オーリンズセミオーダー
バネレート:F-5kg/mm、R-3.5kg/mm
車高20mmダウン可能(初期セットは15mmダウン)
減衰20段階(初期セットは最強より7段戻し)
リヤサスを両手で押し込んでみたが、なかなかの圧力と粘度。しかも戻ってくるのには驚いた。プリロードアジャスターもネジ回転がスムーズでありながら一切のガタつきがなく、非常に高い工作精度を感じる。
3.5kg/mmのリヤスプリングも押し込んでみたが、体重をかけてやっと少し縮む程度。ショップ曰く、「直巻でも結構細いが、これで強度としなやかさを両立させているのは流石」との評価。
<初期設定減衰でのインプレッション>
純正(カップシャシー)と比較して、通常領域ではほぼ変化は無い。しかしながら15mm車高ダウンという変更があるにも関わらず変化が無いという事は、一定の効果があると考えられる。
衝撃の角は若干丸まっているが、想定よりは角が立っている。加減速のピッチング量が減っているので、日常域での快適性は向上。
ほんの少し追い込んでみると、ロールがかなり減少していることに気付く。ロールの頂点での安定感が素晴らしいが、ある意味ドイツ車に近付いてしまったことが残念。
試乗させて頂いた
renault1967さんの青ルーテと比較すると、兄弟サスとは思えない。青ルーテはOZホイール(軽量)だったり、サス交換時にマウントも同時交換されていたり、悶絶フィールのミシュランタイヤを履かれていたりと、諸条件に違いがあるが、たとえそれらが同様であっても果たしてあのフィーリングに近付くかどうかは疑問。
とはいえ、ミシュランPS4の投入に望みをかけたい。
本来、減衰やプリロードはサーキットシチュエーションでセッティングを出す為の調整機構であるが、自分好みの街乗り仕様に近付けるための調整機構として使用する。
後は、現在入荷待ちのスペーサー投入によりルックスモディファイの構成比が上がれば計画通り。しかしながら、ルックスモディファイ+ストリートコンシャスならばKWで安価に仕上げるという選択の方が良いかと思う。
いやしかし、こうやってあらためてサスペンションの構造を見つめてみると、結局どのメーカーのサスも基本構造は同じで、長さ、太ささえ適合すればあとはマウントブラケット部分のワンオフすればいい訳で、4RSのHCCだってインストールできるのではないかと思えてしまう。どなたか是非冒険を…!(笑)
整備手帳
この度のサスペンションリプレイスに関しまして、情報ご提供や試乗の機会を与えてくださったりした皆々様方には、深く感謝申し上げます。誠に有難うございます!
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<減衰変更してのインプレッション>
約400km、1週間経過した頃、早速
TLIFさんにご試乗頂き、別角度からの評価軸を頂きました。
本題に入る前に、異音報告です。取付初期は左フロントから「ゴクッ、ゴクッ」という異音が発生していました。ショップも一生懸命原因追求をしてくれたのですが「原因不明ながら各部締め付けは確実にしているので外れるなどのアクシデントは無いはず」とのことで車両を受け取っておりました。
荷重変化がある時、つまりサスが動く時に発生するので、RF4Cに定番の異音かと思います。
しかし、不思議なことに5日間、350km程度経過した辺りから異音は収まりました。
変わって現在、リヤからそれ以上に盛大な異音が出現しました(泣)
これまたサスが動く時に発生しますが、音質、音量がまた違って、まるで「コンパネが跳ねている」ような音です。これはショップに相談してみます。
TLIFさんとの合流地点に早く着いたので、食べログ検索で見つけた洋食店で腹ごしらえです。
それでも時間があったので、地面に寝そべって減衰を全抜きにして試走してみました。
ストロークスピードが上がったのでアンジュレーションへの追従性が上がり、非常に乗り心地がソフトで良くなりました。renault1967さんの青ルーテにやや近づいたような感覚です。
20段階中13段階も抜くということの感覚が掴めました。
そしてTLIFさんと合流しました。
まず全抜きを試乗頂いたのち、減衰を最強にしました。
全抜き状態のフラットライドも一般道シチュエーションに対しては高評価を頂きつつ、減衰最強の際はコーナリング姿勢に対して
「アア~、こっちの方が好みぃぃ~❤」と、まあ予想通りのコメントでした(笑)
私の使用シチュエーションは「ストリート70%、ワインディング30%」、TLIFさんは「ストリート60%、サーキット40%」ではないかと思います。共通するのは、
「1台に異なる性格を持たせたい」という部分で、そのレンジに違いがあるのだと思います。
私の場合は、ストリートとワインディングという近似値なので、20段階の減衰幅でカバー(地面に寝そべる必要はあるが、ものの5分程度で調整可能)できます。
ただ、TLIFさんの場合はストリートとサーキットという、一足飛びのシチュエーションをカバーしなければならないので、非常に難易度が高いと思います。
やっぱりエリア51の重鎮のように2台持ちが最適解かと…!
TLIFさんの個体にも試乗させて頂きました。
サスは110,000km経過しており、ご本人曰く「抜けまくり」ということでしたが、僕にはそう感じられませんでした。
確かに収束の甘さを感じるときはありますが、総じてはダンピングのコシ感が生きており、40,000kmで絶命した僕の純正サスより全然OKです。
新品同様のミシュランタイヤも影響しているかと思いますが、「走行距離の中身」も影響しているのではないかと思います。110,000kmといえども、高速道路とサーキットの比率が高いと伺いました。速度域は高いけれども平滑路面の走行が多いとなると、サスへの悪影響は最小限にとどまっているでしょう。対して私は、マンホールやギャップやアンジュレーションや段差が山盛りのストリートばかりですから、40,000kmでも疲弊するのでしょう。
TLIFさん、今回は鹿抜きで愉しい時間が過ごせましたね(爆)!
有難うございました!また宜しくお願い致します~!