二条城で開催されている「ARTISTIC CARS AT THE WORLD HERITAGE」に行ってみました。
11/2に京都日帰り旅行へ行った際、このイベントが開催されていことを知り、予定を変更して、二条城に立ち寄ってみました。
このイベントは、金魚を美しく展示するアートアクアリウムの木村英智さんが
プロデュースしているということで、どのような雰囲気でクルマが展示されて
いるのか、とても興味がありました。
最初に展示されていたのは、サンクターボ。
最初に城内を見学したけど、廊下は人で渋滞するほどでしたが、別料金となる
クルマ展示エリアは、人がほとんどいませんでした。平日だからかな?
Renault 5 Turbo 1 (1982)
サンクターボは、リアのグラマラスなスタイルがカッコイイですね
Renault 5 Turbo 1 (1980)
リヤシートを取り外してエンジンをミドシップに搭載したレイアウトは、この
クルマが過激なモデルであることを訴えています。
パワーユニットは、1397cc直列4気筒OHVにインタークーラーターボを搭載
し、160馬力を発揮した。今見ると大したことのないパワースペックだが、
ターボチャージャーが効いている時のパワーは強烈だったようです。
Lancia Rally 037 (1983)
サンクターボの隣には、2台のアバルトのクルマが展示されていました。
見学者が殆どいないため、クルマをゆっくり見ることが出来ました。
私は、ラリーカーの中では、マルティニカラーのランチャラリー037が最も
カッコいいと思っていますが、市販バージョンの037もいいですね。
ラリー037は、1983年にWRCのマニファクチャラータイトルを獲得したが、
走行性能だけでなく、美しいスタイルも際立っていたと思います。
リアのハッチから見えるパワーユニットは1995cc直列4気筒DOHCにスーパー
チャージャーを搭載し、205馬力を発揮した。ヘッドカバーのABARTHの文字
がハイパフォーマンスなエンジンであることを訴えている。
Fiat Abarth 131 Rally (1977)
打倒ランチャストラトスとして、開発されたれ、1977/1978/1980年と3度
WRCのマニファクチャラータイトルを獲得したフィアットの131ラリー。
スタンダードな箱型スタイルであるが、オーバーフェンダーやエアロパーツ、
クロモドラ製のマグネシウム合金ホイールで完全武装されており、外観からも
コンペティツィオーネらしさが伝わってくる。
パワーユニットは、1995cc直列4気筒DOHCユニット、140馬力。
131ラリー/ラリー037を展示するのであれば、ストラトスも仲間に入れて
欲しかったな~
Renault Alpine A310 V6GT (1985)
このエリアの最後を飾るのは、アルピーヌA310である。
オーバーフェンダーやエアロパーツにより、とてもグラマラスな雰囲気になっ
ているA310。鮮やかな、アルピーヌ・ブルーがとても綺麗な1台でした。
このクルマもリアからのスタイルがカッコイイと思います。
イベント会場を奥に進むと、フェラーリがたくさん展示されていました。
Ferrari 512BB (1980)
512BBのボディカラーは、赤や黄色が多いがシルバーもいいですね。
いろんなイベントでよく見かける512BBですが、やはり、スーパーカー世代
の人間にとっては、懐かしさもあり、存在感が違って見えてしまいます。
Ferrari F512M (1996)
テスタロッサ → 512TRの後継モデルとして作られたF512M。個人的には、
512TR以前のデザインが好きだったが、展示車両の色はきれいでした。
ワイド&ローのスタイルは、迫力がありますね。
4943cc V12 DOHCエンジンは440馬力を発揮する。バンク角は180°
Ferrari 328 GTS (1989)
V8フェラーリのデザインでは、328が1つの区切りなのかなと感じます。
個人的には、328までのV8フェラーリのデザインが好きですね。
正面から見たところも好きですね。
Alfa Romeo Giulietta Spider (1961)
50年以上前の魅力的なジュリエッタ・スパイダー。ジュリエッタは、ロミオと
ジュリエットにちなんだ名前でアルファロメオのロメオに対するジュリエッタ
の意味でネーミングされているそうです。
このジュリエッタ・スパイダーは、フロントウィンドウ変更やパンパーレスな
ど、カフェレーサー風なチューニングが施されています。このような雰囲気の
旧車はとても魅力的に映ります。
ノーマルエンジンは、1300cc DOHCにウェーバー・ツインキャブを搭載し、
90馬力を発揮していますが、このクルマはエンジンにも手を加えられていそ
うな雰囲気です。変更されたドアミラーの形状もカッコイイです。
Spyker C8 Laviolette (2001)
このクルマは、オランダのスパイカーズというメーカーのスーパーカーで、
初めて聞いた名前でした。オランダにもスーパーカーがあるんですね。
エンジンは4200cc V8 DOHCを基本とし、400馬力の自然吸気仕様、525馬力
のツインターボ仕様、600馬力のツインターボ仕様の3タイプが用意されてい
るようです。
Lamborghini Countach Anniversary (1990)
一際目立つ存在の派手な赤いカウンタック。アニバーサリーは、初期型に比べ、
一段と派手な雰囲気になった気がします。個人的には、初期型のカウンタック
のデザインの方が好きだったな~
ランボルギーニ創立25周年記念モデルのアニバーサリーは、カウンタックの
最終形で、パワーユニットは、5167cc V12 DOHC 455馬力にパワーアップ
されましたが、車両重量も1680kgまで重量増となった。
Citroen DS Safari (1971)
こちらは、渋い、シトロエンのDS。二条城の雰囲気にもマッチしています。
私は、ワゴンスタイルのDSがあることを知りませんでした。フランスでは
「コメルシアル」「ブレーク」「ファミリアール」という3タイプのDSの
ワゴンがあったみたいです。「サファリ」はイギリスの名前みたいです。
出口手前には、3台のザガートのクルマが並んでいました。
Alfa Romeo ES30SZ (1990)
V6 SOHCを搭載し210馬力を発揮するパワーユニット。しかし、このクルマ
の魅力はパワーではなく、吸い付くようにコーナーをトレースするハンドリ
ングの良さだと言われています。
Alfa Romeo ES30RZ (1992)
オープンタイプのRZ。オープンだからといって、シャシー剛性が劣ることは
無いようです。SZ同様の感動的なハンドリングが味わえるモデルのようです。
Lancia Hyena Zagato (1992)
ハイエナは、デルタインテグラーレをベースに、ザガートが製造したクルマ。
全体的に丸みを帯びたフォルムのためデルタインテグラーレより小さいクルマ
の感じました。
丸みを帯びた優しいイメージとは裏腹に、デルタ・インテグラーレに対して
エンジンは210馬力から250馬力にパワーアップされ、車両重量は150kgの
軽量化に成功している、高性能スポーツカーである。
今回のイベントは、京都から世界に向け、クルマの歴史、クルマの文化を後世
に伝えるための祭典として行われましたが、個人的には、ちょっと高価なスポ
ーツカーが展示されているだけにしか感じませんでした。
二条城は絢爛豪華な雰囲気と同時に、歴史的価値を感じることが出来る場所だ
と思います。このイベントも、単に豪華なクルマを展示するだけでなく、歴史
的価値を感じることができる工夫が必要なのかなと思いました。
これが、日本のグッドウッドフェスティバルのように進化してくれたらいいの
になどと思ったりして。
なお、12月3日~6日に掛けて行われる「コンコルソ・デレガンツァ京都2016」
では、すべてのクルマが入れ替えられ、世界中からエントリーしてきた名車たち
を特別展示するそうです。本番はこっちで、現在展示されているクルマは、プロ
ローグ的なものかもしれませんね。でも、楽しく拝見できましたよ。
ちなみに二条城に来たのは、中学の修学旅行以来でした。その時の思い出は、
鴬張りの廊下の音ぐらいでしたが、二条城の歴史的が多少なりとも頭に入った
状態で見学すると、印象もだいぶ違いました。50代になって観る二条城は、
とても有意義でした。