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あの地獄の始まりから早いもので２０日が過ぎようとしています。

全国の皆さんも家や車が濁流に飲み込まれる姿をテレビでご覧になったと思います。

私が３月１１日に居た場所は仙台港から内陸一キロ半ほど入った場所で片側二車線の産業道路に物凄い数の車が列を成して走っていました。

そこへ滝のように津波が押し寄せたのです。

１２日に膝まで水に浸かりながら凄惨な光景を撮影していた人たちもいましたが私は出来ませんでした。

この写真は２５日に撮影したものです。

写真を撮るのにこんなに勇気を振り絞ったのは始めてです。

いとも簡単に大型トラックが流されていく姿は車の儚さを感じました。

それにこの一枚のフレームの中でどれだけの方が生命を落としたのかと思うといまでも胸が苦しくなります。

自動車は自分自身へのご褒美であり、励ましであり、糧であり、ステータスだと思います。

この一枚の中に過去、どれだけの夢があったでしょう。

家が流された光景も見ましたし、正直、命を落とされた方も見ました。

運良く高い建物に避難した人たちが見た地上の光景は濁流に流されながら「助けてくれ」と叫ぶ姿。

これまでの人生観が１８０゜変わる出来事でした。

どんな金持ちでも、どんな地位のある人も配給や炊き出しに頼り、財産と言う財産を無くし、身体ひとつだけ残ったのです。

地震に耐えて、津波を乗り越え、飢餓と寒さを忍んでみな、ここまで来たのです。

多分、愛車をチューニングして、カスタマイズして満足しながらドライブしていた人も大勢いたでしょう。

あの滝のような津波の中で生と死の狭間で愛車を守れなかった人も沢山いるでしょう。

私も実家で守る事が出来ませんでした。

あの日あの時、そしてあれからの歳月…

みんカラの更新もおぼつきませんが、みなさまにどうしても述べておきたい事がありますので失礼ながら私の精一杯のメッセージを記します。

生きてください。
どんな苦難があっても生き抜いて、艱難辛苦、涙を流しても、明日があります。