(仲間内メモ)国際級サーキットはおそろしいねぇ~
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ギヤ比にもよりますが、4速、5速で
かなり引っ張れて、180km/h当たり前
となる国際級サーキット。
非日常を味わえるので、なんとも
魅力的で、みなさん一度走って
みたいと憧れると思いますが、
現実はかなりきびしい、おそろしい
所でもあります。
僕がそう思う一番の理由は。
ミニサーキットと比べると
ブレーキのメンテナンスコストが
むちゃくちゃ跳ね上がるからです。
昔、ブレーキメーカーの方々と一緒に
岡山国際でFC純正、FD16インチ、
FD17インチのブレーキ温度テストを
したことがあるのですが。
FC純正とFD16インチはブレーキの
設計温度をはるかに超える温度が
記録されました。
普通にブレーキパッドが炭化したり、
ゴムのシール類が焼損するような、
超高温でした。
簡単に言うと1000度級です(苦笑)
新幹線とかに使うような特殊な
摩材しか耐えられない温度域に
突入しているということでした。
こんな状況ですから。
FD17インチだって楽ではありません。
本当に良いブレーキフリュード、
ブレーキパッドを選んで、運用の
工夫(連続周回せずに、マメにクー
リング)でなんとか耐えられる。
そんな感じなのでした。
ブレーキパッドは有名パッドメーカー
のレース専用品の中から選択。
ブレーキフリュードも長寿命の
街乗り用ではなくて、高くても
レース専用品で走行前後に確実に
交換&エア抜き。
大げさでなく、スコッと!!
ブレーキが踏み心地なくなるのを
確実に避けたいならば。
走行枠と走行枠の間にもエア抜き
したほうがいいです。
スコッ!!からのコースアウトは
無くても、ブレーキタッチは確実に
フワフワで頼りなくなります。
運が良くてもフワフワ、悪ければ
スコッ!!からのコースアウトです。
だから、みんな相当気を使って
整備していました。
それでもブレーキ系には大きな
負担がかかります。
ブレーキパッドもある程度減ったら、
早めに交換したほうがいいし。
(厚みが減ると熱がピストンに
ダメージを与えるから)
ブレーキローターなんて、本当に
頻繁に変えることになります。
なぜならば熱で歪んで、ジャダー
が出るようになるからです。
スーパーGTとかで使われている
メーカーの特殊ローターにすれば
長持ちするとか言う方もいましたが、
1枚10万円級です。
熱容量を上げれば耐えれるという
ことで、社外ブレーキキットに
チャレンジする方もいましたが、
それでも歪みの問題は簡単には
解決できません。
また公道走行を考慮すると、
リヤのサイドブレーキ機構を
残したまま、社外ブレーキへの
アップグレードは簡単では
ありません。
重量増覚悟でリヤにサイドブレーキ
専用の特殊キャリパーを追加するか?
FDを意識して作られた特殊な
社外品しかリヤの選択肢は
ありません。
そうなるとブレーキパッドも
より高価になったり、特注品が
必要になります。
また純正のマスターシリンダーでは
容量が不足したり。
プロポーショニングバルブの
バランスなども変化して、素人には
良いセッティングが見つけられず。
新たな苦労を背負うことになります。
おそらくですが。
本当に信頼できる。
ブレーキメーカーのキット。
サイドブレーキ問題は残ります。
(当然、100万単位のコスト)
そういった物を負圧によるアシスト
のない、レース専用ツインマスター
シリンダーで前後圧の見直しまで
しないと、容量アップして
前後バランスをバッチリにする
なんてことは難しいんだと思います。
公道走行におけるサイドブレーキや
車検の問題は二の次にして。
かなりお金と時間をかけて
取り組まないと、解決が難しい
のがブレーキのアップグレード
だと感じます。
僕の周りの先輩方やクルマ友達は、
容量アップした上で理想のバランスを
見つけだすことは、簡単なことでは
ないと考えまして。
1周か?2周で結果を出す。
タイムアタックというスタイル
なのであれば。
純正17インチキャリパーに
純正17インチローター。
あるいはブレーキメーカーの
信頼できるローター。
そういったものに。
レース専用パッドとフリュードの
組み合わせで。
ギリギリもつのであれば。
そのほうがトータルコストは低く
おさえられると考えるように
なる方が多数派になりました。
確かに1枚10万のローターとか
歪むことを考えると、そういう
結論になるのですが。
いくらそれほど高くはない、
純正リプレース品とはいえ、
みなさん普通にこうおっしゃいます。
あるお方は。。。
「純正ローターなんて安いからね
毎回交換していますよ。」
また、あるお方は。。。
「某ブレーキメーカーの2ピース
使ってるけど、2回までしかもたない
ですねぇ~。」
冗談抜きで、本当に毎回交換を回避
できたら、ラッキーなほうかも
しれません。
減速を最低限しかしない、かなりの
上級者でもこんな感じですから。
国際級の速度にまだまだ不慣れな
場合は、ブレーキ利用頻度もあがり
さらに熱的な条件はきびしくなります。
僕もローターは交換しまくりましたが、
熱的にきびしいなら風当ててみたら
いいのでは?
みたいにひらめきまして。
ダクト作ってローター内側に風
当てたんですが。
片面だけ冷えるのか?
余計に歪むようになりましたねぇ(苦笑)
もう笑ってしまうくらいローター
即死でした(爆笑)
それ以来、自然な走行風しか当てない
派になりました。
あと新品ローター、ブレーキパッドの
焼き入れも難しいんですよね。
コレをうまくやらないと、これまた
一回の走行でローター即変形でしたね。
公道で普通の走りの中で。
自然に焼き入れが個人的には
一番失敗がなかった気がします。
それでも不幸なローター歪み問題を
確実に回避する方法なんてなかったり
します。
ですので、国際級サーキットを
これから目指す方は。
ある頻度でローター歪みは出て
しまうこと前提に。
予備ローターの準備。
(日常的に利用して熱入れたものを
保管しておくと地味に便利です)
複数セットのローター利用で。
歪んだモノは研磨業者に削って
直してもらい再利用。
↑
研磨業者は歯が傷むので、
穴あきローターやスリット入り
ローターは嫌います。
断られる可能性が高いので、
僕はスリット入りなどは使いません。
ブレーキフリュード。
ブレーキパッドへのこだわり。
エアー抜き。
ブレーキメンテナンスの徹底。
そんな苦労が待っていることを
覚悟の上で、国際級サーキットを
目指すと、心の準備ができて、
きっといいと思います。
過去を振り返ると。。。
僕は幸いサーキットでのエンジン
ブローは経験していませんが。
なかなかのお値段するミッション
ブローの次に痛いと感じてたのが。
このブレーキメンテナンス問題
だった気がします。
コースアウトからの砂利遊びで、
バンパー修理とかも凹みましたが。
それよりもはるかにコスト負担
大きかったですねぇ~(苦笑)
そんなわけで。
国際級サーキットはおそろしいねぇ。
というわけなのでした。
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