9日まで会社月例のキャンプを某所にてやっておりまして、なんとか無事に帰宅しました(^^ゞ
本日から、また仕事の日々ですよ(^^;
さて、その会場で大ヒット、かつ、大活躍だったのがコチラ。
「炭おこしマシーン」です(^^;
アウトドアやBBQが趣味な方には既におなじみでしょうし、強烈な今更感が漂っているとは思いますが、簡単に仕組みを説明しますと、この三角錐の中は網を仕切りに2段に分かれておりまして、上部に木炭を入れ、下段に着火剤や新聞紙等の燃えやすいものを仕込んだ上で火をつけると、煙突効果により短時間で炭を起こすことができるという物。
網が仕切りになっているということは、使った後に熱々の炭を入れて上から水をかければ消火も簡単ですし、そのまま放おっておけば水気が切れて済みも再使用できるうえ、ちょっとした火鉢が割りにもできるという優れもの。
しかも、仕切りの網は取り外せるため、折りたたんで収納しておけば持ち運びも楽ちんです。
時々スーパーなどで売っている「お徳用ナッツ」の缶が2個あれば自作もできそうな感じもしますけど、これまで何度かあったキャンプやイベントにおいて時間がかかっていた「炭おこし」が、これによって短時間で行えるわけですから、かなり便利なグッズだと思います。
「必要は発明の母」といいますが、この炭おこしマシーンのように、ちょっとしたグッズによって生活が便利になったりするもんですが、それが
世界的な規模で波及すると、とてつもない影響力を持つようになったりしますよね。
しかし、気付くのは簡単ですが、
実際に形になるまでには相当な時間と労力が必要なわけでして、何もグッズに限った話でもないんですが…。
例えば、前回のブログでも触れたロータリーエンジンにしても、
トヨタや日産ですら試作機で終了し、発明されたドイツですら実用化には至っていなかった「夢のエンジン」と言われていたものが、技術者たちの知恵の結集により今日迄長らえることが出来たわけです。
多分、ロータリーエンジンを初めて搭載した市販車である「コスモスポーツ」がデビューしたころ、それこそ現代における「スカイアクティブ」並の衝撃だったであろうことは想像できます。
そして、アップル・コンピュータの創業者、
スティーブ・ジョブズ氏の死去も衝撃的でしたな。
御存知の通り、マックの開発と販売を手がけ、当時アメリカではあまり普及していなかったマウスを用い、GUI(グラフィック・ユーザ・インタフェイス)を採用することで、それまで
ビジネスや一部のマニア向けと思われていたPCを身近なものにしました。
これに触発されたのが
マイクロソフトで、それまで小難しいコマンドをいちいちマスターしなければならなかった「MS-DOS」をベースに、
GUIを搭載してよりとっつきやすくしたのが「Windows」という事になります。
…尤も、MS-DOSの最後期にはマウスも使えるようになってましたけどね(^^;
この両者が切磋琢磨することで、世界中のコンピュータに関わる業界が、ハード・ソフト両面においてレベルアップを遂げ、現在も連綿と続いてます。
IT業界における「四半期」、つまり3ヶ月って、ほぼ2~3年位のスピードだと思っていただいても決して言い過ぎではないと思いますよ。
私も今、拙いながら技術系の職種に携わっている以上、日々色々なことを吸収していかなければならない立場にいます。
それは、自分自身のレベルアップということもあるんですが、こういう事情もあるんです。
よく「高い!」だの「安い!」だの言われる修理費用のうち、工賃のお話をしますと、誰がやっても差が出にくい軽微な作業、例えば油脂類の交換あたりになると、排気量や交換箇所によって一律に工賃設定がされている場合が多いですが、それ以外の場合、
1時間あたりの作業工賃に
作業に掛かった時間を掛けて算出しています。
これらを、
前者は「レバレート」(レバーレート)といって、
ディーラーで大体9000円前後、いわゆる町工場で7000円前後ってのが相場になっています。
つまり、
常日頃我々整備士は「時給いくら」で働いてるってわけです(^^ゞ
そして、
後者を「作業指数」といって、
ディーラーの場合はメーカーが、町工場の場合は整備業界の組合組織である「自動車整備振興会」ってところで設定した数値を使っています。
ぶっちゃけた話、言い値になることもあるんですが(笑)、基本的にこの2つによって工賃が決まり、それに部品代と消費税が加わり総額となります。
車検の場合は、重量税と自賠責、検査の手数料が加わる事になりますが…。
しかし、基本的には依頼事項のみをやることになってはいますが、
同じ作業をするにしても、お客さんの心情や気付かないところまでに気を配る必要が当然出てきます。
つまり、
ここにどれだけ気付けるか否かが、「高い・安い」につながってるというわけです。
まして、ネットが普及して発信・享受が簡単、瞬時にできるようになった現代では、この点が特に重要視されてきています。
「コイツ、なんでそんなところまで知ってるの?」なんてことが、珍しくなくなりましたからね(^^ゞ
ですから、納車前に洗車するにしても、ただ洗うだけでなくて、
小キズがあったらタッチアップしてみたり、「この部品はどのくらいまで使えて、この使い方だとこの時期に交換時期が来る」なんてところまで説明することが当たり前になりました。
こうした「ちょっとしたこと」の積み重ねが割安感、ひいては安心感につながっていくわけですが、それを実現するには、
日頃から細かい部分まで知識や経験、技術の習得が必要不可欠になるのです。
まぁ、人間がやってる以上、完璧な仕事ってのはありえないですし、
「完璧な仕事」なのかどうかってのは整備する側でなくてお客さん側が判断するものですからね。
「俺は何やらせても完璧だぜ!」なんてのたまってる奴なんてのは、
黙っていても村八分にされるのがこの業界です。
だから、この仕事が面白いのかもしれません(^^
Posted at 2011/10/11 01:22:57 | |
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【元】車屋のへっぽこ整備士、かく語りき | 日記