![2017年12月27日 三重県四日市市 四日市あすなろう鉄道 2017年12月27日 三重県四日市市 四日市あすなろう鉄道](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/040/919/679/40919679/p1m.jpg?ct=f53088963d1b)
2018年初のブログです。
そしてイキナリの「鉄」ネタです。
こちらの過去記事にて「
こうなると北勢線と同じく、元近鉄の軽便路線である『四日市あすなろう鉄道』にも乗ってみたいっ!! という事でいつかは訪問してみたいと思っております」と書きましたが、早速昨年12月27日に行ってきました。
※路線図はウィキペディアより引用
四日市あすなろう鉄道は2015(平成27)年4月に近畿日本鉄道(近鉄)から継承した四日市~内部(うつべ)間の
内部線と日永~西日野間の
八王子線から成る第三セクターの鉄道事業者です。
内部・八王子線は過去記事の北勢線(現:三岐鉄道北勢線)と同じく、軌間762mmの
特殊狭軌線(
軽便鉄道)で、通常の鉄道車両より二回りほど小さい電車が活躍する路線として知られています。
↑今回は全行程を乗り鉄で。早朝の近鉄特急で四日市へ向かいます。
今回は奮発(?)してDXシートで。一人席は快適そのもの。
ハイドラ起動にて乗車し、近鉄大阪線各駅と名古屋線の四日市駅までのCP(チェックポイント)根こそぎ回収を目論みましたが、取りこぼしが何箇所かありました。
新幹線でハイドラをやると悲惨な事になるというのは散々既出ですが、時速100km以上で走行する事の多い近鉄特急でもそれに近い現象が発生、高速走行区間でロックされCPの取りこぼし等の現象が発生します。
CP回収目当てで「乗り鉄ハイドラ」をやるなら各駅停車でやった方が確実且つ無難です(^_^;)
今回は復路にて取りこぼした所を無事回収出来ました。
↑
近鉄四日市駅に到着、少し離れた所にある「
あすなろう四日市駅」の窓口にて画像の「1dayフリーきっぷ」を購入しました。
自動券売機でも食券みたいな仕様のフリーきっぷを売っていますが、どうせなら記念になるものがイイっ、という事で窓口限定券に。
↑近鉄の高架下にある「あすなろう四日市駅」にてひっそりと停車中の
260系電車(更新車)。八王子線直通の西日野行きです。
↑近鉄時代の260系電車(ウィキペディアより引用)
1982(昭和57)年から翌1983(昭和58)年にかけて四日市あすなろう鉄道の前身である近鉄内部・八王子線の近代化を目的として新造された車両です。
なお、車両の新製費を抑制する為、中間付随車と一部の制御車には既存の旧型車を260系レベルに近代化改装の上で充当しました。
1977(昭和52)年に北勢線用として新製された270系を基本として設計されましたが後発の為か、より洗練されたスタイルとなっています。
四日市あすなろう鉄道移管後の2015(平成27)年から冷房化・車体の近代化改装が施工され、旧型車置き換え用の新造車が編成に追加されて内外装共に「イマドキの」電車に生まれ変わりました。
↑徹底した近代化改装により、「イマドキの」電車に生まれ変わった「モ262」車内。路線バスのようなシートが並びます。
シートにはハート形の手すりが取り付けられ、お洒落な感じです。
これに乗って八王子線終点の
西日野駅へ向かいます。
↑程なく西日野駅に到着。
ご覧の通りの棒線駅ですが、ホーム上は折り返しの電車を待つ学生さん達で賑わっていました。
駅周辺には学校があり、この線は通学の学生さん達によって支えられています。
↑西日野駅の駅舎。
かつてはここから西の
伊勢八王子駅まで線路が延びていましたが、1974(昭和49)年7月25日の集中豪雨の被害により休止、そのまま廃止となっています。
そして天白川沿いを通っていた廃線跡は県道に転用されました。
八王子線という線名の由来は伊勢八王子駅まで通じていた事に由来しますが、その事を知らない若い世代の間では「西日野線」と呼ばれているそうな。
↑西日野駅を後にして内部線の終点・内部駅へ。その途中、泊駅にて出会った対向の電車が最古参車の「
サ122」を含む260系未更新車の編成!!
何とかしてアレに乗りたいものだと思いましたが、とりあえずそのまま内部駅へ。
↑程なく内部駅に到着。
↑緩やかにカーブしたホームです。
↑駅の終端部。線路の先は国道1号線です。
左側の線路は「機回り線」の遺構で、260系登場以前は折り返しの度にこの線路を使って編成の組み換えを行うという、実に面倒な事をやっていました。
↑こちらは駅の四日市側。画像左に車庫があります。
260系登場により折り返しの為の機回り線は必要なくなりましたが、今も電車の留置線として使用されているそうです。
↑一旦、駅の外に出てみます。
↑内部駅の駅舎。
あすなろう四日市駅とここ内部駅のみが駅員さんのいる駅で、ここでも「1dayフリーきっぷ」やグッズ類の販売を行っています。
駅舎の脇には前述の車庫があり、白とブルーのツートンカラーの260系更新車が休んでいました。
↑個人的にはこのカラーリングが好みです。
↑折り返しの電車に乗って、改めて八王子線とのジャンクションである
日永(ひなが)駅へ。
ここで30分程時間を潰して、先程泊駅にて遭遇した260系未更新車編成を待つ事にします。
↑日永駅の駅舎。
特に何の変哲もない建物です。
↑この駅の面白い所は「これぞ分岐駅」という感じの配線とホーム構造にあります。
画像左側が内部線、大きくカーブして右に向かう線が八王子線です。
↑八王子線ホーム遠望。
↑大きくカーブしたホームがなかなかステキです。
↑向かい側には例によって廃ホーム跡。
かつては八王子線電車同士の行き違いがあり、廃ホームは4番ホームとして四日市方面行きの電車が発着していました。
↑さて、今はこの駅構造を上手く活かしたダイヤが組まれていて、どの方面から来てもスムーズに乗り換えが出来るようになっています。
上の画像は内部発四日市行き電車と四日市発西日野行き電車の接続シーン。
↑こちらは西日野発四日市行き(左)と四日市発内部行き(右)。
↑駅の構内踏切。凍結防止剤(?)らしき白い粉末が撒かれていました。
この日は時折粉雪が舞う、実に寒い一日でした。
↑構内踏切の上から撮ったナローゲージ(軌間762mm)の線路。「四日市あすなろう鉄道」というネーミングはこの「ナロー」ゲージに由来しています。
↑通常なら線路の内側に設置されるATS地上子、軌間が狭い為に線路の外側に設置されています。これもナローゲージならでは。
↑動画です。日永駅で撮った260系更新車の映像と内部線泊駅~追分駅間で撮った車内・車窓の映像をまとめてあります。
↑やっと待ちに待った260系未更新車の編成がやって来ました。
2017年12月現在で、僅か一本だけ未更新のまま残された編成でもあります。
これに乗って四日市~内部間を数往復しました。
↑この編成の内部側先頭車、「ク163」。
↑「ク163」車内。近代化更新車に比べて低い背もたれのシートが未更新車の特徴です。
↑「ク163」運転席。前面非貫通の為、運転席は中央にあります。
↑四日市あすなろう鉄道最古参車にして最後の旧型車である
サ120形「サ122」。
1949(昭和24)年に製造された荷物旅客合造車「モニ220」形の最終ロットを電装解除・運転室と荷物室撤去の上で中間車化、さらに徹底した近代化改装といった魔改造を施して260系の中間付随車としたもので、元々は北勢線の車両でした。
ドアの配置が歪(いびつ)なのは運転室・荷物室があった名残です。
↑窓まわりに「シル・ヘッダー」と呼ばれる補強板が付いているのが旧車の証。
戦後生まれの全溶接ボディなので、リベットは付いていません。
↑間口の狭いドアがこの車両の特徴の一つです。
↑「サ122」の妻面の銘板に、近鉄の社紋が残っていました。
車体には塗膜の剥離が見られ、引退間近なのが窺えます。
↑「サ122」車内。四日市あすなろう鉄道では最後のロングシート車です。もともと木材を多用した内装でしたが、後年の魔改造によって難燃素材を多用した近代的な内装となっています。
ロングシートの開放的な雰囲気が却って居心地が良いのか、何故か意外に乗車率の良い車両でした。
↑四日市寄り先頭車「モ265」。この編成もそのうち近代化更新改造を受ける事になり、「サ122」は新造車に置き換えられる事になるでしょう。
↑260系未更新車の動画です。日永駅進入シーンと、ク163の車内、運転室後方からの前面展望モドキ(?)映像をまとめました。
日帰り圏内で車で行きたいスポットはほぼ行き尽くした感がありますので、今年2018年は公共交通機関でないと行けないスポットをメインに巡ってみたいと思っております。