リチウムイオンバッテリー考察2
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
12時間以上 |
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当初、レギュレーションの関係で軽量化の余地が無く、リチウムイオンバッテリーは考えてませんでしたが、RCライトパッケージがカタログモデルとなり軽量化の余地が出た為、バッテリー買い替えを検討します。
まずは、充電制御車とリチウムイオンバッテリーについて考察します。
■充電制御車の特徴
充電制御車は、極力、発電を行わず、燃費を稼ぐ制御を行っている。
(アクセルオン時は発電せず、アクセルオフ時に発電、エアコン、ライトなどの使用時は発電、電圧が閾値を下回ると発電など細かな条件がある)
また、アイドリングストップ機構による消費電力増大の対策として、『急速充電』を行う。
■充電制御車でリチウムイオンバッテリーを使う際の懸念点
①リチウムイオンバッテリーは、過充電、過放電に弱く、内部短絡により、加熱、発火のリスクがある。また、充電制御車特有の急速充電により、さらにそのリスクが高まる。
そして、リスク回避の為には、安定的な大容量な物を選択する必要があり、コスパも悪い。
②充電制御の仕様上、バッテリーの放電深度が深くなりやすく、バッテリーの寿命が短くなる。(リチウムイオンバッテリーはカラになる直前まで電圧が落ちず、中々充電モードに切り替わらない為、放電深度が深くなり、劣化が早い)
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■鉛バッテリーの候補
現状、充電制御車ではリチウムイオンバッテリーの使用実績、事例が少なくリスキーである為、『鉛バッテリーで軽量化するのもあり』です。
例えば、充電制御車対応のEN規格バッテリーだと、
・古河電池 LN1
純正19.3kgに対し11.9kg、7.4kgの軽量化
価格は1.3万円
・古河電池 LN0
純正19.3kgに対し9.5kg、9.8kgの軽量化
価格は1万円
容量的にはLN0でも全く問題ありませんが、その場合、アイストキャンセル必須。
ちなみに、ノーマルのヤリスはアイストの機構は無く、LN0が標準装備です。
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■リチウムイオンバッテリーの候補
出力的に余裕があるリチウムイオンバッテリーですが、『充電制御車で使用する場合、リスク回避の為、安定性の高い大容量な物が候補』になります。
・パワー7(65D23L)
純正19.3kgに対し6.3kg、13kgの軽量化
価格は4万円弱
・メガライフバッテリー(MV-72)
純正19.3kgに対し7.8kg、11.5kgの軽量化
価格は14.7万円!
パワー7は、品質面が?、EN規格(LNサイズ)のラインナップが存在せず、充電制御車にも非対応。
メガライフは、EN規格のラインナップもあり、品質、性能、保証面も良いですが、コスパが釣り合いません。
■検討結果
現状、充電制御車ではリチウムイオンバッテリーの使用実績、事例が少なくリスキーなので、ひとまず、RCライトパッケージで採用実績がある鉛バッテリーLN1(EN規格)へ変更します。
1万円ちょっとで低価格、7kg程軽量化できます。
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■交換前の事前作業
アイドリングストップを無効化します。
毎回乗車時にキャンセルボタンを押せば良いだけの話ですが、うっかり忘れるので強制的にキャンセルさせます。
他のクルマ同様、ボンネット開閉検知のコネクタを抜いておけばアイストがキャンセルされます。(※)
信号待ちで「アイドリングストップが行えませんでした。」的なメッセージがマルチインフォメーションディスプレイに出るので、気がついたタイミングでアイストキャンセルのボタンを押せばokです。
※一部の車種で、充電制御が機能しなくなる場合があります。
回生ブレーキ車などのエコカーは真似しないでください。
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■交換作業
古河電池 LN1に交換します。
端子、ステーのナット共10mm。
10mmソケット、10mmスパナで交換。
ステー、トレー、接続ケーブルなどは加工不要、そのままでOK。
バッテリー交換後は今どきの初期化作業が必要です。(ステアリングセンサ舵角中立点、0点補正、リアハッチ初期化が必要)
バッテリー交換後にパワステの重さが安定しないなど違和感がある場合、初期化作業を失敗している可能性が高いのでやり直してください。
※バッテリー液漏れについて
ガス抜きホースのジョイントを上に向けて取り付けてますが、これはバッテリー外に出た液を本体に戻す為です。
ただ、交換後のバッテリーだとジムカーナでターンしてもジョイントの穴までバッテリー液が上がってきませんでした。構造上、漏れづらいようです。
■交換後の正常性確認
当たり前ですが、特に異常なし。
容量は、2週間放置すると65%程度の残量、3週間くらいで47%でした。とりあえずLN1サイズ(45Ah)で十分です。
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■リチウムイオンバッテリー化(2024年〜)
GRヤリスでは、鉛バッテリーのLN1がコスパ、リスク回避の面でベストだと思っていますが、、興味本位でリチウムイオンバッテリーに変更しました。
容量は80Ah相当、自動カットオフ機能あり、ジャンプスターター対応、充電制御対応です。
流石、最新スペックです。鉛バッテリーと変わらない感覚で使用できます。
(販売してない商品なので詳しく書きませんが非常にハイスペックなバッテリーだと思います)
◽️経過観察
大容量の為、1.5ヶ月くらいなら放置しても問題なし。
加熱やシャットダウンなどの異常はなし。
走行時の充電頻度、放電深度も問題なし。BMS動作も問題なし。
エンジン停止時の電圧、SOH
・一般道、高速道路移動後13.3〜13.7v。
・1ヶ月間乗らずに放置して13.0〜13.1v。
・ジムカーナ走行直後13.7〜14.3v ※1
・走行後SOH 92.0%〜98.5% ※2
・4つの内部セル電圧差0.15v未満
※1.ログ上、高回転からの減速時に高圧充電されており、コース次第では少し過充電気味になる。ただ、充電上限電圧以下であり、バッテリー内部温度は外気温+5℃未満と低い為、多分、問題なし。
※2.駐車直前の充電状況によりバラツキあり。ボンネット開閉検知コネクタは外した状態。(アイストキャンセル、充電制御一部無効)
■リチウムイオンバッテリー考察1
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