成田国際空港の春
投稿日 : 2007年04月10日
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日本の表玄関である「成田国際空港」。
その昔は「新東京国際空港」という名称でしたが、2004年4月に現在の名称に変更されています。
このページでは2007年4月に空港周辺で撮影した写真を掲載していきましょう。
まずはカーゴ便、すなわち貨物専用機からご紹介。
「日本貨物航空(NCA)」は1978年に全日本空輸(ANA)や日本郵船などが出資して設立された貨物専門の航空会社。
初便就航は会社設立の7年後、1985年5月に成田からサンフランシスコ・ニューヨークに向かいました。
現在ではANAとの資本関係はなく、日本郵船グループの一員。
もちろん業務提携関係は維持されていますが、なによりANAのイメージを色濃く残した機体のカラーリングが、その歴史を物語っていると言えるでしょう。
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遠く南半球のオーストラリアから飛来したのは、同国最大の航空会社「カンタス航空」の機体。
カンタス航空は1920年の設立という、世界で2番目に古い航空会社として知られています。
カラーリングは白をベースとしたシンプルなものですが、赤い垂直尾翼と描かれているカンガルーがオーストラリアを印象付けてくれます。
写真はボーイング767-300ERですが、同社は日本便にエアバスA330も導入しており、同機のビジネスクラスには「スカイベッド」が30席備えられており、質の高いサービスが提供されています。
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満開の桜を通りすぎてランディングしていったのは「シンガポール航空」のボーイング747。
同社はシンガポール線を全日本空輸(ANA)と共同運航していることなどからも、日本の観光客にとっても馴染み深い存在ではないでしょうか。
世界的にもそのサービスには定評があり、各方面で高い評価を受けています。
また話題の超大型機「エアバスA380」を確定10機、オプション15機発注していることでも知られており、いずれは成田の地でもシンガポール航空カラーのA380を見ることが出来るようになるでしょう。
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長年お馴染みのカラーリングをまとって飛来したのはフランスの「エールフランス」。
フランスはパリをはじめとして多くの日本人が訪れますが、エールフランスの機体はシャルル・ド・ゴール空港で目にするのみならず、自ら乗客として経験されたという方も少なくないでしょう。
日本では長年、某クイズ番組に協賛していたことでも有名ですね。
機材はボーイング777-300。
フランスのフラッグシップ・キャリアなのですから、もし自分が搭乗するのであればエアバス社の機体を選びたいところです・・・。
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そしてお馴染み、日本のフラッグシップ・キャリアである「日本航空(JAL)」。
機材はボーイング747ですが、今では旧塗装となる"鶴丸仕様"はあまりお目にかかる機会がありません。
ちなみに今では成田空港では2003年4月に供用開始となった第2ターミナルに陣取っていますが、それまでは現在の第1ターミナル「北ウイング」がベースでした。
なんとなくですが「南ウイング」よりも「北ウイング」の方が格上のような感じが当時はしたものです。
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日没間もないランウェイに滑り込んできたのは「AIR CHINA(中國国際航空公司)」のエアバスA340。
その名の通り中国(中華人民共和国)の航空会社であり、世界的な航空会社の連合体であるスターアライアンスの一員にも名を連ねています。
その昔は中国の航空会社というとベールに包まれた感じで、使用機材も旧ソビエト製のツポレフやイリューシンが主流でした。
しかし同国の改革・開放路線もあって西側との交流も活発になり、そのために航空業界にも大きな変化が起こりました。
機材面でいえばボーイングやエアバス製を多数導入、今や世界的に一流航空会社の仲間入りを果たしています。
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続いて飛来したのは「China Airlines(中華航空公司)」。
そう、今度は中華民国(台湾)のフラッグシップ・キャリアがやってきました。
中華人民共和国と中華民国の政治的な問題についてここで触れるつもりはありませんが、同社の航空機は2002年まで東京国際空港(羽田空港)から発着していました。
これは日本政府の配慮であり、政治的な問題を抱える両国の航空機が空港内で一緒にならないようにという考えによるものでした。
また「世界の表玄関」に両社が乗り入れることは、その両国に対して主権を認めるようなかたちになってしまうことを嫌った結果であるかもしれません。
いずれにしても長年に渡って中華民航は羽田発着だったのですが、今では他の航空会社同様に成田空港に乗り入れを果たしています。
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すっかり夜の帳が降りたランウェイを離陸滑走するのは「アメリカン航空」の機体。
アメリカは1978年の航空規制緩和によって多くの低価格運賃を武器とした航空会社が誕生。
その結果として競争は激化し、更に近年では同時多発テロによる需要の減少や原油価格高騰などもあって、大手航空会社が倒産するということも珍しくありません。
そのような中で現在総旅客運送数で世界最大の航空会社が「アメリカン航空」。
日本も近年は新興航空会社がいくつか誕生しましたが、さすがにアメリカのように勢力を伸ばすには至らず、結果的に大手の傘下に入ってしまうことになるようですね。
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