中古のRX-8を購入される方へ

1型に見られるRX-8の特徴

★対策品の出ている初期不良品に関するもの。

①フロントバンパーの下がり。
１型RX-8のフロントバンパーを止めているプラスティックの部品「フロントバンパーリテーナー」は強度が弱く、時間がたつにつれ、徐々にバンパーが下がってきます。見る場所はフロントフェンダーとバンパーの継ぎ目の隙間。隙間にライトを当て、中をのぞくと、白いベロのようなものが見えます。下がってくるとこの隙間が広くなります。ひどいものでは5ミリ以上あいているものもありました。これは黒い強度を上げた対策品が出ているので、車によっては対策品に交換されている車体もあります。

②ヘッドライトのくもり。
１型のヘッドライトは組み立てに使われているシリコン樹脂がライトの温度によって蒸発し、「ヘッドライトの内側にしみのようなくもりが出る」症状があります。ライトを磨いても、くもりが取れない場合、内側に蒸発したシリコンが付着している可能性があります。１型には必ずといっていいほどあります。ヘッドライトを分解し、内側を磨く必要がありますが、これも対策品が出ています。夜にヘッドライトを点灯し、斜め横から見ることでしみが目立ちます。

③運転席左足元があつい。
RX-8はその構造上、運転席に左すね部分にエキマニが通っています。高速走行した後や、長いアイドリングをしたときなど、左すねがとても熱くなり、場合よってはやけどをする可能性があります。コレを防ぐ方法は、センターコンソールをはずし、内装をめくって隙間に断熱材を挿入すると症状がましになります。これも対策品が出ています。

④カップホルダーが熱い。
初期RX-8のカップホルダーにはセンタートンネルとの間に断熱材が入っていません。そのままでは、冷たいドリンクが温かくなるほど熱を持ちます。これも断熱材を挿入することで、症状が穏やかになりますが、。これも対策品が出ています。

⑤テールライトが曇る。または水がたまる。
洗車などした後、雨のあと、テールレンズに水がたまるという症状があります。ひどいものでは、テールレンズの半分くらいまで、水がたまっているものもあります。これはRX-8自身の設計上の問題で起こっているもので、パッキンの対策品も出ていますが、対策品では症状がよくなりません。一番簡単な方法は、テールレンズに差し込む３ツあるバルブのソケット手前の下側に８ミリくらいの穴を明ける方法が手っ取り早いです。穴を開ける場所は写真を参考にしてみてください。


★高走行RX-8で不具合の出る可能性のある場所
①燃料ポンプの不良
概ね６～７万キロで燃料ポンプの不具合の確立が増えます。RX-8の燃料ポンプは燃料タンクに浸かった状態で設置されているため、ポンプモーターのシール（ゴム製）も常に燃料にさらされています。このゴムの劣化により、燃料ポンプフィルターが詰まり、燃料を吸う力が弱くなります。高回転や横Gが強くかかると「ガス欠症状」が出るのでガス欠症状が出るようであれば、早い目の交換をお勧めします。中古車で購入される場合、Asseyで２万ちょっとですので、購入と同時に交換してもらうことをお勧めします。

②サスペンションの各ブッシュ類の硬化とひび割れ
７万キロを超えてしまっている場合、サスペンションブッシュの交換もお勧めします。Dらーや、中古車屋さんでは、圧入する機械を持っていないところが多く、打ち変えができないので、Assey交換になりますので、高くつきます。できれば、ブッシュだけのパーツ交換が安く済みますのでお勧めです。

③パワーステアリングの不具合
RX-8は電動パワーステアリングなので、場合により不具合が出ます。多くはパワーステアリングモーターのアース不良が原因です。バッテリーを外すと、アースターミナルが見えますので、一度外し、接点を磨くことで直ることが多いです。

④サンバイザーの割れ
サンバイザーはやさしく動かしましょう。笑　RX-8のサンバイザーは扱いが雑だと根元が割れやすいです。対策品などは出ていません。交換しかありません。

⑤クラッチペダルの「猫鳴き」（MTのみ）
長年乗っていると、クラッチを踏むと、「ニャーニャー」と音がしてきます。クラッチ根元にオイルを噴くことで直ります。

⑥ミッションが入りにくい
RX-8のミッションは構造上ミッションオイルが少ないため熱の影響によりドリブンシャフトが膨張しギアが入り辛くなります。冷えると戻ります。対策品などは出ていませんので、オイルで対応してみて下さい。「Red Line」のショックプルーフスーパーライトがお勧めです。以前、真夏に鈴鹿国際を３週すれば、３速が入りづらくなっていたのが、このオイルにすることで、何週走ってもギアのトラブルはなくなりました。

⑦クラッチが切れない
渋滞にはまったとき、など、ハンクラを多用しているとクラッチが切れなくなることがあります。これはクラッチラインにエアがかんでいることが原因なのですが、エア抜きをしても、数日で元に戻ることが起こる場合、クラッチリリースバルブの劣化が原因である場合があります。DラーではAssey交換されることが多いですが、価格が高くつくので、クラッチリリースバルブのOHをお勧めします。劣化したゴムを交換するだけですので安く済みます。


中古車屋さんがこれらの情報を持っているとは思えないので、購入される皆さんで十分知識を持って車を探してみてください。２型でも低走行の個体を探すことが困難と思われます。よくわからない場合、中古車屋さんではなく、ロータリーの事、特にRX-8のことをよく知っている整備工場での購入をお勧めします。それだけ特殊な車であると認識していてください。よい車と出会えることを願っています。

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