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イイね!
2012年12月05日

「おまえの時代」が終わってしまった…

「日産、シルフィをフルモデルチェンジ」だそうですよ。
なんだか、一抹の寂しさを覚えますね…。

昭和30年代の日産車には、文芸作品や映画が由来となった車名が3台ありました。

「小公子」の主人公の名前であったセドリック
オードリー・ヘプバーンの映画から付いた貴婦人フェアレディ
そして、メーテルリンクの「青い鳥」から名が付いたブルーバード

このうち、今日で2つが消え、残るはフェアレディのみとなってしまいました(´・ω・`)
今から、この名前すら消えてしまうんじゃないかと危惧してみたりもします。
販売の主力の一つでもある北米市場じゃ、「ダッツンZ」とか「Z-Car」といえば通じるみたいですからね…。

ブルというと、車好きな方は「BC戦争」という言葉をご存じの方もいることでしょう。
Bは「BLUE BIRD」のBであり、Cは「CORONA」のC
つまり、同じセグメントにあった日産ブルーバードとトヨタコロナの2大ライバルによる壮絶な戦いを、自動車メディアはこう称したのです。
世代が変わるごとに販売成績は一進一退を繰り返し、片方が「スーパースポーツセダン(SSS)」と銘打ってスポーティーさをアピールすれば、もう一方が当時としては非常にハイメカで高価なDOHCエンジンを搭載して、時の高性能車の弟分を名乗る。
片方がFRと併売とはいえ半ば試験的に5ドアからFF化すれば、片方は全面的にFFへ移行し、背の低い4ドアHTの派生車種がデビューすれば、負けずと同じ車体形状を繰り出す。
取り扱いチャネルにしても、両社ともに伝統のあるチャネル同士

CMにしてもそうで、これが最も激化し、如実に表れたのが80年代のこの2本。



沢田研二がキザに登場するCMを作った日産陣営に対し、



それを彷彿とさせる白いスーツ姿の男をプールに落下させ、ロジャー・ムーアが「Have a good day!」の言葉を残して立ち去ってゆく。
しかも、両方ともイメージカラーが赤というのも、今考えれば計算ずくだったのかもしれません。
何もかもが許容されておおらかだった時代背景もありますが、今これと同じようなCMを放送したらJAROとBPOの電話回線やメールサーバはたちまちパンクするでしょうな。
このとき、430型セドリック・グロリアから始まった日産のターボ攻勢にブルも参戦。OHCのZ18ET型を搭載します。
それに対し、トヨタはあくまでDOHC・NAを貫いていたわけですが、T140とA60系セリカ・カリーナに搭載された3T-GTの登場で、ついに禁断の扉を開けることになり、折しも昭和53年度排ガス規制以来牙を抜かれてしまったスポーツモデルの復活と、それに続くパワーウォーズの幕が切って落とされることになりますが、ブルにDOHCターボが搭載されるのは、FFとなったU11型のMCまで待たねばなりませんでした。
今は昔、自動車業界が最も熱かった時代のお話です。

振り返ってみれば、この両車の戦いはこの繰り返しだったように思いますが、確実にいえるのは、それぞれの時代の要求に対し、必要とされるレベルに確実に合わせてきたと言うことでしょうか。

しかし、その中にあっても、芯のブレが全くなかったというのが両者の特徴でもあります。
終始一貫「ファミリーカー」に徹し、スポーティーモデルを持ちながらもそれを前面に出すことがなかったコロナに対し、あくまでスポーティー性をも前面に出してきたのがブルーバード。
カリーナというスポーティーセダンを持っている関係上、ガソリンターボも一代だけでさっさとこの路線から手を引いたコロナに対し、U11からU13に至るまでターボ車を最上級グレードに君臨させ、U14でも当時クラストップレベルの出力を誇ったNeoVVLを設定していたことからもうかがい知ることが出来ます。
とりわけ、510型での活躍は際立つ物が有り、ラリーでは優勝。後に石原裕次郎氏が「映画館で見てほしい」との遺言を残し、未だかつてソフトウェア化されていない「栄光への5000キロ」での共演を果たすことになります。
このときの撮影車両は、小樽の裕次郎記念館にまだあった…はず(^^ゞ



この後も、シルエットフォーミュラ化された910がサーキットで活躍し、プラモデル化もされてました。
しかし、そのブルーバードが持っていたスポーティーイメージも、弟分で有り、「日産901運動」の申し子であるプリメーラにすっかり奪われてしまい、U14ではついにコンポーネンツを共有する兄弟になりました。

トヨペット店とつきあいが長く、まして自分自身も勤務経験を持つ身としては、ブルを対局側から常に見る格好になりましたが、そんな中でも気になったのがU12U14



友人T氏の家でこれのMC前後それぞれのモデルに乗っていたと言うこともあるんですが、これは正直「やられた!」という思いが今でもあります。
まだまだ乗用4駆が珍しく、選択肢としてはレオーネぐらいだった頃。
加えてスパイクタイヤの使用が禁止となって、冬場の走行に苦慮していた時期にあって、フルタイム4WD「アテーサ」をひっさげて登場したU12は、まさしく「走りのブル復活」をアピールしていましたし、販売面でもコロナは苦戦を強いられていたように思います。
それに、今見てもかっこいい!当時のコロナ(T170系)はFFしかなく、しかも保守的なスタイルで、お世辞にもスマートさに欠ける印象はぬぐえませんでした。
 オマケに、MC後モデルは何を血迷ったか、あまり似合ってなかった縦基調のフロントグリルをくっつけて、少々高級志向に振っていました。
尤も、このU12登場の後を追うようにコロナにも4WDモデルが登場したわけですが、エンジンはカローラ譲りの1.6L・4A-FE、駆動系は当時のセリカGT-fourを持ってくると言うちぐはぐさ(いや、ATもあったからカムリの方が近いか)。
車重に対してあまりにエンジンが非力で、販売現場からは早くも2000cc搭載が要望されたそうで、ようやくモデルチェンジ後のT190系で実現することになります。

あ、そうだ!イメージとしてはP10プリメーラの方が早そうな気もしますが、SR系エンジンが初めて搭載されたのもU12型。
後に登場するP10プリのSR20DEは150PSまでチューニングされてますが、ブルに搭載された方はレギュラー仕様の140PS版。勿論、SR20DETもありました。
もっと言えば、ラリーベースのSSS-Rの前期モデルには、CA18DET-Rというハイチューン版が載ってましたけどね。

シルビアだ180だと言ってる小僧どもよ。
親父セダンだと思って舐めてると痛い目見るゾ(笑)。



そして、あえてU14を推します。
既述のように、時のP11プリメーラとコンポーネンツを共有することで、久々に走りのブル復権を目指したモデル。
勿論アテーサも健在ではあるんですが、SSS系とアーバン系で顔を作り替えてくるほどの気合いが入ったモデルでもありました。
尤も、U13での迷走ぶりが不信を招いたという反省もあってのことだと思いますが、ことのほかSSS系を全面に押し出した宣伝戦略で、久々に「おっ!」と思わせるモデルでしたね。
P11の中古車が年々少なくなっていく中にあって、ちょろっとでもテイストを味わうにはU14ブルも有りかな?と思っています。
アテーサ買っても、燃料レギュラーで済むしf^^;

まぁ、期せずしてライバルのコロナがそうであったように、サブネームだったシルフィがメインに躍り出てしまったという今回のモデルチェンジ。
時代の流れなのか、今回は3ナンバーボディにサイズアップとなりましたが、エンジンは1800ccでFFのみというラインアップが残念ですね…。

U13のAR-XでKA24載っけて大失敗したのを忘れてしまったんでしょうか…。

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