前回の記事で30Wを越えるような自動車用LEDバルブはほとんどが
パチ物でありでたらめな電力表示を行っていることを解説した。
では、騙されないために購入する前に確認するポイントは何か?
いたって簡単で、一般仕様で消費電力または消費電流の記載があるか?
印加電圧については、12V専用であったり、12V/24V両対応型の場合も
あるので動作電圧だけは記載されている場合もあるが、消費電流/消費電力
いずれかの記載のないものは全てパチ物でインチキである。
では、なぜ消費電流や消費電力の記載がないのか?
記載してしまうとインチキな表示であることがバレてしまうからである。
また、特に高品質を強調するのであれば使用温度範囲の記載を行うことで
これも全く記載がないものばかりである。
チャイナのパチ物恐るべし!!藁
家庭用のLED電球で100W相当品がやっと市場にも出始めてきたのだが
なぜ今まで発売されていなかったかと言うと、放熱処理が出来ずに寿命が
満足しなかったからである。
100W相当のLED電球の実際の電力は15W程度であることから如何に
自動車用のハイパワーと称するLEDバルブがでたらめかわかる。
30WのLEDバルブであれば、100W相当のLED電球2個分の放熱が
必要なんです。
50WのLEDバルブであれば、100W相当のLED電球3.3個分の放熱が
必要になります。
2~3年でそんなに発熱が抑えられたLEDデバイスが開発できるわけでは
ありません。
もしも、そのような低発熱LEDデバイスが完成したらそれこそノーベル賞物
なんです。
現在の光エネルギー変換効率は決して高い物ではなく、如何にこの効率を
上げようかと各社必死になっています。
LED素子の光エネルギー変換効率が従来の光源に対して高効率になったと
いっても印加したほとんどのエネルギーは熱となって放出されており光に変換
されて利用されるのはほんのわずかなのです。
50W LED と表示されたパチ物
また、リンクで示したパチ物のような製品が安定した信頼性と寿命を確保できて
いるならば何故自動車メーカーがそのような製品を搭載しないのでしょうか?
LEDヘッドライトやその他の比較的光量の大きいランプにも徐々にではあるが
自動車メーカーの純正採用が広がりつつあるが従来のバルブの信頼性と比べて
劣るような代物ではいくら消費電力が少ないからと言って採用するわけにはいかない。
簡単に換装できない理由のひとつにコストの面もありますけどね。
騙されないための確認ポイント!!
1.消費電力の記載があるか?
2.消費電流の記載があるか?
3.使用温度範囲の記載があるか?
4.全光束(明るさの規定)の記載があるか?
5.使用条件(ヘッドライトなどの他のバルブの発熱源からの距離など)の記載があるか?
少なくとも1.消費電力 または、2.消費電流のいずれかの規定がないものは
1ヶ月も使えればOKでしょう!!藁 ・・・パチ物なんだし。。。
明るさについては、純正電球との比較で示しても評価可能ですがそれすらも行わず
弊社従来品と比較して×××などと表示しているのは国内の大手アフターパーツ
メーカーです。藁
※その従来品とやらの明るさの基準はどうなっていますか??
基準になるべきベースがあやふやでナニを比べているのかさっぱりわからない
消費者を騙す典型的な例です。
家庭用のLED電球もパッケージを詳しく見るとあの器具には使うなとか
こういう条件で使えとか細かく規定がされていますよね。
これは、従来のタングステンランプと比べて放熱の条件が厳しくなっているから
なんです。
タングステンランプは自分自身が発熱して高熱になりその延長線上で赤外線発光
をするわけで、だからその熱がランプに悪い影響なんてことはないわけで
発熱が何かまずいことになるかと言えばそれは器具でもダウンライトのような器具
に取り付けた時にランプの熱が上昇するので火事にならないように高温部分と
取付部とのクリアランスを確保したり断熱材で天井裏への熱が入り込むのを防止
したりと言った部分でありランプの保護をする物ではないわけです。
LED電球や自動車用のLEDバルブの場合には、発光したときに放出される熱を
如何に効率よく外部に放出できるかが信頼性向上の鍵を握っています。
この熱がうまく放出できないとLED素子もダメージを受けますがLEDを駆動する
駆動回路の部品もダメージを受けて目標とする40,000時間などの寿命に対して
何分の一、何十分の一という時間で点灯しなくなってしまうのです。
きちんと設計されたLED照明のシステムでは、40,000時間の寿命を迎えても
不点灯になるのではなく、明るさが初期の70%になるだけです。
約3割暗くなってしまうということです。
人間の相対的な比較では二つを同時に比較するとこの3割の差は検出できますが
一個ずつ見せられても、どちらが明るいかなどの判断が出来ないことの方が多く
50%未満や約2倍以上の差が出て初めて判別可能となるのではないでしょうか?
これなら簡単に見分けることが出来ますね。
これで騙されないように賢い消費者になってください!!