FALKEN ZIEX ZE914F?195/50R15  

住友ゴムのスポーティコンフォートタイヤ（https://www.falken.co.jp/products/ZE914/）。ZIEX ZE-914 のマイナーチェンジ版。北米，欧州そしてアジアで販売されているグローバルモデルです。

・原産国： タイ

・ロードインデックス： 82 V

・UTQG (US)： TREADWEAR (耐摩耗性) 320， TRACTION (ウェット制動) A， TEMPERATURE (耐熱性) A

・EU Tyre Label： Fuel Efficiency (転がり抵抗) E，Wet Grip (ウエット制動) B，Noise Emission (ノイズ発生量) 71dB

・JATMAラベリング: 転がり抵抗係数 A，ウエットグリップ性能 b（195/50R15）

欧州市場では「ZIEX ZE-914 EcoRun」の名称で販売され（ZE-914Fにも「EcoRun」の刻印があります），後継の「ZIEX ZE310 EcoRun」に置き換わっています（2019年末時点で日本では未発売）。日本での実勢価格は￥6300/本～（195/50R15サイズ）。同じ価格帯に同系の GOODYEAR EAGLE EAGLE LS EXE（https://minkara.carview.co.jp/userid/121170/car/195494/5314247/parts.aspx）があります（グッドイヤーと住友ゴムが提携していた時期の開発）。欧州未発売の LS EXE は日本市場向けのサイドが柔らかいタイヤで，欧州車の足回りに合わせるとフワフワ感やレスポンスのズレが気になりました（扁平率によっては印象が変わるようです）。

それに対して ZIEX ZE-914 ECORUN には欧州車の味をスポイルしないカッチリ感があります。同クラスのタイヤの中でも欧州におけるユーザーの満足度が高いモデルです（http://www.tyrereviews.co.uk/Tyre/Falken/ZIEX-ZE914-EcoRun.htm）。第三者機関によるタイヤテストでは，プレミアムブランドのコンフォート系タイヤよりもグリップやウェットでの制動力が劣るとされているものの，欧州市場に対応しているだけあって十分な耐ハイドロ性が確保されています。

ドライグリップが得意＆転がり抵抗Bのタイヤ（Ventus V12 evo2）からの履き替えなので，ステアリングがやたら軽く感じます。接地感に劣る代わりに，ざらつきがなくスムースです。LS EXE で気になった荒れた路面での盛大なノイズは見られません。それでもコーナーや路面の凹凸への反応では，V12 evo2 よりも ZE914F の方がしっかり感があります（V12 evo2 がスポーツタイヤとしてはしなやか）。

日常ユースでのグリップに不満はなくハンドリングもとても素直ですが，ブレーキ制動の甘さは LS EXE に通ずるものがあります。これは転がり抵抗とのトレードオフととらえています。サイドとブロックが固めなので、足回りのセッティングや空気圧によっては突き上げが気になるかもしれません。