単になんの機能も持たないただの水…という粗悪品も中にはあるかもしれません(何かの商品を指して言っているわけではないです)。そういった商品はそのうち淘汰されていくでしょうが、シャンプーは商品の見た目やうたい文句を鵜呑みにせず、使って試してみるのが一番なのかもしれません。
少し話がそれつつあるのでいったん戻すと、そう、シャンプーの役割として「トップコートに影響を与えない」これは確かに重要な要素です。一つ誤解しがちなのが、例えばシャンプー洗車前のボディに載っているトップコートの量を100と表現した際、シャンプー後も100を維持できているかと言えば、それはできていません。99とか98、被膜によっては90や80には落ちると思います。そうであれば、「トップコートに影響を与えない」は間違っているじゃないかと思いがちですが、それも間違ってはいないんです。なぜなら、水をかけるだけでトップコートは弱るものですので、シャンプー洗車という行為を行うことではマイナスされますが、シャンプーの効力が原因でマイナスされるわけではない、と言うことの影響を与えない、なんです。ややこしいですが、伝わりますかね(笑)
酸性・アルカリ性のシャンプーやコンパウンド入りのシャンプーは間違いなくトップコートへの影響も相乗的に加わるので、だからこそ中性かつノーコンパウンドのシャンプーは「トップコートに影響を与えない」と表現できるのだと、僕は考えています。つまり、このようなシャンプーであっても繰り返せば自然放置に比べて被膜の弱体化は進むので、可能であれば毎回、そうでなくても2~3回に1回は、ワックスであればQDによるブースト化、コートであれば重ね施工が必要だ、というわけです。多分。
また細かい話をすると、トップコートにもそれぞれ特徴があり、耐薬性能が高い物・低い物があります。
アルカリ性の洗剤でも全く落ちないものもあれば、ワックスなんかは特に一発で落ち切るものが多いです。これはトップコートの特徴の話なので細かくは語りませんが、必ずしも全ての被膜にそれぞれのシャンプーが同じように影響するわけではなく、可能であればトップコートとシャンプー等の洗浄剤は、同一メーカーでまとめた方がより安心かと思います。
コスト・コストパフォーマンスについては、
先んじて(←リンク)語っているので、詳細はそちらをご覧いただければと思うのですが、大事なのはやはり
・最終的に何Lのシャンプー溶液を作れるか
・それを金額で割った単価で比較すること
の2つであり、表示金額や内容量だけで判断するのはヨロシクありません。
これは、各シャンプーにて希釈割合が大きく異なるからであり、また、シャンプーは一回限りの商品ではなく、自身で手洗い洗車を行う限りは数年にわたって使い続ける消耗品です。そのため、目先の商品単価ではなく、長期的な目線で計算することが重要です。え?普通そこまでしないって?まぁ正直、僕もそう思います(笑)
以下余談ですが、僕は車の洗車用品に限らず、基本的に腐らないもの(家庭用洗剤やお風呂用品、ティッシュ類など)は数年は持つレベルで特価の時にがっつり買い込み蓄えます(笑)洗濯用洗剤なんか2~3年分あります(笑)そういう性格だからこその発想であり、普通は違うのかもしれません、、と書いていて思いました。
以上、大分長くなりましたが、まとめに入りたいと思います。
・シャンプー本来の目的は「潤滑性」と「膜の厚さ」で、その目的は「コンタクトウォッシュ時の傷軽減」
・「潤滑性」と「膜の厚さ」要素と、「汚れ落とし」や「ツヤ撥水」などのプラスαの両立は難しい
・「汚れ落とし」性能を持つシャンプー時は、極力ボディに触れないorほぼ汚れていない時のみ使用
・「ツヤ撥水」性能を持つシャンプー時は、事前に汚れを落とし切った場合orほぼ汚れていない時のみ使用
これらを軸に、
自分がどこまで洗車キズを許容するかorアフターケア可能かを考慮して選べば良いと考えます。
ただし例外もあります。硬化型のガラスコーティングは、素ボディのクリア層のみと比較して、確かに小傷が付きづらいため、多少の砂ホコリを引きずるぐらいは、さほど影響がない場合も考えられます。良くないのは確かですが、硬化型の被膜がある場合、そこまで神経質にならなくて良いのかもしれません。
大事なのは、自分のボディの状態と汚れ具合、洗車キズを負うリスクの見極めができればいいのですが、これは経験になってくるのでしょうかね。おわり。
Posted at 2022/05/15 01:34:19 | |
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