半年ぶりくらいになりますが 6 月の初めに たまたまLCI サイト のディーラーネットワーク を 見ていて 「 あれっ ? 」 と思ったことが
ディーラーネットワーク 変更
こちらが現在掲載されているもので
こちらは昨年 11 月中旬に書いたブログ に引用させてもらったものですけれども
( 間違い探しみたいですが ・・・ )
LOTUS広島 ( エムオート ) と LOTUS
岡山 ( サクセス ) のマーカー が無くなっています 。
又 このマーカーだけだと分かりにくいのですけれどもMAP下の店名一覧を見ると 九州の拠点も
LOTUS福岡 ( 確かブリテッシュバージョン でしたか ) から
福岡南 ( UKスポーツカーズ ) にお店が変わっていました 。
エムオート さんや サクセス さん ブリテッシュバージョン さんはどうなったのか と思いましたら
ディーラーリスト下のほうを見ていくと 3 社の社名は
" サービスポイント " のところに掲載されていました 。
サービスポイント として掲載されているショップ の多くは以前正規ディーラー で有ったところでサービスポイントになられた後も車両販売もされるのかは把握していないのですが 正規ディーラー時と比べれば新車販売の必要性は減るでしょうし 、 それまでに販売してきた自社顧客へのメンテナンスサービス が主体になるのではないか というのが想像されるところです 。
新しく加わられたキングログ さんや こちらは従来からですが愛知の ケーワン さん等は Lotus Cup の兼ね合いも有るように感じます 。 ケーワン さんについては正規ディーラー になる話が出た時期も以前有ったのですけれども 既存店 3 社から 「 愛知 1 県で 4 店舗は多過ぎる 」 として合意が得られず認められませんでした 。
確認したわけでは有りませんが正規ディーラー が無い エリア に有るサービスポイント も有ることから おそらくはそのお店で購入した車両では無くてもメンテ対応してくれるのではないかと思われお近くに正規ディーラーが無い場合のオーナーさんにとってはありがたい存在になるようにも感じますけれども 、 以前正規ディーラー で その後サービスポイント になっていた 京都 のマイティドッグ さんや 三重 ( 確か クスハラ さんでしたか ) のお名前は現在のリスト には掲載されていないようなので お店は残っているが サービスポイント も辞められた という場合も実際有りえるようですね 。
( まあ お店が残っていれば最低限自社販売した顧客にはその後も対応していかれるかと思いますけれども )
昨年 11 月のディーラー会議時 「 今後は東北 北海道 等ブランクエリア を主に 正規ディーラーネットワーク 拡充予定 」 との説明が LCI 側から有ったそうですが 、 拡充の前に新たに中国地方エリアがブランク になってしまいましたから新車販売面からすればやはりマイナス 要素に ・・・
( まるで扱いによって時には○○が起き空白地が出来たりする ○○ の野望 みたいな )
しかし 正規ディーラー からで無くても ロータス の新車を購入する方法も有るようです 。
通常正規ディーラーで有ればインポーターの LCI から新車を購入するわけですが 5 ~ 6 年前に聞いた話ですので今は異なるかもしれませんけれども LCI 直営の LOTUS東京は業販も行うそうで 、例えば近隣に正規ディーラー が無い場合 お近くの懇意にしているロータスディーラーでは無いショップ でもそこに LOTUS東京に交渉して貰ってそのショップ経由で購入するという方法です 。
ただしそのショップさんも少しは手数料が欲しいでしょうし当然卸し価格等の条件は正規店と同等というわけにはいきませんから価格は LCI の発表しているレベルを超えてしまうかもしれない 、 ロータス車に不慣れなショップ さんで有れば その後のメンテナンス はどこでするのか ・・・ という問題点が残りますのでユーザー側として現実的な選択肢では無いですけれども 。
これと全く同じでは有りませんが Evora が発売された当初は正規ディーラー の中でも Evora 店制度というのが有って建て前としては 「 Evora の購入は Evora 店で 」 と Evora 店登録されていないショップ との区別化がされていましたが 、 実際には Evora 店では無いショップでもそこが LCI との間に 当時の東京Lotusセンター を経由することで販売が可能だった為 有名無実な形で Evora 店ディーラーから 「 意味が無い 」 となり当時の Evora 販売量も思わしく無かったことから その後 LCI も制度より販売実績のほうが優先となり Evora 店制度は雲散霧消してしまっています 。
Evora 店になるには Lotus Cars のCI に沿ったショールーム で 大通りに面していること 等幾つかの条件が有りましたが 一部例外店も有りました 。
又 バハー時代には更に大がかりな条件 ( 将来のパリショー 5 モデルが全て並べられるスペース の ショールーム が大通りに面していて 店内のインテリア は英国製の指定品 他 ) が要求され 正規店は 3 ~ 5 店舗程に集約されて それ以外の従来からの正規店は新正規店下の協力店となる予定でした 。
インテリア に関する LCI からの見積もり価格も見ましたがかなりの額で ある有力ディーラー関係者からも 「 とても見合わない これが実施されるようになれば うちは辞める 」 とのお話を聞きましたし 、 「 こんな内容はLCI でも無理で コーンズクラス でないと対応出来ないだろう 」 とも言われていました 。
同様なやり方は先に英国で実施されディーラー数は半減することになり 英国内での新車登録台数が激減 し 日本に国別出荷台数で一時初めて抜かれることになる原因になっています 。
後 1 年か 或いは 半年 バハー体制が続いていれば日本でもこれが行われていた可能性が当時高かったので 場合によっては
" LCI 撤退により 日本への Lotus 車 正規輸入は再び中断 、 当然 ジャパン ロータスデー も開催されなくなる ・・・ "
という形になっていたことでしょう 。
Lotus ディーラー を続けていくのは大変 ?
現在 Elise のエントリーモデル の新車価格は
約 600 万円で ちょっと無理も有りますが 仮に近いクラスの日本のスポーツモデル と比べたとすると おそらくは 2 倍強程 。
600 万円以上もするのに 各モデルの同価格帯日本車 等と比べると 快適性に劣り室内は狭く荷物は載せられない 、 各部の仕上げは見劣りがし 大小様々な 故障も多い ・・・
なんて見方もされてしまう場合も 。
しかし Elise のエントリーモデル を仮に 600 万円で売ってもあまり販売店のほうに利益は残らないのかもしれません 。
LCI が設立されてからの日本での Lotus 新車登録状況はこんな形で 推移していてこれを各ディーラーで分けあっているのですが 、 ちょっと古い 2011 年頃までの実績ですけれども 直営の Lotus 東京を除く形で 一番台数が多いディーラー で 年間 50 台弱 。 売上下位のディーラー の中には 年間の新車販売が
0 のところも有ったそうです 。
単純な金額としてはやはり新車販売時の利益が一番大きいだろうと思いますが 6 ~ 7 年前の長野時代に聞いたところでは
「 ( 当時 ) 500 万円のエリーゼ エントリーモデル を値引き無しで売るよりも 同じ 500 万円程の アウディ を売ったほうが利益は出る 。 正直 Elise のエントリーモデル を売ってもあまり商売にならない 」 とも言われていました 。 売れる台数自体でも スポーツカー の Elise と アウディ では比較になりませんし 、 ならば エントリーモデル よりは利益が大きい上位グレード 或いは 上位モデル のほうが多く売れるか と言えばそうでも有りませんので ・・・ 。
( ここには 特に日本のユーザー に強そうな " Lotus は ライトウェイト " " 1 ton を超える Lotus 車なんて Lotus らしくない " という意識も関係している と自分には思えるんですが )
一方 正規ディーラーを続ける為の経費面もバカにならないようで 店舗に立ち寄られた皆さんが目にする Lotus のマーク が入った大きな看板や 展示車の隣に置かれている プライスボード 、 カタログ やニューモデル 発売時に配布されるノベルティ グッズ 等もほとんどは有償のようです 。
( 自分も Evora 発売時だったかと思いましたが Lotus マーク入りのマグボトル をいただいていますけれども 、 買うわけでは無い既存オーナー に渡してもあまり意味は無いんでしょうね 。 貰ったグッズの中では一番重宝で冬場はかなり活躍してくれますのでありがたく使わせていただいています ・・・ )
現在のカラー見本はこういった ペラペラ な物ですが
初期には アルミ のベース に各カラー が塗られた形の 左上 の物でした 。
これ有償時には確か 20 ~ 30 万円 程度すると 聞いた覚えが有ります 。
( ある時は このカラー 見本が年間売上 トップ 表彰の副賞だったそうです 、 いわゆる現物支給ですね )
「 年間売上トップ表彰を受けました 」 とする ショップ さんを見かけたことも有りますが場合によってはこれ実はあまり難しく有りません 。 勿論簡単とも言えないでしょうが
LCI 側から見ての 一次顧客は 自分達オーナーでは無く 各正規ディーラー になるので表彰は 「 LCI から年間何台仕入れたか 」 に対して行われているようです 。
その為 資金に余裕が有る場合以前なら LCI が持っている Evora 等の長期在庫車 等を纏め買いとかすれば売上上位に入ることが出来ました 、 ただ その後売れなければ今度は自社の在庫になってしまうのであまりメリット は無いとも言えるでしょうが ・・・
( ある年間 1 位になったディーラーオーナーは 「 ただの結果で有って意味は無い 、 何台売ったかよりも どれだけ利益が残ったのか収支 のほうが重要だ 」 と言われていました )
「 ならば よく売れる Elise や Exige を多めに 」
と なるかもしれませんが 、 ここ近年は入荷も順調になっているようですけれども数年前の混乱期には 発売間もない頃の Exige V6 で約 1 年 、 Elise でも最長 10 ヶ月程かかっており 特に売れ線のモデルは各ディーラー の取り合いで Evora の在庫車を除けば ほぼ纏め買いは無理でした 。
実質 Lotus 車販売だけでやり繰りをしてくのは一部の正規ディーラーを除きかなり難しい面が有り ( 勿論新車販売だけで無く USED車売買やメンテ関係等も有りますけれども ) LCI 側も 他のブランド車の販売も認めていて オールブランドグロスで十分利益が出せれば 仮に Lotus 車販売での利益が少なくてもやっていけるのでしょうが 他ブランド側から見て Lotus 車の販売がどうなのか というところも有るでしょう 。
従来正規ディーラーだったショップ の何件かが サービスポイント になっていくのは やはり 「 続けても商売にならない ・・・ 」 という理由からなのかもしれませんね 。
V6 エキシージ S の発売時各ディーラー にデモカー が割振られた際には デモカーは各ディーラー の買い取りとなる為負担の面からなのか辞退した正規ディーラー も少ないながら有ったと聞きます 。
又 中にはこんなお話も ・・・
故障率が高く ラジエタートラブルをはじめ " ロータスクオリティ " と揶揄されてしまうクレーム修理の多さも Lotus Cars の経営を圧迫してしまうように感じていましたけれども 、最近ではオイルクーラーホース 不良が有りましたが こうしたリコール 対応にもディーラー負担が有るようです 。
これも 7 ~ 8 年前の長野時代に聞いた内容ですので現在と異なるのかもしれませんが リコール 対応に関する費用の一部は作業をした正規ディーラーも負担するようになっていたそうです 。 Lotus 側の言い分としてこうなる理由は " 新車販売時の価格にはこうした費用分も含まれているから " というものだそうですが ( これにはカタログ代やノベルティグッズ 代等的な分も含まれているそうです ) ここで問題になるのが自社販売していない車両の作業を行った時のもの 。
リコール修理については並行輸入車についても対応することが LCI サイト に明記されていて ユーザー側としてはありがたいところですけれども 、 ディーラー側から見ると台数は多く無いとしても並行輸入車 を含め自社販売していない車両についてもユーザーから依頼が有れば対応の必要が有り 、 ユーザー側でこれを気にする必要は無いと自分も思うのですけれども ディーラー側にはそれに対する特例的なものは無く 一部負担分のマイナス だけが残る形に当時はなっていたそうです 。
元々 LCI が設立されてからの日本のディーラー数 20 件程度 は大きなマーケット で有る北米に 続いて 2 番目に多い ( かつては 30 件程の本家 英国が 2 番でしたが バハー時代に 15 件 程になって売上が激減しました 。 英国の他海外にもサービスのみを行うショップ が存在します ) 形でした 。
ゲールズ CEO になってから Lotus Cars は世界的にディーラーネットワーク拡充に力を入れているのですが 、 現状でも国別では日本のディーラー数はまだ多いほうなのですけれども 自分達ユーザー側から見ると近隣に正規ディーラー が無かったり メンテを依頼出来るショップ も無いとすれば やはり乗ってはみたくても手を出しにくいメーカー ・・・
という形にもなってしまうと思います 。
Lotus の場合マーケット がニッチなことも有り 日本での販売は結局 個人ディーラー の集まりで 各店の経営の規模や考え方 も異なる為 足並みが揃い難い のは避けられないところが有りますが 、 LCI のような インポーター が無ければ ジャパンロータスデー のようなイベント開催は不可能ですし 正規ディーラー の数が多ければ自分達ユーザー側もそれぞれのフィーリング に合った お店を選ぶことが出来る自由度が増えますので そのほうが好ましいことです 。
これらを解決するには メーカー である Lotus Cars 側 ・ 販売チャンネル である LCI や 各ディーラー ・ 自分達ユーザー側にも それぞれ課題や考え方を変えるべき部分が有るのかもしれません 。
簡単に解決出来ない問題点や課題も多く自分も明快な回答がなかなか出てきませんが 一人でも多くの皆さんに ロータス 車を楽しんでいただけるような環境には是非なって欲しいと 思うところです 。