ブレーキ熱容量アップは難しい(案)
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現在、僕のFDのブレーキはこんな仕様です。
フロント17インチ用キャリパー
フロント17インチ用ローター(純正交換タイプ)
リヤ17インチ用ブラケット(キャリパーは16インチ、17インチ共用)
リヤ17インチ用ローター(純正交換タイプ)
ブレーキパッドは前後某社のレース用(前後同銘柄)
マスターシリンダーはノーマル。
ABSは削除。
プロポーショニングバルブは調整式
(リヤの油圧をフロントと同等まであげられます)
こんな感じの良くある仕様です。
この仕様でリヤキャリパーの油圧をフロントと同等にしたら、
ナカナカいい感じと走りの先生からも言われています。
ただ、欲を言えば・・・
状況によっては、もっとリヤの効きを強めたい(フロントを弱めたい)
国際級サーキットでの連続周回に備えて、もう少し熱容量を上げたい
・・・という悩みもあります。
そこで、多くの方がフロントに社外の大型キャリパーとローターを
投入するのですが・・・
キャリパーを大きくし過ぎると、少々マスターシリンダーを
大きくしても、まだまだ容量不足でブレーキタッチがフワフワする。
フロントのみ大型化するとプロポーショニングバルブの調整だけでは
前後比があわせられなくなる。
(前のブレーキが強くなり過ぎる)
バランスをとろうとしてリヤを巨大化しようとすると、純正のサイド
ブレーキ機構が邪魔をする。
(一部D2などの例外あり)
純正サイドブレーキを使えるように純正リヤキャリパーをオフセット
するキットもあるが、純正流用ローターではなくなってしまい維持
コストはあがってしまう。
(また、これで前後比が適正化できるとは限らない)
・・・過去、仲間うちでも、こういった問題に直面して、
結局ノーマルの17インチ用キャリパーとローターに戻すという
事例を何度も見てきました。
キャリパー、ローター径、パッド銘柄をうまく組み合わせれば、
適切な組み合わせを見つけることも不可能ではないとは思いますが、
コスト、パッド選択の自由度、信頼性などの点で、簡単なこと
ではないようです。
それで、結局17インチノーマル戻し・・・
無難なんですが、チューニング大好き、いじるの大好きな僕には
どうも納得がいきません(苦笑)
そこで自分なりに考えたのが・・・
フロントブレーキローターを17インチ純正と同じ厚みで
少しだけ大径の国産自動車メーカー純正品(社外の純正
同等品も含む)を流用し、運用コストをおさえる。
(ハブ穴加工は必要)
フロントキャリパーはピストンサイズが大きすぎると
マスターシリンダーフワフワ問題が発生するので、
海外キャリパーの流用はできるだけ避ける。
マスターシリンダー容量を考慮し、ピストンサイズが
ほどほどの国産自動車メーカーのスポーティーグレード
のキャリパーを流用する。
国産セダン用キャリパーは乗り心地優先のために、
ピストンの戻りなどに問題があるので流用は避ける。
リヤローターはあえて17インチ用(純正交換タイプ)で
我慢。
フロントよりも熱的には楽なはずなので、あえて径の拡大は
おこなわないこととする。
(どうしてもキツイ場合はパッド銘柄などで工夫)
17インチ用純正ブレーキで調整式プロポーショニングバルブで
フロント、リヤの油圧を同等にしても、前後同じパッドだと
若干フロントが強めに感じることを考慮すると、フロント
キャリパー、フロントローターの大型化はフロントをより
強めてしまい、バランスを崩すはずである。
この状況を是正するには、完全レース用の調整式ツインマスター
などが必要となるが、そこまで大掛かりなことはコスト面から
できるだけ避けたい。
そこで、純正マスターシリンダーから出たリヤキャリパーの
油圧を落とすプロポーショニングバルブをリヤだけでなく、
フロント側にも同様のものをセットする。
これで必要があればリヤの油圧よりもフロントの油圧のほうが
低いという状態を作り出せるようにする。
注意
バルブの調整を間違えると、おそろしくブレーキが効かなくなる
可能性がありますので、全くオススメできません。
僕は将来トライするかもしれませんが、クローズドコース向けの
特殊なセッティングだと考えております。
似たようなことにトライする場合は、施工、調整には充分にご注意を。
かなりヘンテコな装備ですが、これを実装すればサスペンションの
減衰力を調整するような要領で、ブレーキの効き具合の前後比、
全体的な効き具合などを調整可能となると考えています。
バランスが悪い、初期が強すぎるなどの理由でNGと考えられていた
ブレーキパッドも復活させることができるかもしれません。
トライの方法はこんな感じなんですが・・・
続きまして、コスト面のお話です。
現在、17インチ用のブレーキ一式を利用中だとします。
この状態でパッドとローターを全交換するための部品代は・・・
(工賃、オーバーホール費などは含みません)
フロント
レース用パッド 24840円(某E社、某P社など)
純正交換タイプローター 25920円から32400円(スリットなし)
フロント合計
50760円から57240円
(交換工賃が別途必要)
リヤ
レース用パッド 24840円(某E社、某P社など)
純正交換タイプローター 23760円から31320円(スリットなし)
リヤ合計
48600円から56160円
(交換工賃が別途必要)
こんな感じですから、純正ブレーキの消耗品交換の部品代で
フロント、リヤ共に5から6万円がかかることになります。
いっぽう、フロントキャリパーとローターを流用パーツで大きく
するのには、いくらぐらいかかるものなのでしょうか。
某国産自動車メーカー純正キャリパー中古は2万円程度です。
レース用パッド 24840円(某E社、某P社など)
FD17インチ用よりも大きな流用ローター(純正交換タイプの社外品)
17280円から28080円
(ただし取り付け時にハブ径の拡大加工が別途必要)
キャリパーオフセットステーは某社のものが・・・
21600円程度です。
そしてフロントキャリパーの油圧を下げるための
調整式プロポーションニングバルブが・・・
10584円
これらの合計が
94304円から105104円となります。
実際には、これに流用キャリパーのオーバーホール費、
ローター加工費、プロポーショニングバルブの取付加工費
などが別途かかりますが。
部品代だけの差額は5万円弱となります。
こんな感じですから、フロントのブレーキパッドとローターを
交換するタイミングで実施し、良い中古キャリパーが見つかれば、
通常のパッド、ローター交換コスト(工賃含む)に
自分でやれば5万円ぐらいの差額、ショップに依頼しても10万円
ぐらいのコストアップでフロントの熱容量アップと前後バランスの
是正はできるような気がします。
今現在、16インチ用ブレーキをご利用中の方の場合、最近は
純正部品の値段、純正中古キャリパーの値段もかなりあがって
きていますので、ひょっとするとマツダ純正で17インチ化する
よりも安上がりかもしれません。
ちなみにファッション性も考慮するとブレンボのF50キャリパー
で似たようなこともできそうですが・・・
(ローターは国産自動車メーカー流用)
この場合、新品キャリパーだと国産中古よりも10万以上アップし、
キャリパーのステー(ブラケット)も24840円ほどコストアップします。
さらにマスターシリンダーの容量不足を補う必要もでてくると、
社外品のマスターだと部品代が70200円ぐらい必要になりそうです。
つまり純正のパッド、ローター交換よりも
部品代だけでも25万程度アップとなってしまいます。
(工賃込みの差額は確実に30万以上になるかと)
これだけコストを投じて、やっぱりフワフワ、やっぱりバランス悪い
となると、メチャクチャ凹むことになりそうなので、根性無しの
僕には国産自動車メーカーパーツ流用作戦が無難な気がしています(笑)
将来、ブレーキ系の消耗品交換時には、上述の方法にトライしてみたいと
思います。
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