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イッテツガエシの愛車 [マツダ キャロル]

整備手帳

作業日:2014年11月23日

ボロボロのこの車を磨き上げ、最後はグラスシーラントタイプTⅡをかける。

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 12時間以内
1
 正直、コーティングは別にどうでもよかったのですが、とにかくこの数年間放置状態だった(そうだったに違いない)外装ボロボロのこの車をこの状態で乗るというのはちょっとプライドが許せません。
 当方、本来ミガキはあまり得意としていないのですが、ポリッシャーかけるくらいはできます。ここはできるだけ独力で磨き上げてみることにします。

 以下は、友人(コーティング歴40年弱の自称カリスマ)の助言を頼りに自分なりに進めていった行程で、写真も一人で撮影したためわかりにくく、また思い違いの部分もあるかもしれませんがその旨どうそご了承ください。
2
<まずは洗車から>
①しっかり時間かけて丁寧に洗車します。
・下周りから→側面→ボンネット→最後はルーフの順に洗って行くのが良いようです。
・普通は上から下へと順に洗って行くものですが、時間かけて丁寧に洗車する場合はNG。それだとボンネットやルーフ、ガラス面に残ったホコリや洗剤を含む水滴が自然乾燥してガラスやメッキ、塗装に雨ジミ(水滴跡)を付けてしまう(またそのきっかけ作ってしまうことになる)からです。
・洗車時、細かい個所は洗車スポンジは角を鋭角に切った物を使うと便利です。
・また、スポンジではうまく落ちない虫やピッチ類は布(できればファイバークロス)を使って洗えば意外にも簡単に洗い落とすことができます。

②洗車が終わったら、水気を軽くふき取り
・ガラスにシミ(水滴跡)が付くとやっかいですので真っ先にそのガラス面だけ先に水気をふき取っておきます。
・その後、全体を軽くふき取り

③洗車で除去し切れなかった鉄粉をはじめとするザラザラや下周りピッチ、それに虫跡などを完全除去するためトラップネンド(ザラザラ落とし専用ネンド)をかけます。
・これらは意外にもポリッシャーミガキでは落とせないものなのです。

※なお、鉄粉クリーナー、ピッチ落とし等のきつい洗剤はできるだけ使わないようにし(化学的な力によらず)物理的に除去して行きます。鉄粉が融けるような洗剤や水アカが簡単に落ちるような洗剤が環境や自身の体、また車に良かろうはずがありませんので...。

・ネンドはボディー半乾き状態にて水気を含んだクロスに包んで磨くようにかけて行くと効率が良いようです。もちろんこの手法で致命的なキズが入る事はありませんので心配無用です。

※本来、ザラザラ落としのネンドがけは通常、水を流しながら行うものですが、時間的に長期戦になりそうな場合はこれだと多数の水滴跡が無関係な個所に多数付いてしまいますので良くないようです。
 また、この水流しネンドがけは、ネンドと塗装面の間に水の層ができるため(ちょうどタイヤと路面のハイドロプレーニング現象で滑るように)ザラザラ面を滑って通過し除去できないまま見逃してしまう事が多くなりがちで効率が悪いそうです。
・難所は凹凸や段差、アールのある細かい個所になります。たとえばミラー周り、モール周辺やフロントグリル。それらは水気を含ませた軍手を手に小さ目のネンドを使って丹念にザラザラ落としして行くと良いようです。
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<水気を完全にとって乾かす>
④ザラザラ落としのネンド作業が終わったらエアブローで隅に溜まった水気を吹き飛ばしながら水気を完全に拭きとって乾かします。
・この時、大き目のバスタオルやファイバークロスを使うと効率良く作業が進みます。

①~④までの洗車工程は、気ばかり焦ってしまいとかく簡単に済ませがちになりますが、ここまの出来がそのままその後の仕上がりに影響しますのでここは焦らずとにかくできるだけ丁寧に行っておきます。

この時点ですでに2時間前後は軽く経過していると思います(一線級プロでもこのくらいはかかるそうです)が、とにかく前処理は丁寧に。そして、

<マスキング>
ポリッシャーをあててはいけない部分、磨いてはいけない部分、コンパウンドのが飛び散ってはいけない部分をマスキングまたはタオルで覆います。

※ドアモールやルーフモール、プラスチック無垢のドアミラー取り付け部カバー、ワイパー類やそのアンダーカバー、それにガラス全般等がそれにあたります。
4
<ミガキの工程に入ります>
 ミガキの行程は基本が5段回で、ちょうど5速マニュアルミッションの変速と同じで、最後のOD5速まで、状況に合わせていかに無駄なく効率良くつなぐかに似ていると言います。
 車の状態、求められるもの、それに請負工賃等考慮の上、費やせる時間内で最大限の成果が得られるよう毎回、臨機応変に工程を組み立てているそうです。
 つまり、いつも決まったパターンというのはなく、たとえば5段変速で言うと2速発進→4速でミガキ終了、また時には変則的に6速クロスレシオミッション風仕上げ?というのもあるそうです。

 さて当車ですが、自称カリスマによるとこの状態では下記のような5段階ミガキが良いだろうとの判断でした。

①<下地粗ミガキ>汚れ、キズ、シミ、クモリ落とし
シングル回転ポリッシャー+ソフトウールバフ+3M中目コンパウンド

②<キズ除去>それでも取れないキズやシミを部分的に除去
「バフレックス」※下記参照、や シングル回転ポリッシャー+ハードウールバフ+3M中目コンパウンドにて除去
※ドアノブ内側やミラー周辺の機械が当てられないところは手で傷落としするしかないようです。

③<仕上げミガキ>ミガキ跡落とし&艶出し
シングル回転ポリッシャー+ウレタンスポンジバフ中~粗目+3Mの1Lコンパウンドにて仕上げミガキ
※これでどこから見ても素人目にはほぼピカピカ状態になりますが、まだこの程度では甘いのだと言います。

④<超仕上げミガキ>主にミガキ跡(バフ目のギラギラ感)の除去
ギアアクションポリッシャー+ウレタンスポンジバフ中~仕上げ目+3Mの2Lコンパウンドにて更なる超仕上げミガキ
※…もう勘弁してください、これで充分だと思いますが...、でもまだ朝日/夕日の斜め光線が差し込む時など、見る角度によってはまだかすかなミガキ跡ギラギラが出る場合があるのだと言います。

⑤<完全なピカピカ状態に持ち込んでミガキ終了>
ダブルアクションポリッシャー+ウレタンスポンジバフ仕上げ目+3Mの2Lコンパウンドにて磨く、というかどの光線でもどの方向から見ても一点の曇りもない最高のツヤを出します。

①~⑤の後は、相当なミガキ粉が車体全体に降り積もっていることと思います。それを吹き飛ばしながらある程度ふき取っておきます。

 これでおおむねミガキは終了です。たしかにどの方向から見てもどの光線でもクモリ一つなく驚きの輝きが出ました。

※実は当方、時間の都合でコンパウンドは画像の2L(QT-2L 5997)だけにて変則的に②③④、そして①⑤は少しだけで済ましましたが、まあまあうまくそれなりにはできたと思います。

※ところで、コンパウンドの種類は星の数ほどあって迷ってしまいますが、個人的にお勧めコンパウンドは、
 もし一つだけ選ぶなら、目が小さいわりに切削力があってキズが付きにくいこの製品3MのQT-2L 5997、ただこれは安くないですので3Mのミガキシリーズ(淡色車なら3Mミガキ1L#38050、濃色なら3M2Lミガキ)でも良いかと思われます。いずれも塗装屋さん用ではなくミガキ屋さん用に作られていますのでカラミがなく非常に扱いやすい製品です。
 ★当方勘違いしていたのですが、どうやらコンパウンドの質や性能よりバフの性質、性能、そしてバフとコンパウンドの相性が出来を大きく左右するそうです。
5
②のバフレックスとはこのようなもので、かなりの切削力があるペーパーながら致命的な傷のつかない魔法のペーパー(#3000相当?)です。

今回は仕上がりの悪い板金塗装跡の補修といくつかのキズ除去に使いましたが、確かに切削力がすごいわりに致命的な深い傷が入りにくく、かつそのペーパー跡も確かに簡単に消せましたので大変重宝しました。
6
<ミガキが終われば今度は、脱脂します>
 最新のガラス系コーティング剤は良い物ほどデリケートな傾向にあるそうで、コーティングをかけるにあたってこの下地脱脂処理が悪いとうまく仕上がらないそうです。
よって、
<コーティング下地脱脂処理をする>
・その前に磨き粉をエアーブローでできるだけ拭き飛ばし、必要なら再度洗車し、コンパウンドの粉を完全に洗い流しておかないといけません。
・それから水気を完全に切って後、
・シリコンオフで脱脂します。

※要は、高価なコーティング剤ほど不純物(特にコンパウンドカスや油分)が混ざるとノリが悪くなり、また変な化学反応が出てクモリが出るそうですのでできるだけコーティングする面をキレイにしておきます。

※脱脂はただのアルコール水や合成の専用脱脂剤を使われる方もあるそうです。
 このコーティング関連作業、人それぞれ流儀と必殺技があるのですね。
7
<いよいよコーティングに入ります>
・やっとコーティングに入れます。ここまで素人作業ですでに6時間以上費やしていますのでもう体力的にも精神的にヘロヘロですが、もうひと頑張りします。
 カリスマの方のおっしゃっていた「実際のコーティング作業そのものよりそこに至るまでの地道な下地処理作業が一番大変で大切」というのを身を以てただいま体験ingです。

<実際にかけてみる> 
コーティングには一番簡単と言われている一液性一発仕上がりの「グラスシーラント・タイプTⅡ」の原液を分けてもらいましたのでそれをかけてみます。

①ファイバークロスにしみこませた原液を狭い区画で塗り込み仕上げて行きますます。
※たとえばボンネット一枚、ドア一枚、といった順で、一度に全体を塗り込むのではなく小面積、狭い区画で仕上げて行きます。
※また、塗り込みはクロスが良いようでスポンジ塗りはタレや浪費が多くなり塗りムラも出やすく効率が悪いのでNGとの事です。

②塗りこんだら数分おいて水で湿らせた(軽く絞る程度の)ファイバークロスにて粗方拭きとります。

③次に水で湿らせ硬く絞ったファイバークロスにて完全に拭きとります。

④最後は乾拭きして滑り、ツヤともOKでクモリも発生していなければそれで終了です。
 この時点でクモリが発生するようなら脱脂からやり直します。

<注意>
※コンパウンドが残っていたり、脱脂が甘いとクモリの発生する原因になります。
※この時、ファイバークロスの適性が良くないとその毛がボディーにくっついて残りがちになりうまくふき取れません。ファイバークロスの好みは人それぞれながら、目が小さくあまり厚みのないものが良いそうです。そしてそれは一枚\1,000-以上のふかふかで高価なものよりむしろ\100ショップにあるものが意外と良いのだそうです。

※なお、コーティング被膜は硬化するまで数日かかるそうです。施工後すぐに雨や夜露にあたるのは厳禁とのことで、やむを得ず雨や夜露に当った場合は水気を必ずふき取っておくように、とのことです。
8
最後に一言、大変でした。そして結論、ミガキ/コーティングは信頼できる専門店にまかせるのが賢明かと...。丸一日以上費やし、また想像以上に気力・体力ともに消耗してしまいました。
 コーティングの値段が安くない理由が良くわかりました。はたから見ていると、どうかすると楽しそうにさえ見えるこのコーティング作業も実際にはこんなに大変で、特に通常レベルを超えるあたりからの緻密で根気の入る工程に入ると全然楽しくない辛い作業なのですね。

 コーティングというとポリッシャ―で磨いているイメージばかりが先行しますが、現実にはこんな風にミガキ&コーティングに付帯する前後の処理作業が大幅に時間を食って大変な訳で、実際にミガキ&コーティングをしている作業時間そのものはわずかなのですね。

 そうは言っても、もちろんコーティングも馴れないとうまく行きません。グラスシーラントTⅡは一液性でかんたん、というのは何千台何万台も手掛けてきたベテランならかんたん、という事であって初体験でそのノウハウ、コツを手中にするなどとても無理な話で全然簡単ではありません。
 ワックスがけとは少し違った要領になりますので体が覚えているワックスがけの感覚は切り離した方が良さそうです。うまく解説できませんが磨く要領でなく「のせる」感じでムラなく数回塗布、6、7分の力でふき取りを丹念にするといった感じでしょうか。

---そんな風に丸一日を費やしながらも何とかピカピカミガキ終結---

 さて、この勢いで納車されて間もないフィールダーの方にもコーティングかけてみようと思います。何せ材料が予定外に多目に余ってしまいました。材料は意外といらないものですね。コーティング剤も実質20cc程度ですみました(2回がけで)。
 ところでこのコーティング剤、封を開けるとすぐに硬化が始まり保存ができないのだそうです。今回、使いかけ残り物(500mLの残、約1/5)を分けていただいたのですが、この瓶の残りがあと50mL以上、約1/10はありますので何とかあと一台くらいは行けそうです。
 ちなみにこれ一本が卸で\40,000以上するとのことですから粗末にはできません。

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