相変わらず蒸し暑いですなぁ…。
さて、今日は労働関係で気になった話題を2つご紹介します。
厚労省「ブラック企業」対策へ 9月に無料電話相談、監督指導も
厚生労働省は8日、長時間勤務などを強いて労働者を使い捨てる“ブラック企業”の実態を把握するため 9月1日から全国一斉の無料電話相談を実施すると発表した。使い捨てが疑われる企業などに対しては、監督指導を実施する。
同省は、9月を「過重労働重点監督月間」に指定。ハローワーク利用者などから寄せられた苦情や通報を端緒に、離職率が極端に高いなど若者の使い捨てが疑われる企業を把握し、監督指導を行う。
労働基準関係法令への違反が確認された企業などは送検し、会社名などを公表する。
厚労省は昨年、13万件を超える企業に監督指導を実施している。重点月間中は約4000社の立ち入り調査を予定しているという。田村憲久厚生労働相は閣議後会見で「若者を使い捨てしているようでは、日本の国の将来はない。きっちりと対応していきたい」と述べた。
9月からの電話相談先(午前9時~午後5時)はフリーダイヤル0120・794・713まで。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130808-00000538-san-bus_all
---------
最低賃金14円引き上げへ 平均時給763円 生活保護を下回る逆転現象が解消
全国の最低賃金の目安を決める、中央最低賃金審議会の小委員会は、2013年度の最低賃金の引き上げ幅について、全国平均で時給14円と目安を示しました。
仮に目安通りに引き上げられた場合、最低賃金は、平均で時給763円となります。上げ幅は、10年度以来、3年ぶりの高い水準です。
また、これが実現すれば最低賃金で働く人の収入が、生活保護の給付水準を下回る「逆転現象」が起きている北海道を除いた10都府県で、「逆転現象」が解消されます。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/mplus/news/post_47140/
…ということで。
この2つのニュースに共通する点は
「今更感」と
「実効性への疑問」ですね。
大体にして、
ブラック企業とか使い捨て企業なんて話は10年程前から聞こえてた話ですし、今回、労基やハロワに持ち込まれた苦情の多い4000社を対象に調査に入るとなってますけど、逆に言えば、
今まで4000件も放置してたとも言える訳で、
立派な職務怠慢としか言いようがありませんな。
それに、抑も先の参院選で
「ブラックを超えた超絶漆黒企業」であるワタミ君が議員センセイになってしまった時点で
「お察し」ってな話なんですよ。
自分とこの会社ですらマトモに労務管理すら出来ず、あまつさえ死者まで出しておきながら、そのことすら闇に葬らんとするばかりだけでなく、
「この程度でブラックなら、そんな企業はゴマンとある」などと宣い、自ら鍛え上げた従業員という名の
「洗脳された信者達」を次々と生み出していく。
そんな外道をあがめ奉る企業経営者とか経団連の連中の頭の中身も如何なものかと思いますが(笑)
たぶん、今回の調査では
「ただし、イケメンは除く」と同じように
「ワタミは除く」って言う格好になるんでしょうなぁ。
いやぁ~、
実に羨ましいですよ。
テメェの裁量一つで、どんなドブ水も何処ぞの山から汲んだ「天然水」になるってのは。
それに、最低賃金の話にしても、今回の目安が適用となっても、北海道では未だに
「ナマポもらった方がオトク」という不可思議な現象が続きますし、これにしても
以前から指摘され続けてきた事。
以前チラッと書きましたが、道内の現在の
最低賃金が719円/hで、
札幌市内の時給相場も全く同じ。
今回は
「11~22円/hの引上」が目安とされましたが、
たぶん730円/hが最低賃金になって相場も横並びってオチになるでしょうな。
国からは、
「2年をめどに逆転現象を改善せよ」と言われたようですが、
楽して稼ぐことしか能の無い、
自分よけりゃそれで良しのピンハネ上等なエセセレブ気取り連中が雁首揃えてる道内の経営者共に、果たして通じるかどうか…。
早くも「そんな余裕はない」との声が上がってるようですけど、これまで末端の従業員をないがしろにし、楽しようとしてきたツケが来たと思って、大いに自覚して下さいな。
抑も、日頃私たちが働いている意味って何でしょうね?
たぶん、その多くは
「生活のため」「自分や家族のため」って方が多いんじゃないでしょうか?
勿論、経営者共に家族や生活はないというつもりはありませんが、少なくとも、
人間が生きていく以上生活するという行動は、どういう形であれついて回るものだと考えますし、やった分に相応する見返りが欲しいというのも当然な話。
まぁ、確かに、役員には会社存続の責任があるわけですから、「役員報酬」というものが存在するってのもわからなくはない。
だけど、結局のところ、
会社をそれまで存続させてきたのは役員連中だけの力だけでは無いわけですよ。
それで会社がでかく出来るって言うなら、
別に社員雇う必要なんて無いんですから。
つまり、
会社の原動力たるものは役員だけでなく、末端の従業員がいたからこそなし得たという事を、
すっかり失念してしまっている馬鹿な連中が役員としてふんぞり返ってるに過ぎないんですね。
皆さんの中にも居ませんか?
「肩書きが付いたとたん、やたらと態度がでかくなった奴」が。
私は、そういう奴は
人間として認めたくないですし、私自身、
その気が大いにあると自覚してますので、なるべく自重するようにしています。
最近、ようやくそれに気がついたのか、
「日本創造なんちゃら」とか
「会社倫理なんちゃら」とか、
元京セラ社長の稲森和夫氏とか、地場で割と大きめの社長が開いてる「社長塾」なんて会合に集ってるようですけど、そういう会合に行ってるという経営者連中の話を聞いてると、妙に
「宗教臭」を感じますね。
稲森氏もいい迷惑でしょうよ…。
私も一度、この手の「企業家勉強会」みたいなところが主催するセミナーにつれて行かれたことがありますが、
普通に会社として出来ていて当たり前なことを「私たちはがんばってやりました!」っていう事だけをひたすらに語り、
周りが「おおーっ!」と感心して万雷の拍手が会場を包む。
…いわば、
幼稚園児が「ぼくのかんがえたかいしゃ」を発表して、バカ親たちが拍手してるのと何ら変らず、そこに居るのが大の大人ばかりと思っていただければ適切かと。
何というか、ばかばかしい通り越して反吐が出る思いでしたよ。
思い出すだけでもおぞましい、まさに
「洗脳」という言葉がぴったりくる集会でした…。
なんて言うか、
「企業家として、そんな当たり前なことに何で気づけなかったの?」ってこと。
無論、お客様を満足させる事が最終目標ですが、それ以前に、
お客様と対峙する機会が多い従業員の側が働きやすく、やりがいが持てる仕事でなければならないし、そうした会社内部の雰囲気がなければならない。
笑顔より、辛気くさい顔で出迎えられた方が心地いいなんて人は、まず居ないんですから。
経営者なりリーダーなりってのは、その
部下のモチベーションを維持・向上させるお膳立てをする役割に徹するべきで、
そこには暴力や強制なんてものは端から存在しないはずなんですよ。
それが、自分の思い通りにならないからと言って
罵詈雑言だけでなく、時には人格否定や暴力を使うだけでは飽き足らず、徹底的に疲労させて己の考え方をねじ込もうとするのは、
もはや「従業員と経営者」の関係ではなく、「奴隷と飼い主」なのです。
これまでの日本的経営といえば
隷属的関係(使用人と丁稚奉公の関係)がよしとされてきましたけど、今それをやっちゃ時代遅れなのは明白ですし、いつまで経っても現状のままなんですよ。
だからといって、
ビジネス書や勉強会、セミナーに行ったところで、経営者本人の本質なんて変わりゃしないんですから、いいところをまねしようとしても形骸的で長続きするはずがない。
それは、
著者や講師として演台に上がってる人間がやってきたことであって、
それを聞いてる経営者自身が体験したことでは無いし、所詮上っ面だけだから、いざ自社で実行しようにも末端にゃ伝わらないし、そうなると徹底的に従業員が八つ当たりされる。
これを世の中では「パワーハラスメント」と言います。
だったら、
会社なんぞ解散してしまって、個人事業主に戻ったら?って事なんですね。
それなら、
テメェの考えの一存だけで実行できますし、失敗すりゃケツまくるだけですから。
今、世界的な規模になった企業ってのは、それこそゴマンとあるわけですが、そこまで規模を拡大できた要因として社員を大事に考えてきただけなのに、
高々本読んだとかや話を聞いただけで 会社が良くなるんだったら世話無いって事を、何故気づけない経営者がゴマンと居るのでしょう?
私には、むしろそっちの方が大いに疑問です。
尤も、
労働基準監督署が如何に仕事をせず、暇つぶしの老人共の集会場に成り下がってたかって事を如実に示すとも言えますね。
以前、一度私も相談しに行ったことがありますが、
奴ら「何月何日何時にこういうことがあって(以下略)労働基準法第○○条に抵触しますから、どうか調べてください」ってなところまでお膳立てしなきゃ動かないんですよ…。
これじゃわざわざ箱物作っておいておく必要なんて、これっぽっちもありゃしない。
こんな感じで、何ともオチが見えきっている話ではありますが、期待せず推移を見ていきたいと思います。
パワハラで心身ともにズタボロにされた一人として…。
ブログ一覧 |
戯れ言問わず語り | ニュース
Posted at
2013/08/08 17:55:09