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安倍総理大臣辞任を伝える報道に接っしての雑感。
毀誉褒貶相半ばする、とは人の評価が相反することをいうが、この人への批判的評価は割と多く、特に年齢が高い世代からの批判(特に学者など十分教育を受け、知性を備えていると思われる人)を聞くと、その言動の拙さ、知性を感じられない直接的ないいざま(罵倒)を聞くと幼き頃に周囲に普通にいた高齢者たちと比べざるを得ない。
幼き頃、人口集中地域でありながら昔ながらの集落の人間関係が濃厚に残る地域に育ち、明治生まれの祖父母をはじめ、地域の老人たちに育てられ暮らしていた。
老いるということは、知識の集積と、経験による知恵を集積していくことだと思い、老人に対し敬意をもって接していた。（学識がなくとも、経験に裏打ちされた知恵を持った人たちと認識していた。)
幼少のみぎりは、国歌、国旗を否定することからはじめ、私の敬愛する地域の老人たちがアジアで犯罪行為を行ってきたと否定される教育を受けてきた。
老人たちは社会的に否定される状況から、自分たちの経験してきたことに口を閉ざしていたが、私は敬愛する老人たちが過ごしてきた環境を知るために問いかけ、多くはないが話を聞き、その無念さを聞くことができたと思っている。その当時は集団で敵対勢力を批判・攻撃するさまが横行してたことから、自分自身は中道保守的な価値観を持つにいたり、知性のない批判・攻撃には恐怖を感じるようになった。
かの人が最善の総理大臣であったかどうかは判断できないが、今のところ望みうる最良の人であったと感じている。比べるに値しない自分自身であるが、「ただ年を取っただけで、知識、経験に裏打ちされたものがまるでない薄っぺらな人」であったと評価されないよう祈っている。