この度、みん友の町山絢香さんの企画
「わたしの五選」に久々に参加させていただくことになりました。
そのお題とは、ズバリ!
わたしのカーオブザイヤー!
もう、気が付けば12月ですよ。
各所いろんなところで今年を振り返る企画やら、賞レースが始まり出します。
自動車業界の年末恒例行事である
「カーオブザイヤー」も
RCJ…日産・ノート
COTY…マツダ・CX-5
に決まりました。
私しゃ、
てっきりどっちかで「86/BRZ」が受賞するもんだと思いましたが…。
それはそれとして、今回の企画は参加者それぞれが
「ベスト」「ワースト」の5車種を選出し、それぞれの得点で、本企画流
「カーオブザイヤー」と
「ワーストオブザイヤー」を決めてみよう!と言う趣向です。
なお、レギュレーション・ノミネート車は関連情報のリンクをご参照ください。
さて今週は、
「前編 ・ わたしのワーストカーオブザイヤー」をお送りします。
では早速、カウントダウン形式で発表いたします!
▼第5位…スバル・サンバー
今年2月にスバル「純正」サンバーの生産が終了し、スバル360から始まった「スバル軽自動車」の歴史に幕が降りた。
サンバー生産終了直前に発売となった最終限定仕様のフィーバーぶりは、記憶に新しいところでもある。
翻って、モデルチェンジした現行型はハイゼットのOEMモデルとなったが、ここで気になったのが、メーカーに専用仕様まで別注で作らせるほどだった「赤帽仕様」の存在。
これについては、以前町山さんからご教示いただき存続することは確認済みであった。
さて、その新型「赤帽車」の電子版カタログが現在赤帽の公式サイトで見ることが出来る。
ただ、それが意外にもあっさりした内容だったのが少々残念。
今年から供給開始となった訳なので、現行型についてはまだまだ手探り状態だろうから、これから現場からのフィードバックを経て、より深化していくことになるだろう。
赤帽サイドにしても、スバルサイドにしても、今後はダイハツも交えての交渉と言うことになるから、これまでのような自由さは少なくなると思われるが、これがうまくいくと技術的にも品質的
にも向上が望めるわけで、三者にとってWin-Winだと思うんだが…。
果たして、超耐久仕様KF-VEの登場となるか?という意味を込めて、「ワースト」というよりは
「激励の喝」とお考えいただければ…。
▼第4位…トヨタ・カローラ・アクシオ/フィールダー
日本だけではなく、世界中で誰もが一度はこの車に乗ったであろうというぐらいのスタンダード
をぶりを見せるこの車であるが、少なくとも国内においてはその存在すら希薄になってしまったというより他はない。
尤も、国内セダン全体にいえる話ではあるんだが、今の販売トレンドから見ると致し方なしだろう。今回のFMCも、正直言われるまでわからなかったぐらい。
それに、先代140系の頃から思っていたんだが、どうにも「カローラ」と称するにはあまりにも立派すぎる。
今回のFMCでは、主にフロントオーバハングを詰めることで全長を短くし、現行のメルセデスベンツを彷彿とさせるダイナミックなフェンダー処理を見せてきた訳だが、いかんせん車幅が広すぎ、というか、格上のプレミオ・アリオンと同じ5No.枠いっぱいまで広げ、下手をすればプレ・アリより立派に見えてしまうぐらいの勢いになった。
これは正直疑問を呈するし、プレ・アリの必要性すら怪しくなる。
やはり、コンパクトさを売りにしたいのであれば、ここはやはりヴィッツとプレ・アリの中間程度、
1680~90mm程度に抑え、もっとシンプルなデザインにすべきではなかったか?
個人的は110系or120系ぐらいのサイズがベストのように思うが…。
それに、セダンの1.8L車が今回で消えてしまったのも惜しい。相反する意見だが、このコンパクトさで1.8Lエンジンという美味しさが個人的にはツボだったのでf^^;
…とはいえ、「1.5ラグゼール4WD選んで純正フルエアロにして、車高落としてWedsのSA90・16インチ履かせたら結構サマになりそう」とか、「フィールダー用TRDマフラーあるし流用利きそう。だけど、どーせ4WD用はないんでしょ」なんて考えてしまう自分が嫌(笑)。
1.3Lの復活とか、フィールダーに採用された「樹脂製リアゲート」と言った見るべき点があるのに、なんだか惜しい一台。
▼第3位…日産・NV350キャラバン
仕方がないと言えばそれまでだが、今回も「ハイエース憎し」のような見た目になってしまった。ある意味「プアマンズ・ハイエース」という見方もされよう。
これでは、販売面で大幅に水をあけられ、影が薄くなってしまうのも致し方あるまい。
それに、4WD仕様は未だに直結パートタイムという古くささ…。
尤も、ライバルのハイエースはフルタイム4WD化してから、特に土建業界からよく思われてないらしい。
センターデフがロックできないタイプなので、悪路やぬかるみからの脱出がしにくくなったからだと私の古巣のトヨペット店に勤める友人から聞いた。
そう考えるとパートタイムも悪くはないんだが、日産には確か「オールモード4WD」があったはず。
あれだと2WD-4WD切り替えも可能だし、センターデフもロックできるから、さほど問題にならないような気もするが…。
ただ、以前初代プレサージュのYD25搭載車に乗った際、言われるまで気づかなかったぐらいディーゼルくささを感じなかったことを考えると、少々期待できる面もある。
いかんせん、200系ハイエースの1KD,2KDがうるさすぎる。
そういう面を含めて、いっそうの奮起を期待したい。
▼第2位…日産・ノート
RJCの方では一足早く「カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得したこの車。
すでに欧州では主流となった「ダウンサイジング」のコンセプトを取り入れて、1.2L・3気筒ながらも高出力を発揮することとなった。
それに、日産ではマーチR(スーパーターボ)以来となるスーパーチャージャーの採用や、ローレル消滅からついに復活を果たした「メダリスト」の称号も大きなニュースである。
…といっても、この恩恵を享受できるのはFF仕様だけ。
ここ北海道のような積雪地で多販となるであろう4WD仕様は1グレードのみで、今回の目玉であるスーパーチャージャー付きではない(付け加えれば、4WDモデルはエコカー減税「対象外」でもある)。
考えてみれば、あのe-4WDの場合、リアを駆動するのは電動モーターで有り、エンジン側の動力はあまり関係ないような気もするし、車速30Km/h以上で問答無用にリア駆動が解除されてしまう4WDなどお話にならないが。
これなら、ビスカスでもいいからLSD装着のFFの方が、まだマシなような気がする。
冬場の使い勝手を考慮するなら、せめてメカニカルなスタンバイ4WDぐらいにしてほしいところ。
それに、カタログがノーマルとメダリスト専用と分かれているが、実物を読む限りでは、その必要性は大いに疑問が残る。
しかし、80年代頃の日産コンパクトクラスを彷彿とさせる、乱雑でまとまりのないラインアップを整理できたと言うことも、メーカーにとっては大きな利点であろう。
何せ、ノートにティーダ、ラティオにラフェスタと、似たような車が並んでいた訳だし。
▼第1位…ホンダ・N-ONE
う~ん…。やはり4輪用VTECを出した辺りから、ホンダはおかしくなっているような気がする。
CMなりチラシを見ると、白背景にイメージカラーのホワイトパールの組み合わせなので、最初は気づかなかったが、「またハイトワゴンか…。いい加減にしてくれ!」というのが率直な感想。
一体、身の回りに同じような車がいくつ存在しているというのか?もう、満腹を通り越して食傷の域だ。
だいたいにして、鼻先をそれっぽい(私はむしろ、初代シビック似と思うが…)ものに付け替えて、現代風のアレンジを加えたゼストを持ってきて「Nッコロの末裔でござい」なんて言われても、誰が納得するか!
開発時点で、保管していたN360と並べてケーススタディやったらしいが、一体何を学んできたのかと首をかしげる他はないし、「あぁ、タイヤ4つ付いててFFっすね」ぐらいだったのではなかろうか…。
せめて「N360の子孫」を謳うのであれば、ルーフをあと10~15cm下げてこい!話はそれからだ。
そう言うと、たぶんホンダ側は居住性やら衝突安全性やらをウダウダ言い出すと思うが、それを言い出したらあの全高以下でこれらをクリアしているミラ・イースやアルト、ラパンも今頃立派なハイトワゴンになっている。
私にいわせれば、それらはいいわけに過ぎない。
これが、かつて世界中を驚愕させ、あのトヨタですら技術を買ったCVCCや、国産初のDOHC搭載車を作り、トゥディやビートと言った意欲的な車を生み出した会社と同じかと思うと、本当に情けなくなってくる。
正直、元々ホンダの車作りは軟派チックで、特にエンジン周りは整備性という文字が吹き飛んでしまうほどの悪さがあってあまり好きではないが、今回ので「技術者までもがソロバン片手にニタニタしてる」姿勢に本気で嫌気がさした。
はっきり言って、「ミーハーなただのデカ箱屋」にまで堕ちた現在のホンダを象徴する車だと思う。
宗一郎のオヤジさんは、草葉の陰で流す涙もすっかり涸れ果てただろう…。
さて、お送りしました「ワースト編」。いかがでしたでしょうか?
まぁ、結構辛辣な書き方もしてますが、これも車好きだからこそですし、大袈裟ですが、よりよい車を作っていただくための提言でもありますんで、大目に見ていただければ幸いです。
それでは、次週(8日)は「ベスト編」5台の発表です。お楽しみに!
Posted at 2012/12/01 01:03:03 | |
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