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客貨両用の自家用多目的車として普段使いしていますが、道具としては最高。
今どきのミニバンを凌駕する室内空間をもちつつ乗用車的な内装のもてなし感があり、セカンドキャプテンシートの快適性では今のクルマに引けをとらないと思います。
クルマの設計は基本的に昭和です。動力性能などいろいろな面で割り切りが必要です。

当家で所有するキャラバンロイヤルですが、平成４年登録で走行距離２４万キロに達し、今やネオクラシック車を標榜しても良い年代となりつつあります。
ここ数年、経年劣化や故障個所も増えてきておりますが、根っからのクルマ好きでそのたびごとにDIYで乗り切ってまいりましたが……。

今、昭和末期から平成初頭にかけてのいわゆるネオクラシック車が逆風にさらされています。
当時は日本がバブル好景気で様々な名車が生まれ、今では考えられないコスト度外視の豪華絢爛なクルマが飛ぶように売れる一方、若者向けのクルマもちょっと頑張れば手に入る価格で、運転免許は１８歳になったら取るのが当たり前。クルマを所有し、ナンパやデート、アウトドアを楽しんだ当時からすると今のような若者のクルマ離れが進む現状を当時誰が予測できたでしょうか？

あのころの名車は今やもれなく自動車関係諸税の重課の対象となっていて、特に排気量の大きなネオクラ車のユーザーは自動車税や車検のたびに大きな負担を強いられます。
年式の新しいクルマはグリーン化税制で軽課となり、年々税金や故障などで維持費が増す古いクルマを手放し、より新しいクルマへ買い換えようと考えるのは自然の流れだと思います。
本来もう少し長く使えるクルマもスクラップになり、海外へ流れてゆく個体も多く、気が付けば周囲にあのころのクルマがいなくなっています。事実、私自身ドライブ中、E24を見ることはほとんどなくなりました。

もうひとつ、当時のネオクラ車で特にハイテク装備満載のクルマの部品調達が困難になりつつあることも忘れてはいけません。
もっと古いクラシック車と呼ばれる昭和５０年以前の旧車については、高度な電子制御部品は搭載されておらず、部品が無くとも流用や加工で修理対応できるものが多く、その技術をもったショップも存在します。また、その世代の旧車は世間一般でその価値が広く周知され、大切に動態保存される個体も多いと思います。
しかし、電子制御がクルマに取り入れられるネオクラシック世代においては、基板やコンピュータ、特殊な装備品が壊れると、部品そのものが製造廃止になっていて、どうにもならないことが多く、修理可能であっても納期がかかったり高額な修理費用の捻出を余儀なくされます。
さらにネオクラ車は世間一般から見ればただの中途半端に古いクルマとしか見なされず、一部車種を除き価値のないものとしか捉えられていないことが、台数減少に拍車をかけていると思います。
このようなネオクラ車に大枚はたいて乗り続けること自体、家族や周囲からの理解を得ることも難しく、余程の思い入れがない限り、まだ乗りたいけどやむなく手放す人が多くなってしまうのもやむを得ないことだと思います。

今のところ当家のE24はDIYの範疇で何とか維持できていますが、今までの修理事案をすべてショップに依頼していたとなるとどれだけの費用が掛かったことやら……。
家族からの買い替え要請の圧力もあり、部品価格の高騰や部品の製廃もちょこちょこ出ているので、今のうちに不具合箇所の部品調達など意識して、取り敢えずは３０年３０万キロを目標に維持を頑張ってみたいと思います。