この記事は、
10月29日の気になる交通事故のニュースについて書いています。
皆さんも周知の通り、28日の午後、宮崎市のJR宮崎駅前の通りにて、73歳の老人の運転する軽自動車が市内の中心部からJR宮崎駅までの歩道を約700メートル暴走し、歩道にいた人たちを次々と跳ねて、その後駅前で横転。
現場には、ドクターヘリが降り立つなど、騒然となったそうです。
この事故で女性2人が死亡、男女4人が重軽傷を負いました。
運転していた老人は、てんかんの持病があり、痴呆症を患っていたとのことですが、私は、この事故の映像をNHK7時のニュースで見て、言葉を失うとともに、少し前に福岡の天神の西通りで起きた、違法ドラッグ吸引者による連続接触暴走事故を思いだしました。
両者とも危険運転による事故であり、福岡の件では、事故から半年後、運転していた男が自動車運転処罰法で逮捕されました。
宮崎で起きたこの事故は、現に2人の命が奪われています。
それに対する処罰は免れないと言いたいところですが、運転手の持病と痴呆症の程度次第で、処罰の是非が問われかねない事案だけに、今後の推移が気になります。
その後、NHKは、この事故のニュースの後、東京モーターショー開幕に関連して、国内自動車メーカー各社が自動運転、自動ブレーキなどの安全デバイスを本格的に搭載する動きがあるニュースを伝え、VTRでは、トヨタが実用化に向けて試作している完全自動運転システムを搭載したクルマを実際に高速や市街地で走らせ、GPSを駆使して道路状況に即した追い越しや加速、さらには事故防止のためのデバイスを駆使して、完全自動化に一歩近づいたとの報道をしていて、他社もそれに追随する動きを見せていると言う報道をしていました。
このニュースを観て思ったこと。それは、運転操作を誤ったり、あるいは、今回の宮崎の件のようなてんかんなどの病気が原因で起こした事故とか、さらには、福岡の件で大きく世間の目が厳しくなった飲酒運転の問題に対して、このハイテクデバイスが対処できるとは言い切れないのではないかということです。
そして、高齢ドライバーによるアクセルとブレーキの踏み違いや、車間距離を詰め過ぎたせいで、急ブレーキを掛けようとして間に合わず接触事故を起こしたりするようなケースとか、逆に後ろからの衝突、さらには、視界の死角から割り込んでくる原付や自転車、歩行者の予測不能な動きに対応できていないのも気になりました。
もっとも、最近では、GoogleなどのIT系もクルマに進出しようとしていて、GPSとWi-Fiなどを駆使して、道路状況に応じた適切な速度調整とか、事故防止のためのシステムを開発したりしていますが、私が思うに、どんなに安全運転のシステムやデバイスが進化しようが、最後は実際に動かすドライバー、人間の感覚がすべてだと思います。
なぜなら、クルマは読んで字のごとく「自動車」。つまり運転する人が動かし、走らせ、止めたりしてナンボだからです。
もし、仮に今回の宮崎の事故のシチュエーションにおいて、件の自動運転のシステムを持ったクルマが、ドライバーのてんかんなどの持病を把握しきれるのか?そして、歩道を走らせないように制御できるのか?そして、その前に事故を止めるようにシステムが作動するのか?・・・・答えは、NOでしょうね。
今や、軽自動車にも自動ブレーキが付いていても珍しくない時代ですが、今一度、再確認すべきではと痛感しました。
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Posted at
2015/10/31 00:11:44