昨年の販売開始から注文が殺到して、現在もなお納車1年待ちとなっている「レンジローバー・イヴォーク」を試乗してまいりました。ただ、注文殺到といっても、日本への割当が月間50台なので売れているのか?と言われるとどうかなとは思います。とある雑誌で、バイオリニストの高嶋ちさ子さんが、「イヴォークって人気なんですよね?街でよく見掛けるようになったらそれは嫌いになるかも。」とおっしゃっていましたが、そもそも年間600台しか割当がないんだから心配要らないです。需要と供給のバランスが崩れてるだけで必ずしも人気があるとはいえないでしょう。ディーラーによると、納車待ちのピークは過ぎたようで、この先少しずつ納期は早まるそうです。
さて、イヴォークの人気の理由は、その斬新なスタイリングと比較的お手ごろな価格にあります。ベースグレードのピュアで450万円、キセノンランプ(10万円)や地デジ付DVDナビ(31万円)などのオプションが標準装備されたプレステージで578万円の2つのグレードがあります。このイヴォークは、先月発売されたアウディQ3(409万円~)と完全に競合するものと思われます。
試乗したのはプレステージです。エンジンはフォード製の2リッター直4ターボで、6速オートマの4WDです。モード燃費は10・15、JC08共に9.0km/lです。
インテリアはエキゾチックで素敵です。国産車ではこうはならないですね。ただ、Q3とは競合しそうな造りです。また、収納がかなり少ないです。
シートが無茶苦茶おしゃれです。ただ、白いシートは汚れが目立ってました。維持が大変ですね。
メーターはシンプルです。飽きなくていいと思います。ランドローバー系お馴染みのテレインレスポンスをダイナミックモードにすると、メーターが赤く光ります。ただ、実際の走行感覚に変化は感じられませんでした。ディーラー曰く、ワインディングなどを攻めないと違いは良く分からないそうです。
センターコンソールには、ドライブセレクトロータリーシフターと呼ばれるダイヤル式シフトノブをはじめ、テレインレスポンスなどの操作系スイッチ類がスタイリッシュに配置されています。
オプションのパノラミックグラスルーフです。9万円で輸入車にしては安いです。ただ、居住スペースが狭いからなのか、あまり開放感がありませんでした。ヘッドクリアランスをもっと欲しいところです。その点、RXのパノラマルーフは素晴しかったです。
私が好きなギミックとしては、フロントドアパドルライトがあります。ウェルカムライトなのですが、ライトの中にイヴォークのグラフィックが投影されます。日本の美意識に通じるものを感じます。試乗は昼間だったので実物は見れなかった。残念。
試乗して感じたことは、加速は速くもなく、燃費は悪く、走行感覚はソフトで国産車のようです。スポーティーな走行フィールを楽しみたいという人には向かないと思います。輸入車の中では国産車に近い乗り味だと思います。
スタイリングも先進的かつ上質なのですが、Q3と方向性が似ているので、よく比較してお決めになった方が良いと思います。まだQ3を見てないですが、私個人的にはスタイリングだけならイヴォークの方が好みです。
Posted at 2012/06/04 16:58:08 | |
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