世界中どこでもそうなのであるが、自動車産業の基礎は第二次世界大戦の軍用機生産から始まっている。国家総力戦体制で作りまくったエンジンと飛行機の機体の残骸から、自動車産業ははじまったのだ。BMW、ポルシェ、ベンツ、ロールスロイス、フォード、トヨタ、日産、みんなそうである。スバル360なんかモロに、飛行機のデザインを踏襲してます。
軽くて強いエンジン、鋼管フレームからモノコック構造へ、などなど、全部これは軍用機の技術からなっています。第二次世界大戦当時から見たら、今の車は夢のようなエンジンとボディをもっているのです。それでふと思いついたのが赤とんぼこと93式中間練習機のスペックを、現代の車は実現しているという事に気づきました。それではちょっとスペックを見てみましょう。
九三式中間練習機要目 (K5Y1)
翼幅: 10.99 m
全長: 8.05 m
全高: 3.20 m
翼面積: 27.7 m2
自重: 1,000 kg
全備重量:1,500 kg
エンジン: 日立「天風一一型」空冷星型9気筒 340 hp × 1
最大速度: 214 km/h
巡航速度: 148 km/h
航続距離: 1,017 km
乗員: 2 名
このぐらいのスペックなら、ちょっとしたチューンでできてしまいますね。巡航速度150キロで無給油1000キロということは、6.7時間の巡航が必要。こちらの条件のほうがパワーよりやや厳しいかもしれません。燃費をどれくらいで見積もるかにもよりますが・・・。なので、すでに今の車は、空を飛ぶ飛行機並の空気抵抗軽減をしているということになります。でも地上を走っているので抵抗係数はもっと低いでしょう。高い高度を飛ぶほど空気抵抗は減りますから。
ガソリンの重さは一リッター夏=736g 、冬=727gぐらいらしい。100リッター積むと73・6キログラム。まあ大したことないですね。93式中練はもっとたくさんガソリン積んでたでしょうから、もっと燃費は悪かったはず。搭載量500キロの半分ぐらいガソリンだったのではないかなぁ。
オレンジ色が似合う車って何でしょうね。。そこら辺を考えるとまた楽しいです。
こんな遊びがあるので、第二次世界大戦の頃の軍用機の人気は衰えないのでしょう。しかも世界中で・・。