今のところの天気予報ですと、明日から来週に掛けてやっと
「初夏の装い」になりそうな札幌。
今日の日中は久々の青空が拡がり、割合と暖かな一日でした。
市内では恒例の
ライラックまつりが始まり、気の早いところでは
ビアガーデンがオープンしてますが、この時期特有の
「リラ冷え」(リラはライラックの別名だそうな)が続き、なおかつ、夜になると気温も下がりますから、いくら
つまみにジンギスカンがあるとはいえ、
外での冷たいビールにはまだ少々早いような気がします(^^ゞ
その一方で、先月から続いた低温の影響があちこちで出始めていて、旭川や稚内といった道北地区からは
未だ桜の便りが届かず、農家の方も例年より遅い作業開始に苦慮してるそうで…。
ところで、この時期の北海道において、今もなお
雪との戦いを強いられているところが有ります。
その場所とは、世界自然遺産で有名な
知床半島。
今更説明する必要もないかもしれませんし、何よりこの曲で有名ですわね(^^;
北海道の東側にカタカナの「コ」の字を逆にしたように突き出た部分があるわけですが、それの
オホーツク海側が知床半島です。
元々は
「知床国立公園」となっていたこともあって、今でも原始林が生い茂り、様々な動物たちの楽園でも有ります。
その知床半島を文字通り「横断」しているのが、
国道334号線・
知床横断道路です。
先述のように、大自然に抱かれるかのように走る路線で有り、
こんなシーンも妙に似合う場所でもあります(笑)。
それに、地図を見ていただくとわかるように、なかなか
面白そうなコーナーが入り組み、アップダウンも激しいことから、
腕に覚えのある方なら結構楽しめるところではないかとf^^;
それはともかく、これからの観光シーズンには、全国、いや、世界中から観光客が訪れる一大観光スポットの一つでもあります。
しかし、この路線が使えるのは
夏場のみ。
何分、海に近く、冬場になると強風が吹き荒れる事で猛吹雪となり、とてもじゃないですがオールシーズン使えるという環境ではないため、
毎年11月初め頃から上の地図でポイントしている区間(23.8Km)が閉鎖となります。
そして、翌年3月中旬ぐらいから除雪作業が始まり、ゴールデンウィーク直前に再び目覚めるというのが通年パターンです。
いや、
「そのはず」だったのです。
このブログでも再三ネタにしてきましたが、北海道にとって今回の冬は異例づくしで、とりわけ東半分の地域では例年にない降雪量に加え、それに起因する被害が多発しました。
そんな中、一応今年も3月中旬から除雪作業が始まったそうで、いろいろ調べてみたら
4月までには半分ぐらいまで終わってたとのこと。
しかし、
それを阻んだのはまたしても雪でした。
報道でご存じだと思いますし、このブログでもその当日に書きましたが、この前の5月の連休中には帯広で積雪状態になるなど、道東やオホーツク海側を中心に
突如季節が逆戻りしたかのような異常低温と天候になったのです。
勿論、知床横断道路の除雪にも影響が出て、それまで降り積もった
20m(!)程の雪を相手に、重機などを使ってようやく半分まで終わらせたところに、
さらに4m程の積雪が追加され、
結局やり直すことに。
このため、例年ゴールデンウィークには通れたはずがズレにズレ込み、結局5月が間もなく終わるかという今日になっても、
未だ開通していません。
北海道の場合、土地の広さの割には鉄道網が隅々まで行き渡ってるわけでもなく(国鉄民営化の直前に、所謂
「赤字ローカル線」を次々と廃線にしたとも言いますが)、
陸上での移動や物流等において車への依存度が非常に高い土地でもあり、主要道路が数日通行止めになると、
その周辺の自治体への影響はかなり深刻なものになるだけでなく、
災害時では孤立すること可能性もあるという脆弱性をはらんでいる地域が多く有ります。
この知床も例外ではなく、路線の両端に当たる斜里町・羅臼町では、連休にやってくるはずだった観光客を当て込んだ商店や旅館などで、売り上げが例年の1割ぐらいというところも出ているとか…。
尤も、今日の午前中に除雪の最前線を取材したドキュメンタリーが放送され、私も少々見たのですが、道路が完全に雪で埋もれてるため、
勘を頼りにパワーショベルで掘るとか、
重機が乗り入れることで雪崩が発生したり等、
「日本で一番難しい除雪作業」と言われる程の過酷さではありました。
しかし、それをやらなければ、いつまで経っても道路は開通しないわけですし、そうなれば観光客だけでなく、地元の生活にも影響が出ることも踏まえて考えたとき、決して文句は言えないなとも思い知らされた気がします。
先日、この道路を管理する北海道開発局から、ようやく
6月1日に開通できるめどが付いたとの発表がありました。
もし、今年、知床へ行く機会があれば、除雪作業に関わった方々のご苦労に思いをはせてみるって言うのもいいかもしれないですね。
そういえば、ここだけに限った話ではありませんが、毎年5月の連休辺りを境に大挙してやってくる、バイクで道内をツーリングされる方(所謂「ミツバチ族」)が、以前と比べるとかなり減ったような気もしますな…。
Posted at 2013/05/25 23:52:06 | |
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