さーて、日産ゴリ押し絶賛中の ノートe-POWER に試乗してきたよー!
ガソリンエンジンとモーターとバッテリーを積んだハイブリッドながら、
ガソリンエンジンを発電機にして 駆動は専らモーターを用いる、
いわゆる レンジエクステンダー(航続距離延長)型EV ですね!
航続距離には人一倍こだわっているので、注目してます。
ポルシェティーガーもこんな仕組みだっけ?ヤボールヘルコマンダール!
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モーター駆動&回生ブレーキをプラスに評価できるか。そこが、
ノートe-POWER をプラスに評価できるか。…の分かれ目でしょう。
ガソリンエンジン車と変わらない運転感覚のNORMALモードの他、
加速も減速(回生)も強いSモード、
加速が緩く 減速(回生)が強いECOモード…があります。
これらのモードをいつでも手軽に選択できるのは良いですね。
旦那がSモードで遊んで、女房はNORMALモードで…そんな家庭もありそうですね。
ただ、選択ボタンの形状・質感はチープだし、1つのボタンを
何度か押して一巡ではなく、一動作で3モードを切り替えられるスイッチが欲しいところです。
「走る」
加速は良いです。
加速の勢いはメテオ号とどっこいですが、メテオ号のような
2秒間マグロ状態が無いだけ上等でしょう。
「曲がる」
ハンドルがスコスコ軽すぎです。
D型ハンドル(←売りらしい)と言われてもね。曲がる感触がコレでは…。
かつて i-MiEVに試乗したとき、地面に吸い付き曲がる様に衝撃を受けました。
重さも、バランス・安定が良ければプラスになるのか!…と。
リーフは展示車でしかみたことないけど、リーフのコーナーリングもi-MiEVから類推できます。
ノートe-POWERは、純EVに比してバッテリー分が軽く 地面への吸い付きが甘いのか、低重心の良さが判らず中途半端な印象でした。
ひょっとすると、普通のコンパクトカーに比べたら、重心やコーナーリングが良かった…のかもしれませんが、
Sモードの癖のある減速や スコスコなハンドルに気を取られたのか、曲がるについて良い印象は有りませんでした。
「止まる」
NORMALモードなら本当に普通の感覚。
Sモード(ECOモード)は癖があって、相当な感覚の慣れが必要。
アクセル開度が、等速走行を基準として、踏力抜いたら結構な減速!…なので。
まあ、
ひとつの遊びかな、くらいに思うのだけど、
ワンペダルドライブとは果たしてメリットなのか――?
漫然と、今までの経験に基づく直感的な運転をしていたら、ヒヤリで済んだらいいけど事故にもなりかねないですね。
あえてモードを選択する者が 漫然とワンペダル踏み踏みしてはいけないのですが。
エンジンは、アクセルの開度ではなく、
バッテリーの状況を睨んで回ったり止まったりします。
エンジン音が聞こえるので、「今 エンジンが回っているかどうか」はハッキリ判ります。
試乗後に グレードが「メダリスト」(一番ええのん)であり、遮音性に優れていることをアピールされました。
ってことは、売れ筋のグレードは もっと音が入ってくるのね。(苦笑)
グレードと言えば、
最高の燃費を謳う 「S」グレード。
エアコン無しで話題のようです。
モータースポーツ前提でもない 一般人に一般の目的で販売する車なのに。
ガラスの曇りはどうやって取るの? 拭くの?
日本の梅雨を、夏を、冬を、舐めてるの?
快適性どころか安全性にかかわる「非人道グレード」だと 糾弾します。
車外のデザインについては、側面のへこみが 頬が削げているようで、昔から好きになれません。これは完全に私の主観、好みです。ごめんね。
車内の質感については、日本のコンパクトカーの標準的なところでしょうか。(メテオ号の質感の方が高いです)
特記すべきは、後席が異常に広いこと。
荷室は、思っていたより微妙に狭いです。
330L? 320Lのバレーノとほとんど変わらないです。
後席10cm分くらい、荷室に回そうよ!(笑)
車内・運転席で気になったのは、
テレスコピックステアリングの機能が無かったこと。
私が思うに、この機能の有無で、運転姿勢・能動的な運転に対する そのメーカーの志を測ることができます。
志と言えば、
スバルが 新型インプレッサのスポーツ・G4ともに、「1.6Lの装備抜きまくりグレード」を廃し、
ラグジュアリーを示すであろう「L」、「快適」を全車標準化しました。アイサイトの全車標準化とともに、志を感じました。
メテオごうをてにいれたときにはディスりまくってごめんよ、スバル。好きと期待の裏返しやったんよ。
モーターの高回転の連続的な駆動については、リーフの経験があるだろうから モーターが壊れましたなんてことは無いだろうけど、
例えば、
100km/hの等速走行時に電力供給するするために どれくらい発電機を回さなければならないのか? その時の音は? 燃費は?
「出たばかりなので判らないですねー」
↑日産のディーラーマンに7回くらい言われたセリフです。
文章まとめ中に ネットの
ウィキペディアの日産・ノート E12 の項目を覗いてみると、
“急加速や登坂時はバッテリーからの電力に加え、
エンジンで発電した電力も直接駆動モーターに供給して力強く走行し、
70 km/h以上での走行時にはエンジン回転数を5,500 rpm程度に保って発電量を増す。”
…真偽はわからないけど、こんな一文がありました。
ちょっ、私、エンジンを5,500rpmまで回したことが無いんですけど!(笑)
これが事実なら、
高速走行時、結構な騒音と燃費悪化に悩むでしょう。
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この車を一言でいえば、
大衆にモーター駆動を馴染ませるための車。
街乗りばかりで、平均速度が低く、後席によく人を乗せ、さほど広いトランクは要らない、
力強く滑らかな加速が欲しい、マイカーには高価でも何かしら一芸を求める(一般的なガソリンエンジン車では満足できない)…
そういう人向けの車だと思いました。
ノートe-POWERの売れ筋、「X」グレードは およそ196万円だとか。
ノート 1.2L NA の「X」グレードが およそ150万円なので、
e-POWERというシステムに46万円かかっているという単純計算。
個人的には、196万円を出すなら、
192万円のインプレッサスポーツ(「1.6i-L EyeSight」1.6L FF)かな。
192万円のアクセラスポーツ(「15S」1.5L FF)は、せっかくスバルに追いついた先進安全装備がすっぽ抜け。(泣)
私は 生涯をかけて、国産全メーカーの自動車を所有して乗り、市販されている全ての動力源を体験することが夢なので、
日産、よくぞ面白そうな車を出してくれたなー、という思いです。(くたばれ非人道グレード!)
みんなちがってみんないい。
十年後、中古のきみと付き合うかもね。