エンジン周り点検　その１

オク中古で購入してから３ヶ月。

のべ５００ｋｍほど走行したのだが、相変わらずスロットルオフ時の異音とアイドリング時の振動が酷い。

クランクベアリングを疑い、前回点検時にプーリーやローターを揺さぶるもガタなどは確認できなかった。



原因が解からないまま今後乗り続けるのは不安なので、ひとまずクランクフリーの状態となるまで各所をみていった。


まずはプーリー側。

・スタータークラッチ内部のピンに若干の固着があったが、パーツクリーナーで洗浄しグリスアップした。

・クランク軸が茶色いのはサビのせいだと思っていたのだが、実はクランクのオイルシールからオイルが漏れたものだった。

・セカンダリのギヤシャフトにガタは見られない

ローター側

・オイルポンプのギヤ周りにグリスが全く無かった（写真は自分が充填した後に撮影）


この際にエンジンハンガーのベアリングを交換した。（NTN 6003LLU CM/5K）

腰上をばらしていく。

ヘッドはカーボンがびっしり付着していた。

前回点検時にプラグは新調したのだが、オイルがべっとり付いていた。

ボア径はノーマル、面研した形跡はない。


※写真はパーツクリーナーを吹いたあと。

シリンダー内壁

前オーナーから｢焼きつき歴あり｣と聞いていたので覚悟していたのだが、思いのほかダメージは浅かった。
ツメに引っかかるような深いキズはない。

とりあえずホーニング程度で済ますつもり。

ピストン

深いキズが多く、完全にアウト。

スカートが吸気側だけ丸く削れていたのだが、首ふりによるものなのか判断がつかない。


その後、インターネットで５５φの激安新品ピストンを購入したのだが、なんと写真のブツと全く同じ商品が届いた。（ピストン裏の刻印が同じ）


前オーナーはデイ○ナボアアップキットと言っていたのだが・・。


※写真は堆積カーボン除去後

そして、クランク＆コンロッドだけの状態に。

とりあえず指で回してみると、クランクのガタはないのだが、なぜか妙に回転が重い。

しかも、
上死点→下死点（膨張）方向は軽く、
下死点→上死点（圧縮）方向は重い
という状態。

クランクベアリングからの異常は認められないが、コンロッドも左右方向へのクリアランスが大きく感じた。

ここで仮説を立ててみる。

目視では判らないが、回転の重さにムラがあるという事は、クランクシャフトが歪んでいるのではなかろうか？

であれば、、
まだ５００kmしか使用していないウェイトローラーが片側半分（写真の青丸）だけ偏磨耗している事の説明が付くのである。。

この時点でクランク交換の意思が固まった。


それにしても、
噂どおりキ○コのＷＲは弱い、弱すぎる。

某ショップに純正長のクランク交換を依頼。

地元には交換してくれそうなショップが無いので、少し離れた経験あるショップに持ち込んだ。


～店主の所見～
｢開けてみないと判らないが、コンロッドのブレが大きすぎる。大端ベアリングが痩せているかもしれない。｣
｢あと後輪ギヤシャフトの回転が重過ぎる。オイルシールがベアリングに干渉しているからか・・・。こっちも開けてみないと判らない｣



続く