…といっても、すっかり求人メディアの常連になっている
某住宅メーカーの話ではなく(笑)、あるメーカーの知られざるクルマのお話です。
いよいよ明日が最終日となった東京モーターショー。
公式サイトで、
開催日ごとに加え、
初日からの累計入場者数を見ることが出来るんですが、どうもこの分だと
100万人越えは難しそうな状況になっているようです。
一応、開催期間中は連休も含んでましたし、最終日の明日は日曜日ですから、ある程度の入場者は見込めるかも知れませんが、
一時は150万人だ200万人だなんて言われてたイベントにしては、少々寂しい気もしています。
…やはり、これも昨今言われ続けている
「クルマ離れ・バイク離れ」の影響なんでしょうかねぇ。
そんで、最終日ぎりぎりになって今更な話でもあるんですが、今回の出品車の中でちょっと気になってるのがこの車。
ヤマハ発動機が参考出品した
「MOTIV(モティフ)」。
どうも2010年代には此奴をひっさげて、
ヤマハが4輪車販売に乗り出すとか何とか。
様々な情報ソースを斜め読みした感じだと、パワーユニットには直列3気筒の1.0Lエンジンの他に、EVにも出来るようなマルチパワーソースになりそうだとのこと。
ヤマハって言うと、
2輪車の世界じゃすでに有名どころですが、
4輪車への関わりとなると「パーツサプライヤー」としてのイメージが強い会社であり、どちらかというと
「縁の下の力持ち」的な役割って感じですね。
名車と言われた「トヨタ2000GT」用の3Mから始まる
「トヨタとの蜜月」とか、一時は
F1にも供給されたエンジンなんてのは、最早説明不要かも知れません。
尤も、トヨタDOHCエンジンの内、
「ハイメカツインカム」に関してはヤマハは関与せず
ほぼトヨタ製だったり、スポーツツインカムにしても、
同じエンジン型式でも、
ヤマハ製とトヨタ製で形状が異なり、それぞれに部品番号が違うなんてことも希にあったりもします。
私が見聞きした中だと、
1G-GEとか
初期の3S-GEの
タペットカバーパッキンで違いがあって、現場でエライ目に遭ったことがあります(^^ゞ
あ、そうそう。
4バルブだった頃の4A-Gがまだ現役だった頃、
「ヤマハ製エンジンの方がよく回る」なんて噂もありましたなぁ。真偽はともかく。
しかし、ヤマハが
国内シェアNo.1を奪取している
「4輪車」がすでに存在します。
それが、この
ゴルフカート。
上の画像は、ヤマハ製ゴルフカートの一種で、バイト先のゴルフ場でも使ってた
G10-A型「ターフレディ」というモデルで、
発売が1989年(!)。
ぶっちゃけ、一般的に使われてる車ではないので目立たない話ではあるんですが、
すでに40年のキャリアを持ち、日本のみならず海外、特にアメリカでも高い評価を得ているとのこと。
ちなみに、このゴルフカートの発祥は
アメリカらしく、
世界的なシェアで見ても、
アメリカの「CLUB CAR」社がダントツでNo.1なんだとか。
そんな中で、「メイドインジャパン」のゴルフカートが、アメリカだけでなく、新興国でも評判が高いというのは、一人の日本人としては実に誇らしい話です。
ゴルフカートにおいても
10年ほど前からEV化が進められていて、今では、コース各部に敷かれた「カート路」に電磁石による誘導装置を敷設し、
カートを自動運転させるシステムまで構築されているんですが、コース内を自由に走り回ることが出来るタイプには、EVに加えて
ガソリンエンジン搭載モデルも存在します。
そのガソリンエンジンカートにおいて、
世界で初めて「4サイクルエンジン」を搭載したのが、実はヤマハだったりもします。
…ガソリンエンジンと言っても、未だに
単気筒OHV+キャブって言う代物ですが。
最近の主流は360cc辺りでして、ヤマハも2002年になってようやくこのクラスまで排気量を引上げています。
これと同時並行でCLUB CAR製の2人乗りモデルも使ってましたが、山岳地帯を切り開いたところにあるコースだけに、所々に急峻な坂道があったりする関係で両方共にガソリンエンジンモデルでした。
バッテリーによる重量増はともかく、
車重の重いカートをコース内で走らせると、芝を凹ませるなどの影響があって、コースによっては
「フェアウェイへのカート乗り入れ禁止」をローカルルールとして定められているところもぐらいなんだそうな。
特に、グリーン上やティーグラウンドは基本的に「乗り入れ禁止」でして、見回りとかでカート乗ってコースを走ってる時に、うっかり入りそうになろうものなら
コース管理係からお叱りを受けたものです(^^;
故に、
車重が比較的軽く、
メンテやコスト面でも有利なガソリンエンジンモデルを選ぶコースもあるんだとか。
私もかなり手を尽くしてみたつもりですが、ゴルフカートについて詳細な解説をしているサイトってのが皆無で、あくまでも推測でしかないのですが、バイト先で使ってたヤマハ製カートの場合、おそらくは
200~250ccクラスの単気筒エンジンだと思うんですが、
最新モデルでもカワサキ製351ccの単気筒エンジンを搭載するCLUBCAR製と比べると、
明らかに非力さが目立ちましたね。
特に、車によっては、
登坂走行している時間が永遠に感じる固体もあったりして。
尤も、ろくすっぽメンテもやらないで貸出してたんで、
圧縮が落ちてパワーダウンしているとも言えそうですが(笑)
その代わり、
降坂時はエンジンブレーキが利かないので、余り調子に乗るとおっかない思いをすることがありますが、最近のモデルには
「登降坂時変速制御」や
オートパーキングブレーキが装備されていたり、
車両管理や故障診断用のOBDまで装備されてたりしているようですから、そこら辺のクルマ達と同じようなレベルにまで達しているってことになります。
しかし、
ノンパワステなのに軽いステアリングや、シートの真下にエンジンが搭載される、いわば
「ミドシップ+リアドライブ」というレイアウトって事もあり、乗ってみるとなかなか面白い車でしたよ。
…乗用カートなので、
車速なんて高々知れてますが(笑)
さてさて、MOTIVが世に出たとき、どんな評価が下されるか?
そして、ゴルフカートのように、その頃のコンパクトカー試乗を席巻する存在になるのか?
今から非常に楽しみです。
Posted at 2013/11/30 23:54:38 | |
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