
昨日の記事と若干リンクする部分が有りますが…。
今月11日に最新作が公開となり、その翌日の12日夜には前作がTV放送となった
「探偵はBARにいる」シリーズ。
舞台は、ここ札幌のすすきの!
主演は、北海道が生んだ俳優、大泉洋!
しかも、原作者は札幌在住の作家、東直己氏!
たまに、道内ローカルの「奥様番組」でお見かけしますが(^^;
やはり、生まれ育った街が舞台となって、こうしてスクリーンを通して見て貰えるって言うのは、いち札幌市民としてこれほど喜ばしいことはありません。
…って言ってる割には、まだ2本とも見てないんですが(笑)
その劇中に登場した
「高田号」こと
光岡ビュートが、現在
「札幌ステラプレイス」1階・東コンコースにて展示されています。
…といいますか、昨日JR乗り換えのために札幌駅に行ったら、たまたま置いてあった訳ですが(^^ゞ
ステラプレイス内には、
「映画版けいおん!」を見に行った「札幌シネマフロンティア」が有り、そこでも公開中なのですが、
特段これと言って告知は全くなし!
そこで、映画の公式サイト読んでみると、
先月の19日から6月10日まで、新東名高速清水PAで展示されてることになっていて、こちらでも
札幌でのこの展示については、一切ノーコメント…。
そこでさらに調べてみたら、今回札幌でお飾りになってるのはどうも
予備車らしく、
ここで見つけた画像(たぶんこっちが劇中で実際に使った車っぽい)と見比べると、外装の損傷状況も結構違うことがわかりました。
ここで、光岡ビュートを軽くおさらいしておくと、1993年に当時の
K11マーチをベースに、
ジャガーMK2をモチーフとした外装に変更しただけでなく、HBしかないマーチの後部を大改造し、
トランクルームを持った3BOXスタイルに仕上げてきたというパイクカーの一種。
その後、ベース車がモデルチェンジしても基本的なコンセプトは変わらず
、現在はK13ベースのモデルが発売中で、「認定中古車制度」や、オーナー向けのリフレッシュプランというのもあるそうです。
なお、ベース車からの変更部分については、光岡自動車の専門工場で
オールハンドメイドで製作されているため、
基本的に受注生産となります。
一応、ここ北海道にも光岡グループの販売店である「北海道BUBU」が札幌市内を中心に存在しますが、残念ながら
光岡ブランドの車輌は取り扱ってないため、
道内での新車購入は恐らく不可能と思われます。
あそこも、なんだか「お高くとまってる」というか、北海道で言うところの「いいふりこき」っぽくて余り好きじゃないですし、評判も…、ゲフンゲフン
とはいえ、札幌の街中でごく希に見かける訳ですが、恐らく本州の業者オークション経由で引っ張ってきたものではないかと思われますね。
では、各部を細かく見ていくことにしましょうか。
「劇中車」と言えば、
一昨年の初夏に石原裕次郎記念館で西部警察に登場したマシン達を撮影した以来と言うことになるんですけど、あの時と違って、車の周囲にはガードロープが張られてたため、残念ながら余り肉薄することが出来ませんでしたが(^^ゞ
一見すると、
GF系インプレッサワゴンにあったクラシック仕様の「カサブランカ」っぽく見えなくもないのですが、
全く手が加えられてないルーフラインを見れば、ベースがK11マーチであることは一目瞭然です。
ちなみに、
現車は来年8月まで車検残がありましたが、左上の
定期点検ステッカーが平成23年と食い違ってるため、
昨年はユーザー車検で継続検査をやったようですね。
…あぁぁもぅ嫌だ嫌だ。こんなところで車屋根性丸出しするなんて(^^ゞ
余談ですが、定期点検ステッカーって
「貼付期限」があって、それを過ぎても剥がさなかった場合
「保安基準不適合」になります(^^
また、フロントウィンドゥには配線こそ撤去されてるものの、
アナログ用のTVフィルムアンテナが貼られているんで、恐らくナビかTVが取り付けられていたと思われますが、室内を見ると、カロッツェリアのものと思われる
社外2dinオーディオに載せ替えられてました。
K11系のモデルライフが
1992年1月~2002年2月であり、途中インパネの変更を伴うマイナーチェンジがありましたが、現車の場合、先述の通り社外の2dinオーディオに載せ替えられてますので、
インパネ変更後の後期型ベースと推測されます。
ちなみに、一部車種に設定のあったNCVTやハイパーCVTではなく、一般的な4速ATのシフトゲートでしたので、この時点で
CG10DE搭載の1.0Lモデルが確定します。
それにしても、いい使い込みっぷりというか
「良い枯れっぷり」ですね(^^
流石に一般乗用でここまで「つや引け」やらかしてる車ってのは、仕事兼用とかでほったらかしにされてる個体以外じゃ、まずお目にかかれないですな。
見た瞬間に、
「あぁ、かわいそうに…。手を掛けられてないんだな」と思ってしまうのは、整備士としての職業病からくるものでしょうか(^^ゞ
それに、ショック2本ぐらい抜けてそうにも思える、
いい塩梅の車高の下がり具合もヤレた外見にマッチしてます。
ただ、ベースとなる日産車にありがちな
「右下がり病」(経年劣化で車体が右下がりになりやすい)
が出てないのは素晴らしいですね!
いずれにしても、ショックやブッシュ類を新品に交換すれば、もう少しシャキッとするかもしれないですな。
続いてリア周りを。
それにしても、錆び方といいヤレ具合といい、実にリアルです。
プラモデラーな方にはおなじみの技である
「ウェザリング(汚しテク)」だけですべて賄ったとは思えないですし、実際
これぐらいの道内車いますよ、結構(笑)
特に、
この時期の日産車特有の症状である、
リアフェンダーの腐れ具合なんて山程有りますし、実際見てきました。
私が以前乗ってたP10プリメーラもこの時期に当たり、当時お付き合いのあった地元のオーナーズクラブのメンバーさん所有車でも、まず
錆びてない車がないといった具合で、最悪になると
リアバンパーのフェンダー取付部がボルト留めできなくなり、やむなく
車体とバンパーに穴を開けてタイラップで釣ってた方もいましたよ。
ビュートの場合、
フロントセクションとリアのハッチ開口部、および
リアクォータパネルを
専用品に作り替えてるため、恐らくこの症状には当てはまりにくいのかもしれませんが、特に、
平成元年から7年辺り
にかけて、
新型車として販売された日産車の場合、
てきめんに錆びてボロカスになります。
この年代というと、日産車が一番輝いていた時期でもあり、
R32やS13、A31やY31(Y32も来ます(^^ゞ)と言った今でも人気のあるモデルが集中する時期でもありますな。
ですから、この辺の年代の日産車をこれから買うつもりでいる方は、
・足回りのリフレッシュ作業(ショックだけじゃなく、ブッシュ類も全交換)
・徹底的な防錆処理
を実施されることを
強くお勧めします。
特に後者は、
シャシブラックのような中途半端で弱いものではなく、多少手間や時間、費用がかかっても
ノックスドールなどの専用品を使っての施工が非常に効果的で有り、年単位で長期的に乗るための秘訣でも有りますね。
いずれにしても、外見はノスタルジックだし、中身はマーチそのものですから内面的には弄り甲斐のある車だと思います(^^
車の雰囲気的には、スポーツインジェクションによる多連スロットル化ではなく、ここは一つ
「キャブ仕様」にして遊ぶと、面白いかもしれないですなぁ(^^
それにしても、何ですかね。この
置いてけぼり感は…。
尤も、札幌の方は
「とりあえず置いときゃ勝手に来るわw」って言う、
目先の利権や金ばかりに執着しがちで、肝心の種まきは一切やらないって言う、
北海道経済気質丸出しでもあるんですがね。
そりゃ、ちょっと前にステラプレイスのサイトを開こうとしたら、全くつながらないわけで。
いくら「ロケ地」や「聖地」を呼び込んで観光につなげたいとか言っても、
肝心要の呼び込みがこのお粗末さなら、別にやる必要もないと思うんですが…。
映画の中で、渡部篤郎と握手してる場合じゃねぇっつうんだよ!この左巻きのブタ市長が!
だからいつまで経っても生活保護者が減らねぇんだっていうのに…。
という事で、いつまで展示されてるか不明ですが、ご覧になりたい方はお早めに!