
旅慣れしてきた自負。
それを実感するのは、過去の旅における旅程段階の想定が、大体において現実となっているからです。
はっきりと予感がします。
今回は過去最高クラスの旅になる。
今年のお盆休みは自身最長の10連休。
栃木と
茨城、そして
福島を旅の舞台に選びました。
目的がCP特化なら5日程で十分のところ、今回は同じ宿で5連泊+1泊の拠点滞在型を選択。
全7日間を贅沢に使う計画です。

初日が
(P) で、6日目が
(P)
それ以外の
(P) (P) (P) (P) は2~5日目で、現地の天気予報で行き先を選択。
この方法は無駄が生じる一方、好天日に絶景スポットを狙い撃ち出来るメリットがあります。
イベントも盛りだくさん。
日光東照宮、国営ひたち海浜公園等のメジャースポット。
筑波山、八溝山、吾妻小富士、那須茶臼岳、これらの山は山頂の景色を楽しみます。
そしてメインイベントの尾瀬では、福島側の
尾瀬沼を一周。
隙はありません。
これぞ全方位カバーの理想的な旅程。
の、はずでした。
実は7月の伊豆大島から帰って数日後、不注意で怪我をしました。
当初は打撲と診断されていたのに、一向に痛みが引きません。
別の病院に行くと、肋骨の8番9番が折れている事が判明。

この時点で出発予定の3日前。
「車を運転して福島(尾瀬)に行く予定だったのですが…ダメですよね?」
ダメ元で医者に聞いてみると
「運転ぐらいなら大丈夫じゃないかな」と、予想外の返答。
それまで立ち込めていた暗雲が消滅。
希望の光に包まれた瞬間でした。
まあ、全然大丈夫じゃなかったです。
路面のギャップを拾っただけで痛い。
衝撃が突き上げると飛び上がりそうになる。
SA/PAからの合流時に振り向くのが辛い。
インターでぐるぐる回るともう涙目。
肋骨様が普段どれだけ体を支えてくれていたか。
頼れなくなって初めて実感しました。
5日目 … 8月16日(木)
母子島遊水地 [
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昭和61年の小貝川氾濫を経て整備された人工池だそうです。
筑波山の撮影スポットとして有名らしく、今回訪れてみました。

1年に2回の大シャッターチャンスには、ダイヤモンド筑波と呼ばれる日の出を狙って大勢の人が集まるそうです。
ところで、なぜ5日目からスタートなのか。
4日目にカメラを紛失しました。
ホテルに帰ったらバッグに入ってない。
翌朝、車内を捜してもない。
紛失場所や原因等は一切不明ですが、とにかくどこにもないんです。
道中のリサイクルショップで中古カメラを買ったものの、もはやテンションは最底辺。
ついでに言っていいですか?
2日目に車が壊れました。
東北自動車道を走行中、ノッキング一発からのエンジン警告灯点灯。
ワーニングで確認すると
エンジンのシステム異常だけど、まあ例のアレですな。
どうせ煤が溜まっているだけだから、ディーラーで処置さえすれば復活するだろうけど、それまで高速道路は無理だし長い上り坂も危険。
ただ問題はお盆期間真っただ中で、トラブル発生は8月13日。
6日目の8月17日までディーラーがお休みです。
車が不調で骨も痛いし帰ろかな
→ 高速道路が走れない
じゃあせめてCP巡りだけでも
→ 道中の上り坂ですらヤバい
ならばレンタカーでCP巡りを
→ そもそも骨が痛くて運転したくない
もうやだ、お家に帰りたい
→ 高速道路が走れないし、骨折箇所は痛いし、ここは自宅から約880kmの福島県(絶望)
この葛藤たるや筆舌に尽くし難し。
東筑波ユートピア [
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動物は良いですね。
状況に絶望していた心が癒されます。

それにしてもこの動物園。
犬と猫と猪がメインっぽいのがなんとも面白い。

でも良いのです。
カワイイは正義。

経営難とのことですが、動物たちのためにも乗り切って欲しいと思います。
しかしアレですね。
人間って、あまりにも追い込まれると、冷静な思考が出来なくなるのかもしれません。
もうエンジンをぶっ壊して新幹線で帰ろう。
3日目以降、完全に開き直りました。
マニュアルモードで低いギアを選び、とにかくエンジンをぶん回す!
完全に壊れたら諦めもつくだろう(錯乱)
すると、なんということでしょう。
エンジンの警告灯は消え、ノッキングの症状も収まったではありませんか。
もしかしたら、シリンダーに詰まった煤が飛んだのかもしれません。
いける!
これならばCP巡りぐらいならいける!
骨折の痛みはロキソニンがぶ飲みと、ロキソニンテープ乱用で乗り切ります。
命がけで綱渡りのCP巡り。
なんだこの旅。
6日目 … 8月17日(金)
東横INN 新白河駅前 [
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今回、5連泊でお世話になったホテル。
行動範囲のほぼ中央で、高速のインターが近くて平面駐車場がある。
この条件に適するホテルだったのですが、リーズナブルなのが何よりも良し。
福島マツダ 白河店 [
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開店時間前に到着。
実は2日目にマツダ 事故/故障受付センター(24時間・年中無休)と相談して、店舗にファックスを送って貰っていました。

診断の結果、シリンダー燃焼異常のログが残っていたそうです。
デポ焼きとオイル交換を依頼。
ただ、既に事前予約が多数入っていたため、待ち時間と作業時間で正午を回ってしまいました。
天気が良ければ行こうと思っていた蔵王は、時間が厳しくて断念。

お釜を訪れてからの蔵王温泉 大露天風呂。
そんな夢は儚くも潰えたり。
まだ車も不安だけど、それよりもロキソニンが効かなくなってきた。
福島県白河市から新潟県に抜けるのに、わざわざ山形自動車道を使う旅程が恨めしい。
湯田上温泉 ホテル小柳 [
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結局、月山の湯殿山神社も諦め、予約していたホテルだけを目指しました。
7日目 … 8月18日(土)
帰路の楽しみは、有磯海SAでお気に入りの
飛騨牛の牛串。

お店がなくなっていました。
もはや気息奄奄。

今回は生還できただけでも良しとするしかない。
1日目 … 10月20日(土)
新潟から帰宅後、熱が出ました。
あと医者に怒られました。
そして再検査の結果、2本の完全骨折の他に、2本の怪しい線が見つかりました。
不完全骨折(いわゆるヒビ)だそうで、骨折は計4本だったようです。
そりゃ痛いわけです。
それから約2ヶ月後。

久しぶりの長距離ドライブです。
ぐるぐる回っても痛くないって素敵。
高ボッチスカイライン [
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知らない人は驚くと思いますが、これでもスカイラインです。
あと前言撤回。
ぐるぐる回っているうちに、骨折箇所に違和感がある気がしないでもない。
どこかで日の出を見よう。
どうせなら雲海から上る日の出が見たい。

しかし、日の出の時刻を過ぎてもこの有様。
同じ目的で訪れたであろう同志たちも、1台、また1台と現地から去って行きました。
もう諦めようかと思ったその時、一瞬だけ霧が晴れたのです。
高ボッチ高原から望む、諏訪湖と雲海のコラボを撮影。
もちろん理想には遠く及ばないものの、実を言うとこの場所は前座に過ぎません。
次に訪れるのは、雲海率60%以上という本命スポット。
その名も
SORA terraceです。

天国としか思えない光景。
え?
公式画像を載せている時点でオチが読めた?
いやいや、まだミスリードという可能性もありますよ?
じゃあ高ボッチ高原から120kmほど移動して、長野県の北部で答え合わせをしましょうか。
竜王マウンテンパーク [
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世界最大級、166人乗りのロープウェイで山上を目指します。
写真は曇って見えるかもしれませんが、実はこれがベストコンディション。
むしろ晴天だと雲海の可能性はありません。
下界が雲に覆われて山上は雲の上。
それこそが最高の雲海なのです。
さあ、いざ天国へと参らん!
なぜだろう。

涙の味がする。
八千穂高原 白樺林 [
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気を取り直して、八千穂高原を訪れてみた。
ここは日本一美しいと言われる白樺の群生地。
白駒池 [
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次なるは、全国でも屈指の紅葉名所。
考えてみれば、雲海なんぞは見られる期間も長いわけで、どうしても見たけりゃ飛行機にでも乗ってろって話です(暴言)
それよりも紅葉ですよ。
期間が短く儚いからこそ美しい。
うん、美しくない。

むしろお化けが出そう。
あと雨でドブネズミ状態。
御射鹿池 [
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この日、最後のスポットは奥蓼科に佇む御射鹿池(みしゃかいけ)。
東山魁夷「緑響く」のモチーフ、シャープ AQUOSのテレビCMで有名になったとのことです。
一面が鏡面の水面とはなりませんでしたが、なかなかに見応えのある光景でした。
ただ、ずぶ濡れで風邪を引きそうなので、これにて打ち切り!
2日目 … 10月21日(日)
蓼科グランドホテル 滝の湯 [
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3年ぶり2回目の宿泊でした。
涙も枯れ果てたのか、やたらと良い天気です。
ビーナスライン隣接のホテルなので、道路に出ればそこは最高のドライビングロード。

絶好の天気のもと、北山の駐車場から白樺湖を撮影。
なんか久しぶりに旅らしくなってきました。
時間の許す限り先に進みたかったのですが、富士見展望台の手前から大渋滞。
フランス車の集まりがあったらしく、周辺は珍しい車で溢れていました。
この後は中部横断自動車道を、現在の終点である六郷インターまで南下。
本栖湖 [
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久しぶりの本栖湖ですが、これほどの美しさは初めてです。
本栖湖から眺める富士山は、千円札の裏側の絵としても有名ですね。
でも千円札の構図は、ここから先の
中ノ倉峠展望地が正解とのこと。

天気が良ければ登るつもりで、登山靴は車に積んでいます。
ただ、朝から骨に響いて歩くのが辛いため、今回は諦めることにしました。
2ヶ月ではまだ完治しないようです。(遠征でセルフ悪化説あり)
時間的にも良い感じですし、そろそろ次に向かいましょうか。
みんカラ OPM2018 (富士北麓駐車場) [
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5年連続で通算5回目の参加でした。
今年の会場は富士急ハイランドも含めた広大な範囲。

戻りながら富士山を撮影。
ただ、あくまで個人的な感想ですが、昨年までの山中湖の方が良かったです。
今回は会場が広すぎて参加者が分散していたこと。
富士急ハイランド内に時限CPを設置したため、歩いてばかりでコンテンツを楽しむ余裕がなかったこと。
それらが残念ではありましたが、暫くぶりの
96くろさん、初めましての
宝塚過激団さんとお会い出来て良かったです。
3日目 … 10月22日(月)
カンデオホテルズ茅野 [
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もはや定宿といえる茅野のカンデオに宿泊。
必ず満足出来るお気に入りのホテルです。
杖突峠パノラマ展望台 [
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国道152号をホテルから約9kmほど走ると、本日最初の目的地に到着。
展望台から諏訪湖方面を撮影。

反対側には八ケ岳。
次にカンデオに泊まる時には、夜景を見に来ようと思います。
ここから先は国道152号をひたすら南下。

ナビに導かれるまま走ると、ずっと来たかった場所に到着しました。
陣馬形山 山頂展望台 [
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噂に聞いていた以上の絶景。
8月以降の呪われた旅を思い返すと、思わず感極まりそう。

パノラマ感が半端ないです。
中央アルプスに千畳敷カールと、その奥には木曽駒ヶ岳が見えます。

実は今年のOPM便乗旅の目玉として、2日前に訪れる予定でした。
天気が悪かったのと、体調面に不安があったため雲海ツアーに変更。
結局は討ち死にしたわけですが。
今年の年初に計画していた「登山チャレンジ(入門編)」は、散々な結果に終わりました。
人生初の骨折でしたが、もう二度と御免被りたいです。
西国三十二番札所・観音正寺 [
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最後に訪れたのは、滋賀県の観音正寺。
西国霊場における難所の一つですが、北側の林道観音寺線からアクセスすれば楽々到着。

西国三十三所の掛け軸に御朱印を頂きました。
夕暮れの大鳴門橋。

今回もまた辛うじて生還といったところです。
8月のお盆休みは
論外として、10月のOPMでもまだ困難な状況でした。
やはり体調が万全でなければ、せっかくの旅も楽しめません。
反省材料が多すぎて整理が追いつきませんが、戒めの意味も込めてブログに記してみました。
ただ、苦労した甲斐があって、ハイドラ的には来年に向けた準備の90%が完了。
はっきりと予感がします。
来年の北海道は過去最高クラスの旅になる。(フラグ)