さてさて私の人生最長所有のGOLF4 GTIに出会う前に、2000年当初から1年間だけ所有していたクルマがアルテッツァAS200Zエディション赤機でした。エンジンは当時トヨタで最高水準まで仕上がった2000㏄直6、ミッションは信頼できるアイシン製4速ATでした。
そのスタイル・インテリア・直6エンジン・FRの走りに惚れました。和製BMWと言われましたが、その出来栄えは素晴らしいながらも、車両価格は当時のBMWの6割程度と脅威のコストパフォーマンスで売れると思いましたが、世はFF車ブームになっていて、思いのほか短命なモデルになってしまいました。それでもその後のレクサスブランドの橋渡しになった唯一のクルマでした。
215/45/17のスポーツタイヤを履いた衝突性能を大幅に強化した引き締まったボディデザイン、アルミ削り出しの球形シフトノブやアルミペダルとクロノグラフメーターなど本物志向の内装デザイン、BMWのシルキー6に負けない上質な直6エンジンをBMW同じくフロント車軸後方へマウントしたフロントミッドシップ、衝突の際にはそのエンジンはドライバーを守るためにキャビン下方へ沈み込む徹底した安全設計と頭の軽いバツグンな旋回性能はFR車のお手本となりうる仕上がりでした。
あぁー久しぶりの気持ちの良い最高なFR車だった訳ですが・・・なんと1年足らずで全損単独事故により200万円のローンを残してTHE ENDになってしまいました(号泣
忘れもしない、3月最後の日の午前中の季節外れの雪、その日の午後には天気は回復したものの夜になって気温は低下(メーター表示の外気温は4度)、夜10時頃にクルマの少ない何も速度規制や注意掲示も出ていない某高速道で一人軽快にカーステレオの音量を上げてアクセルを踏み込む・・・と、メーターが110km/hを超えた瞬間ATなのにMTのギア抜けのようにエンジン回転が急にブォン♪と上がる、アクセルを緩めると音楽以外ほとんど無音の世界が・・・なんと!路面が凍結していてクルマが100%滑っていたのです・・・ほんの1秒足らずに走馬灯のようにいろいろな事を考え、ハンドリングやアクセルやブレーキを試すも全く制御も減速もできないままスローモーションのようにみるみるコンクリートの側壁が迫って激突しエアバックが炸裂、次にビリヤードの玉のごとく中央分離帯のコンクリート側壁が迫りカウンターを当てて何とか運転席側ドアを壁に当て花火のごとく火花を上げながら並走し減速、最初の衝突から400m地点でやっと停車し、外に出ると路面はスケートリンクのようにツルツルでした(-_-;)
前後の車軸はどこぞを向いて車体はグシャグシャながら、前出の安全設計ボディのお陰でキャビンは守られ私の体は膝とシートベルトを当てた肩に軽い痣、センターピラーにぶつけた頭にタンコブ程度の軽傷で生還となりました。
その後、高速道路の緊急電話で私が何度も路面凍結を知らせると(最初はそんなはずはないと嘘つき呼ばわれされましたが・・・)数分後にはあちこちで衝突事故が起きたらしく高速道は上下線ともに閉鎖されました。
あぁー悲しいお別れでしたが、アルテッツァは最後までイイ車だった!!