さて、ここで放り出したらチョッと可哀想なので、教科書的お仕事をしておくにゃ(笑)
画像はアー公の鈑金修理の図
結構似たような絵面だけど、アー公の方が軽傷なのは見て解ると思うにゃ。
某整備手帳へのコメでテキトーに知らん顔を決め込んだ様な素振りを見せたのは、本当にここから先がプロと素人の明確な差になって来るからにゃ。
ハッキリ言って、パテの段差が残ろうが、うねった歪みが残ろうが、塗装にムラが出ようが、はたまた盛大に垂れようが、素人さんは「それでイイ」と納得できればOK.
気に入らなければいくらでも時間を掛けて削って盛ってまた削るのみ!(笑)
プロの仕事にはお金を貰えるだけのクオリティと納期が要求される。
え?それだけ?と思われるかもしれないけど、今の時代ではその程度の差しかないのにゃ。
でもその「それだけ」が大きい。
プロとして仕事をしていればうちの様な弱小会社でも月に2~3台、年間で30台くらいは鈑金が有るにゃ。
大手ともなれば年間台数は楽に一桁変わる。
更に鈑金専門ショップに成れば何人も「職人」と呼ばれる鈑金工を雇って毎日朝から晩まで板金塗装に明け暮れるのだから二桁変わる所も有るはずにゃ(^^;)
対して素人さんが自分で修理するのって年に何回?
いや、言い方を変えよう、年に何回ぶつけたり擦ったりする?
多くても普通は2~3年に1回くらいしかないと思うにゃ。
つまり嫌でも場数を踏んで、歪みの修正方法やパテの盛り方、削り方、塗装する時の塗料の濃さ、シンナーの選び方、塗膜の厚さ、磨きの入れ方を覚えていくしかないというお話し。
こんな書き方してると、必ず「キッチリ叩いて元に戻さない下手くそが!」などと思われるだろうけど、実際問題として今の車は「昭和の車」じゃあ無いのにゃ。
鉄板の厚さは昭和の半分以下!ただの鋼板ではなく高張力鋼板や超高張力鋼板になって少々叩いてもビクともしない!
昭和の時代の様に炙って叩いてヤスリを掛けて仕上げられる様な余裕が全く無いに等しい状況の中、これでも一生懸命仕事してるのにゃ。
おいそれと一朝一夕で素人さんに追い付かれる訳には行かないけど、オイラだってそれほど器用な訳でもない。素人と言えど器用な人ならオイラを超えるクオリティで鈑金出来る人も居ると思うにゃ。
でもね、そういう才能のある人は「どうぞご自分でやって下さい」って言うのがオイラのスタンス。
そもそもオイラの専門は重整備系。
エンジンや足回りバラして整備する方の整備士にゃ。
でも時代の流れで、そういう部分の故障はほとんど無くなり、壊れたらエンジン、パワートレーンなんてリビルド品にポン付け交換。
当然の様に電子制御系の仕事がメインになっていき、鈑金にも好きで手を出した口にゃ。
まあ、そんな訳で、素人さんが自分で車弄りするのを咎め立てするような野暮な事をする気は無いけど、間違った知識やいい加減な思い込みで弄るのはなかなか黙って見てられないのにゃ(^^;)
だいぶ横道に逸れたけど、鈑金の話しにもどるにゃ♪
この画像の真ん中あたりに大きな引っ掻き傷が入っているのがソリオの状態と認識しているにゃ
そこにパテ入れしたのがもう一つ上の画像。
パテを削って歪みが残った部分を叩いてパテを入れ直した所。
ここで注目して欲しいのはパテと塗装面の境目にゃ。
これでも闇雲に削り出した訳ではなく、何度も手を当てて指先で表面の凹凸の有無を確認しながら追い込んでいるにゃ。境目には塗装面との段差は無く自然になだらかな繋がりになっている。
削った所に手を当てて、目を瞑って手を上下左右に移動し、指先にうねりを感じたら、そこの部分は歪んでいるにゃ。
つまり、パテを足している所はそう言う うねりを感じた(低いと感じた)所と思って貰っていいにゃ。
ここが低い、今度はこっちが・・・と繰り返すうちに追加パテがこんなに!(^^;)
そういう事も多々有ると思って欲しいにゃ。
まあ、こんな感じかな?と思った所で
サフ入れしてみたにゃ。
それでも「ここがダメ!」と娘にダメ出しされたのはアー公の整備手帳に書いた通り。
削った所には再びサフを入れる。
まあ、一つ言える事は「あ~?ここはどうかな??」なんて思った所はだいたい歪んでる」って事。
「ま、イっか?!(^^;)」と中途半端な判断で次に進もうとしたら十中八九後で泣くにゃ(爆)
サフが乾いた所でパテ目が出たとか表面に巣が出来た場合には薄付けパテ(ラッカーパテ)を塗り込んで乾燥させてからサフの研ぎ出しをするにゃ。
サフを削って仕上げるのは#600~#800
これでOK!と思ったら#1300~#2000で磨き込んだらこんな感じになるにゃ。
映り込みの像に歪みが無ければ合格!!
お客様(自分)が納得するように頑張ってくれたまへ♪(^^)
さて、鈑金修理の教材として修理車両が入らないかな~?と思っていたら、何という事でしょう!お誂え向きに前後ドアの修理が舞い込んで来たにゃ(^^)
流石に正規の仕事を素人さんクオリティで修理する訳にも行かないので、ドアの潰れた部分をスポットで引っ張り出してパテ盛り出来るような状態になった所から修理レポート風に解説していくにゃ♪
画像、矢印の部分を引っ張り出して、スポットの痕を削った状態。
もう、そのままパテ盛りしてもイイのでは?と思われた人も居るかもしれないけど、レクチャー先の修理車両のスタート地点とほぼ同程度と思っているにゃ。
根拠は引っ張り出した部分の周囲に映り込んだ外の景色。
誰かさんのソリオのガリ傷周りの歪み具合ににてると思うけど?(笑)
そして、画像では判りにくいけど、痛い歪みが有るのにゃ。
そう、この部分で折れ目が付いて盛り上がってるにゃ。
前回の傷部分の断面イラスト「2」に相当するものとして見て欲しいにゃ。
ここで折れてる!と解っているからパテ盛り前に少し叩いておくにゃ(^^)
叩くと言っても極僅か!足らなければ後でまた叩けるし(笑)
叩き過ぎたるは及ばざるが如し!映り込みを見ながら少しずつコツコツとテキトーに♪
さあ、次はパテ入れの範囲を決めるにゃ。
となりの緑屋根の軒先ラインが歪んでいるのは判ると思うにゃ。
屋根の天辺ラインは工場の軒先ラインとほぼ並行に弧を描いてる。
つまり、歪み始めの限界はこの辺りにゃ。
更にその少し上にマスキングを貼れば、テープよりも上は歪んでないと言う事にゃ。
補修範囲の前後方向も映り込みを見ながら歪みの無くなった部分を探してマスキング。
ドアの縁のラインが歪んでなければ表のパネル部しかパテ入れしないので、縁のR部分だけ出して残りをマスキング。
前ドアの後縁と
前ドア真ん中の傷は周囲に殆ど歪みが無いので、前回の傷断面「1」相当の傷にゃ。
誰かさんの前ドアは後縁部の傷が深かったので、ちゃんと歪みの範囲を見極めて欲しいにゃ。
さあ、パテ入れする部分の足付けにゃ♪
間違ってステップを削ってしまいそうな人は必ずステップも養生しておいてにゃ(^^)
先ずは#120から。
後ろドアの引っ張り出した部分の周りに塗装が剥がれた場所が現れたにゃ!(^^;)
傷の歪みで盛り上がった場所にゃ。
前ドアの方は盛り上がった所は無さそうなのでもう少し磨き込んで傷消ししておくにゃ。
傷消しと言っても極度にピンポイントで磨くと、当然「歪み」として出て来るので出来る限り均一に力が掛かる様に平均的にペーパーを当てて、傷が残った部分にパテを入れるにゃ。
#120はこのくらいでOK
次は#240で#120の傷を消していくにゃ。
こんな感じ?(^^;)
次は#600
パテの食いつきを良くする為に#240でパテ入れする人も居るけど、それはそれでアリにゃ。
画像の#600は丸サンダー用の#600にゃ。
普通の#600ペーパーだと目詰まりしやすいので時間短縮の為に手掛けでもこれを使ってるにゃ♪
当然、手元に無い場合は普通の#600でおk!
パテと硬化剤を混ぜるにゃ。
分量は使用するパテの缶に書いてあるけど、まあ、こんな感じ。
これでも硬化剤はチョット多めにゃ。
初めのうちは、指定の分量をちゃんと守って下さいにゃ♪
綺麗に混ぜ合わせたら手早く一気にパテを引く!・・・って
やっちまった!(^^;)画像撮りを意識して綺麗なヘラ目にしようと欲張った結果にゃ(^^;)
前回のブログで書いた通り、何度もヘラを当て過ぎた結果、高い所にパテが集まって低い所は更に低くなってしまったのにゃ!ま、教科書通り?(爆)
前ドアはペーパー当てて残った傷に擦り込む様にパテを入れる。
ま、こんな感じにゃ♪
1回目のパテを入れ終わった所。
台風の影響で天気が悪くなってきたので遠赤外線ヒーターで1時間半放置!ww
乾くまでのひと時で、チョッと確認。
ぶつけてない方の右ドアの映り込み
取り敢えず、歪んだ部分が残っている様子は無さそう?
乾いたパテを#120で削る!
但しこの時ペーパーが塗装面に出来るだけ当たらないようにする事。
無造作に塗装面に当たれば、すぐに塗装が剥がれて削り切れてないパテとの段差が酷くなり、歪みとして残ってしまうにゃ。
余程時間が有れば、#240で最初から削るのもアリだけど、時間が掛かるだけ!
しかも余分な凹凸が多い1回目は#240だと歪みが出やすいにゃ(^^;)
通販の安物でも6000~7000円くらいするオービタルサンダーを使えば広い平面を出しやすいし、時間も短縮出来るけど、趣味で鈑金して小遣い稼ぎするのでもなきゃ、勿体ない代物にゃ。
パテと塗装の境目は手で触って凹凸を感じなくなるまで丁寧に削り込むにゃ。
この時、薄手の綿手袋を嵌めて凹凸確認すると素手よりも解りやすいにゃ。
慣れたら素手でも大差は無いけど、ドアみたいに僅かな歪みが目立つ場合には、やはり有った方が良いと思うにゃ。
パテ入れ前にハンマーで叩いた所が出て来た!まだ高かったのにゃ(^^;)
まだ完全に面を追い込んで無いけど、低い所(パテ中央部)や高い所(パテ下端)が出たにゃ。
削る前から分っていたから想定の範囲内だけど、高い所はまたコツコツと叩いてチョッとだけ凹ませて・・・
パテを引き直す!・・・ってまたやっちまった感が仕事をしているにゃ(^^;)
続きは週明けかにゃ?
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