2013年09月27日
いろいろ調べた結果…
昨夜のブログの件ですが、なんとかいろいろ調べ上げました。
私なりの解釈なので参考程度に読んでください。
問題としているのは、後付のサスペンション(私の場合エアコブラ)で車高を下げて全高が大幅に変動した場合、構造変更が必要なのか?という部分です。
(エアバッグによる車高の変化ではなくて、サスペンションの長さを基準値に固定して考えた場合のことです。)
部品の変更については、↓の通達により規制緩和が図られています。
「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取り扱いについて(依命通達)」(平成7年11月16日付け運輸省自動車交通局長通達自技第234号・自整第262号)
この中で指定部品やそれ以外の部品の取付けと検査での対応が指示されています。
これを読む前に先に『指定部品』とは何かを確認した方がよいですね。
これについては別で書面がありまして、平成15年に発行された一部改正版「「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取扱いについて(依命通達)の細部取り扱いについて」一部改正について」(国自技第6号)を見てみましょう。
これのⅡ-3ですね。
==以下引用==
「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取扱いについて(依命通達)の細部取り扱いについて」一部改正について」(国自技第6号)
3. 緩衝装置関係の部品
(1) コイル・スプリング
(2) ショック・アブソーバ
(3) ストラット
(4) ストラット・タワーバー
注:上記(2)及び(3)の部品を変更して装着することにより、走行中運転者席等において車両姿勢を容易かつ急激に変化させることができるものであってはならない。
==引用ここまで==
ヴェルの場合、フロントはマクファーソンストラット式ですから(3)ですね。
リアはトーションビーム式ですから(3)には該当しませんが、(1)と(2)により構成されるものと判断できます。
よって、フロント、リア共に全高の変更に関連するサスペンション部品は「指定部品」でよいと思います。
で、いよいよ本丸です。
最初に挙げた通達の1-(2)のところですね。
==以下引用==
「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取扱いについて(依命通達)」(平成7年11月16日付け運輸省自動車交通局長通達自技第234号・自整第262号)
1. 自動車検査証の記載事項の変更の取扱い
(2)次の各号の一に該当 する場合には、車両法第67条第1項の適用については施行規則第35条の3第8号に係る自動車検査証の記載事項について変更があったときに該当しないこととし、指定規則第7条第2項の適用については事実と相違があるときに該当しないものとする。
ただし、施行規則第35条の3第8号に係る自動車検査証の記載事項以外に変更があり、構造等変更検査を命ずる場合には、この限りでない。
① 簡易な取付方法により自動車部品を装着した場合
② 指定部品を固定的取付方法により装着した場合
③ 指定部品を恒久的取付方法により装着した状態、又は、指定外部品を固定的取付方法若しくは恒久的取付方法により装着した状態において、当該自動車の長さ、幅又は高さが自動車検査証に記載されている値に対して次表の範囲内に含まれる場合
┌──┬─────┐
│項目│範囲 │
├──┼─────┤
│長さ│±3cm │
├──┼─────┤
│幅 │±2cm │
├──┼─────┤
│高さ│±4cm │
└──┴─────┘
==引用ここまで==
まず最初の部分で『次の各号の一に該当する場合』とありますが、『各号の一に該当』ですから「①~③のどれか一つに該当すれば構造変更しなくてもOKだよ」 という解釈になります。
次に取付方法として「簡易な」、「固定的」、「恒久的」の3種類が挙げられていますが、以下のように解釈できます。
・簡易…手で取付け(いわゆる粘着貼り物系なんかですね)
・固定的…ボルト留め、接着など(工具を使って取付取外しができる)
・恒久的…溶接、リベット留めなど(取付けたら取付部を破壊しないと外せない)
接着は恒久的じゃないの?という疑問もありますが、おそらく接着と粘着を区別することが難しかったりするので、判断として甘い側の「固定的」に分類したんじゃないかと思います。
今回は②と③が該当するかが鍵になります。
②によると「指定部品をボルト留めはOKですよ」 ということです。
③は「指定部品でも溶接で取付けしたり、指定外部品をボルト留めで取付けしたら、車体寸法を確認してね」 ということです。
私のヴェルの足回りはエアコブラに変更してますが、基本構造はスプリング式のサスペンションなので、「指定部品」の解釈の範疇と考えられます。
取付けもボルトによる固定なので「固定的取付方法」と解釈できます。
そうすると②が該当しますね。
ようやく結論です。
『「指定部品」である「コイル・スプリング、ショック・アブソーバー、ストラット」を「固定的取付方法」により取付けているため、「自動車検査証の記載事項の変更及び構造等の変更は必要ない」。』
ただし、運転者席から容易に車高変更ができないようにしなければならないので、車高のコントローラは運転者から手の届かないところに置いておく必要がありそうです。
ディーラーのメカニックが言っていたのは③のことですが、エアサスに変更していたらこちらに該当したのでしょうね。
エアコブラがエアサスか?バネサスか?というのはある意味グレーですが、エアの機能を完全に殺してもサスペンションの要求機能を満たしているのですから基本構造はバネサスであるという判断で問題ないと思います。
原点復帰機能も付いてますし、走行時における車高はシステム上変更できないのですからエアバッグのありなしは関係なさそうですね。
(現実にはエアタンク載せてるだけでNGという検査官もいるようですがw)
あ、当然ですが保安基準には適合していなくてはいけませんよ。
これで安心して車検に臨めます。
休日にディーラーに行って勉強会を開こうと思いますw
それにしても法律関係の文書は面倒ですね。
もっとわかりやすく書いてくれたほうが国民のためになると思います。
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Posted at
2013/09/27 23:31:26
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