このエクステリアデザインは秀逸で本当に素... - エレメント

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このエクステリアデザインは秀逸で本当に素...

パインベアｰ
ホンダ / エレメント
エレメント_4WD(AT_2.4) (2003年)
- レビュー日：2005年10月31日

おすすめ度： 5

エクステリア：5
インテリア：3
装備：3
走行性能：4

満足している点: 何と言ってもこのエクステリアデザインです。タフそうで無骨なイメージを出しながらも、無塗装なバンパー等、それがかえって新鮮味を出し、全く嫌味のない造形に仕上げている事に感心します。最近のホンダ車はデザインがつまらなくなっている中で、まだまだ捨てたもんじゃないと感じる１台だと思います。
　走行面では、Ｂピラーが無いのにも関わらずこのボディ剛性は大したもので、購入してから１年以上経ちますが、「弱さ」を感じさせた場面に遭遇した事は１度もありません。しかし、荒れた路面での走行安定性も非常にどっしりとした感覚でドライバーに安心感を与え、尚且つしっかりとした走りを提供してくれます。また、小回りは効くのでこの図体からは想像も出来ない程、楽に駐車・車庫入れが可能です。
　内装やシートの出来は、この車自体が米国製なので、大雑把と言うかシンプルその物です。フロントシートは非常に大きな造りですのでゆったりと座れます。ですのでロングドライブ時にもあまりお尻も痛くなる事は無く、疲労も最小限で運転する事が可能だと思います。（大サイズなのでサポート性と言う観点からは一般的な日本人の体系とは合っていないかもしれませんが…）。
　エレメントは、そのデザイン・走行面・内装の造りトータルでアメリカンで大らかな性格がよく出ています。ですので自分自身が運転していても、高速道路等で決して飛ばす気にもならず、大らから気分で気持ち良く運転できる事がこの車の一番満足している点です。
不満な点: 一番の不満は大きなフロントシートと比較して、ちゃちな後席の造りです。観光バスで例えるならば、普通のシートと補助席位の差があります。ですので、後席に人を乗せての長距離ドライブは向かないと思います。（実際に設計段階から観音開きドアの使い勝手を考慮して後席は補助席感覚で設定していたらしいが…）
　また、Ｂピラーレスにした事のデメリットにより、Ａピラーが太くなり視界が悪化。それにより車線変更や右左折時に非常に気を使う様になった事。
　ボディ剛性確保の為に車重が重くなった事で燃費の悪化を招き、ガソリン代が高騰しているこのご時世、財布に厳しい状態に…。（まだ、レギュラー推奨で良い方ですが…）またそれに関連してエンジンブレーキ・フットブレーキの効きも決して良いとは言えないと思います。
総評: このエクステリアデザインは秀逸で本当に素晴らしいです。観音開きドアの新鮮ですし、室内も広大です。
　走行面でも不満を感じる事は決して無いと思います。しかしホンダ車をよく知っている人はホンダらしくスポーティな走りとはかなり違いますし、一応ＶＴＥＣエンジンをエレメントは搭載していますが、トルク重視で何だかホンダらしからぬモッサ～と回転するしたエンジンだと感じるはずです。（それでもＳＵＶのジャンルの車からすれば非常に静かでスポーティな走りだと感じますが…）
　しかし、このどっしりとした走行安定性能は、大きな安心感となってドライバーを包み込んでくれるとはずです。
　『高回転エンジン、ワイド＆ロー＝スポーティー』という今のホンダ車とは違った感覚を、この車の奇抜デザインとどっしりした感覚と共に新鮮味となって提供してくれるのがエレメントだと思います。
　しかし、これがあまりに奇抜過ぎたか、市場では受け入れられなかった様で（私にはホンダのプロモーション活動に致命的な問題があったと思うが…）、発売から２年ちょっとで早くも絶版モデルになってしまいました。私自身は非常にもったいないと感じるのですが、こういう他にはマネ出来ないというか、それを市場に出そうとする発想と行動力は、ストリームのコンセプトをパクッてマネマネする事が大得意なトヨ○とは違って、確固とした主張があり、ホンダをホンダらしくしている要因ではないでしょうか？売れず絶版になってしまいましたが、この車とホンダとしての企業の姿勢は非常に買っています。私はこういう車（エレメント）を大事に乗り続けたいと考えています。