
ここ数年、1年で最長の旅はGWでした。
東北地方や北海道も視野に入る、とても楽しみな期間です。
2018年は福島、栃木、茨城の3県で構想。
ただ、内容的に夏の方が適しており、早い段階での延期を決めていました。
今年は2月の鹿児島が大規模だったし、たまには遠征しないGWも良いかな。
1日目 … 4月28日(土)
連休の数日前までは、確かにそう考えていました。
もし何処かに行くとしたら、筆頭候補は4月上旬の想定から中止へと至った静岡県。
でも大渋滞の話を聞くと、GWの伊豆半島は正直言って行きたくない。
気が変わったのは天気予報。
28日と29日の静岡は絶好の天気らしい。
渋滞覚悟で行くか…。
それなりに対策は練ったものの、実際に通用するかは未知数です。
さて、3月18日に開通した
神戸JCT~川西IC間の新名神高速道路。

緑色の光を追いかけています。
どうやら時速100kmに調整しているらしく、なんとなく追い抜いてはいけない気分になりました。
照明灯具兼用のペースメーカーライトは、ここが日本初導入なのだそうです。
伊勢湾岸自動車道の電光掲示板にはドキッとする文字列。

過去に見た「この先に逆走車あり」には及ばないものの、なかなかのインパクトです。
でも結局、人の姿どころか事故もありませんでした。
考えてみれば速度規制もなかったわけで、啓蒙的なメッセージだったのかな。
道の駅 天竜相津花桃の里

最初に訪れた道の駅は、天竜川のダム湖畔にある小さな施設。
3月中旬〜4月上旬には、きれいな花桃が咲き誇るそうです。
寸又峡 [
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午前7時過ぎに到着。
大型連休は大混雑との事前情報により、人が少ないであろう早朝を狙いました。
駐車場から暫くの遊歩道を経て、次に進むは渓谷へと降りる階段。

覚悟して来たとはいえ、帰りが大変そうな下りっぷりです。
新緑の木々とエメラルドの湖畔。

やがて姿を現した吊橋。
噂に違わぬ美しさは、もはや感動的ですらありました。
夢の吊り橋 [
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長さ90m、高さ8mの吊り橋。
その美しさと共に特筆すべきは、中央に2枚の踏み板を並べただけという簡易過ぎる構造。
小さい頃から祖谷の「かずら橋」に慣れていても、この橋は結構怖いです。

厄介なのが縦に弾む揺れ方。
カメラとペットボトルを手持ちで行ったため、落としそうで本当に危なかった。
実際にスマホを落とす人が結構居るらしいのですが、回収はほぼ不可能です。

ここに訪れる際は、必ず両手が使える状態で行く事をオススメします。
もう一つの注意点は、GWや夏休みは一方通行であること。
まだ人が少なかった事もあり、橋を往復して戻る人も居ましたが、敢えてルート通りに進んでみました。
大変なのはここから先で、いきなり304段の急階段が待ち構えています。

階段の後は駐車場と逆方向に進むしかなく、吊橋からこんなに離れた奥地で、ようやく対岸に戻れました。
駐車場からの往復時間は、スムーズに行けた今回でも約90分。
同時に10人以上は渡れないため、混雑する時間帯なら3時間以上かかる事もあるそうです。
雨の後は水の色が濁るので、晴れた日が続いた後の晴天日の早朝。
これが絶対的な狙い目だと思います。
寸又峡を後にして約3時間。
次の目的地も駐車場から先は徒歩でした。

でも、ここは5分もあれば十分。
薩埵峠展望台 [
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東海道一の絶景と呼ばれる、薩埵峠の展望台にて撮影。
東海道本線と国道1号、そして東名高速が交錯し、奥に富士山の構える有名な構図。
この日は雲が少し残念ですが、それでも本当に素晴らしい絶景です。
GWのドライブは新緑が気持ち良い。

と言いつつ、寂しい光景に突入。
前日の4月27日に冬季閉鎖が解除されたばかりの
富士山スカイラインです。
富士宮口五合目 [
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車でアクセス可能な五合目は3ルートありますが、南側の富士宮口は初訪問でした。
標高は2,400mで、3,776mの富士山頂剣ヶ峰まで最短距離とのこと。
残念ながら山頂は雲に覆われて見えません。
でも麓の壮大な景色を眺めると、ここが高所であることを実感します。

暫くすると山頂が見えました。
以前は無理と思い込んでいましたが、最近は登山の下調べなんかも始めていたり。
帰りのダウンヒルでは、今回からの新しい撮影方法に挑戦。

みん友さんの写真を真似ようとしたけど…何かが違う。
臨場感がないなあ。
富士山遊歩道 [
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どこかで写真を撮ろうと場所探し。
運良くいい場所にたどり着き、この日で最も美しい富士山を拝めました。
道の駅 伊豆ゲートウェイ函南 [
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直前の4月25日になって、まさかの新規CP追加。
旅程への組み込みを余儀なくされたものの、ここは獲りやすい場所で一安心でした。
問題は福島で考える程に目眩が…。
夏への延期は結果的に良かったかもしれません。
この後は、長泉沼津インター近くのホテルに到着して初日終了。
2日目 … 4月29日(日)
午前2時に起床。
こんな旅程を作る自分は馬鹿じゃないかと心底思う。
午前3時10分
初の伊豆スカイラインに突入。

今回が自身初の伊豆半島。
特に楽しみにしていたのは、絶景ロードとして名高い2本のスカイラインでした。
絶景どころか真っ暗闇ですが、これは後のための先行投資。
午前3時50分、目的地に到着。

ルート構想時の最大のネックが、この
道の駅 伊東マリンタウン。
熱海や伊東を避けてスカイラインを走る計画と、この道の駅の両立が難しすぎる。
ならば深夜に行って戻るしかない。
南下してCP獲得後は、即反転して再び北上。
往復約35kmの無駄ですが、これは価値のある無駄。
伊東から熱海も突っ切り、神奈川県の真鶴半島が次の目的地です。
真鶴岬 [
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夜明け前の三ツ石海岸。
しめ縄の架かる三ツ石は、神々しさを醸し出していました。
ただ、想像していた角度と違うんですよね。
ネットで見た写真だと、三ツ石の間から朝日が昇っていたのですが、どうやら全然違う場所から撮影しているようです。
無理矢理フレームの右上と左下に収めてみた。

うん、もう諦めて普通に撮ろう。
どうか良い一日になりますように。
熱海海岸自動車道を往復し、再び熱海に戻ってきました。

まだ誰も居ない熱海銀座。
直進して突っ切ると、その先の姫の沢公園を経て熱海峠ICを目指します。
午前6時前
伊豆スカイラインに再突入。

早朝の伊豆スカイラインは殆ど貸切状態。
気分は最高です。
最こ…。

早朝特有の、朝もやという現象を失念していました(絶望)
滝知山園地 [
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ここは駿河湾と相模湾、そして富士山を望める絶景スポット。
霞んではいますが、真っ白でなかっただけで良しとしましょうか。
玄岳駐車場 [
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玄岳ICの近くに幾つかの駐停車場がありました。
この付近のロケーションは、伊豆スカイラインの中でも特に素晴らしかったと思います。
見所満載の道路を進み、次の目的地に到着。

ここからは徒歩で片道10分程のプチ登山です。
巣雲山園地 [
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山頂に360度を望める展望台があり、この旅で一番の爽快感を味わえました。
あまり有名ではないようですが、個人的におすすめのスポットです。
道中は予想よりも長かった。

でも苦労する分、山頂を吹き抜ける風が気持ち良いかも?
下山後、伊豆スカイライン全線走破の念願達成。

夜間早朝は係員がおらず、通行ゲートが無料開放されています。
ところが道中をゆっくりし過ぎて、天城高原ICにて出口精算。
ここで正直に「熱海峠ICから」と係員に伝え、最大料金を払ったのは当然であって、なんら悔いることではない!(涙)
大室山 [
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県道111号を東に向かって下ると、草を纏った美しい大室山が現れました。
この山は休火山で、スコリア丘という噴火様式に分類されるそうです。
徒歩の登山が禁止でリフトは営業時間外。
次回訪問時には、必ず山頂からの絶景を楽しむつもりです。
ここから先は、もう海岸線を走るしかありません。
ペースダウン必至かと思いきや、予想よりも流れていて一安心。
伊豆アニマルキングダムに到着。

ここを右折してしまうと一方通行でUターンも出来ず、そのまま駐車料金を徴収されるそうです。
他の方のブログで知ったのですが、こういう事前情報は本当に有り難いですね。
東伊豆町風力発電所 [
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上記の動物園を見下ろす風車群を訪問。
ここは景色が良いのに誰もおらず、静かな時間を過ごせる場所だと思いました。
次は片道約20kmを往復する面倒な場所ですが、楽しみな要素も待っています。
天城山隧道 [
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CPを獲る目的であれば旧道は必要はありませんが、興味と走破目的で訪れました。
かつて難所であった天城越え解消のため、明治38年に完成したトンネル。

国内最長で最古の石造道路隧道とのこと。
…出発前のお話。
道中がダートらしいけど、地図上で大した距離ではない。
みんカラ等のブログを見ていたら、何故かトンネル手前で引き返してる人が多いなあ。
みんな気合が足りてない!
そんなふうに考えていた時期が私にもありました。

逃げ帰るの巻。
北側からのルートは全域ダートで、トンネルすらも諦めようかと思いましたよ…。
復路で再びループ橋を走行。
舗装路って素晴らしい。

ここから先は南下を続けて海を目指します。
今回の伊豆半島で楽しかった要素の一つ。
それは海と山を交互に訪れることによる、景色の劇的な変化でした。
爪木崎 [
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須崎半島の景勝地で、野水仙の群落地としても有名とのこと。
遊歩道の先に真っ白な灯台があり、美しい海を楽しめる海水浴場もありました。
続いて、こちらは伊豆半島の最南端。

写真は「日本の灯台50選」にも選ばている石廊崎灯台です。
石廊崎 [
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灯台の先に石室神社があり、さらに最突端には熊野神社の祠がありました。
価値あるスポットなのは間違いありませんが、現状だとアクセスに少々難があります。
2019年4月開園予定の「石廊崎オーシャンパーク」により、利便性の向上と魅力の増加に繋がりそうです。
海の次は山。
特に楽しみにしていたスポットが続きます。
西天城高原 [
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北上は恋人岬で一旦終了し、少しの南下から県道410号を東へ走行。
高度の上昇と共に視界が広がり、気持ちの良い高原風景へと変わりました。
仁科峠 [
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珍しい楷書体の案内板。
もうずっと長い間、いつか訪れるのを夢見ていた仁科峠です。
ハイキングコース、伊豆山稜線歩道にて撮影。

霞んではいるものの、やはり富士山は特別な存在感を放ちます。
車に戻ると北上を開始。
土肥峠から北の県道127号は、
西伊豆スカイラインと呼ばれる絶景のワインディングロードです。
西伊豆スカイライン 戸田駐車場 [
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ここも伊豆山稜線歩道を登った場所にて撮影。
超一級の高原道路。

初走行の西伊豆スカイラインは、あまりの素晴らしさに感激が止まりません。
達磨山 [
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標高982メートルの達磨山。
他の方のブログで見ていた場所を探し当てて、ちょっと嬉しかった。
西伊豆スカイラインを走破すると、惜しみつつ県道18号を少しだけ東に。
だるま山高原レストハウス [
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GWだけあって溢れるほど大勢の人がいました。
駿河湾と先に広がる沼津の街、そして富士山を望む展望台にて撮影
楽しかったワインディングも西に下ると終了です。
再び海のスポットが続きます。
御浜展望地 [
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静岡県沼津市戸田にある岬で、有名な富士山のビュースポット。
北海道の野付半島とは規模が違っても、ここも砂嘴(さし)と呼ばれる地形のようです。
それにしても、この辺りの道は総じて狭い。

覚悟していた程の交通量はなかったものの、十分に避けない対向車が多くて走り難かったです。
西浦江梨 [
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誰?
それが最初に知った時の感想(^^;
人名かと思いきや、普通にこの辺りの地名のようです。
大瀬埼と富士山を望む絶景のビュースポットでした。
この後は連泊のホテルに戻り2日目も終了。

とても良い一日でしたが、期待していた富士山の霞みがちょっと残念。
3日目 … 4月30日(月)
当初の構想では、熱海か伊東の温泉宿の泊まるつもりでした。

でもGW直前に空きがあるはずもなく、それならばと機動性重視でインター近くを選択。
久しぶりの東名高速では、変化に富む景色の楽しさを再認識。

渋滞どころか混雑すらなく、新東名との分散効果を実感しました。
御前崎 [
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この旅で最後の景勝地は、東に駿河湾、南に遠州灘を望む御前崎。
最終日も天気が良く、パノラマ状に広がる絶景と併せて爽快そのもの。
御前崎ケープパーク 潮騒の像 [
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西伊豆町出身の彫刻家、堤達男氏が製作の彫像。
美しい夕日のスポットでもあり、恋人の聖地に認定されているそうです。
道の駅 風のマルシェ御前崎 [
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43県目のコンプリートは静岡県。
静岡で1箇所目の道の駅CP獲得は2013年でした。
実に5年越しでの悲願達成です。
さあ帰ろう。
帰ってうどんを食べよう。
でも相変わらず四日市周辺は渋滞している模様。

ところが現地到達時は既に解消済み。
今年のGWの高速道路は、例年になくスムーズに走れたのが印象的です。
四国からそれほど遠くはない静岡県。
43番目まで残っていたのは、伊豆半島が初訪問であり、必ず晴天時に訪れたいという強い思いからでした。
ただ、僅か1日の駆け足訪問では、やはり消化不良の感が残ります。
温泉に入らず名物も食さず、CP巡りと観光に終始。
ドライブとしては満足でも、旅としては悔いが残る内容です。
次回訪問時は温泉三昧。
これだけは確定事項と言って間違いありません。