いろいろなスポーツで感動することがありますが、フィギュアスケートの経験者である私にとって一番注目していた競技は平昌オリンピックのフィギュアスケートでした。
シーズンが始まると男女ともにテレビ観戦を欠かさずしていました。
男子では昨シーズンからシニアデビューしたアメリカのネイサン・チェン選手を応援していました。
彼はまだ18歳ですが5種類の4回転ジャンプを跳ぶことができ、昨シーズンは四大陸選手権を制しました。
今シーズンはグランプリシリーズ・グランプリファイナルも制し負け知らずでオリンピックに臨みました。
ですが、開会式の前に行われた団体戦でのショートプログラムでは精彩を欠きジャンプのミスが目立ち自己ベストから20点も低い点数で終了したのです。
最初の厄落としが出来て良かったと安易に考えていたのですが、1週間後に行われた個人戦のショートプログラムではすべてのジャンプに失敗して17位に沈んでしまったのです。
チェン選手の実績から言ってこのような順位でスタートするのは初めての経験ではないでしょうか。
この時、ぱっと頭に浮かんだのがソチオリンピックでの浅田真央さんの事でした。
立ち直れるのかと心配した中、世界中が感動するような渾身の演技を見せてくれました。
チェン選手に対してはこのまま悪い演技のままオリンピックを終えてしまうのではないかともいう不安もいうありましたが、翌日のフリープログラムの彼はまるで別人でした。
6回の4回転ジャンプという彼しかできないプログラム構成で挑み、1度のミスのみで圧巻の演技を見せてくれたのです。
次々とジャンプを決めていき、途中から涙が溢れ出しました。
彼は4年前の真央さんの再現をしてくれたのです。
最後の壮大なイーグル、スピンで締めくくると小さくガッツポーズをしました。
大げさに喜ぶこともなく、歴代3位の最高得点が出て会場全体が騒がしくなってもチェン選手は静かに微笑み自分の中で受け止めていました。
私の想像以上の素晴らしい演技をしてくれたチェン選手には感謝の気持ちでいっぱいでした。
4年前の真央さん以来、本当に心揺さぶられる演技というのはなかったのですが、これぞフィギュアスケートという最高難度のジャンプで芸術性も高い彼のフリープログラムは記憶にはっきりと残るものでした。
Posted at 2018/07/10 18:21:26 | |
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