自閉症の僕が飛びはねる理由

著者は東田直樹氏。
自閉症を持った著者として有名。
自閉症の人がどんな気持ちかを著者自身の気持ちを交えてＱ＆Ａ方式で書かれている。
突然行動を起こすのは、興味があって気を取られたら他のものには一切目がいかなくなってしまうからだったり、パニックを起こしてしまった等必ずしもそうしたいわけではないのに思わぬ行動に出てしまうから、そして、自閉症患者自体がその行動に苦しんでいることなど、聞いてみないとわからなかったことばかり。
へぇ、そうなんだと納得すると、行動の意味が解ってくる。
最後に短編小説も掲載されている。
これを中学2年生が書いたのかと思うと、とても驚かされる。
彼は文才に秀でているけれど、絵を描くことや細かい作業等、一芸に優れている人がたくさんいる。
「自閉症」という言葉で括るのは、あくまでも突発的な行動や言動に周りが混乱しないための括りで、人々がそれを理解した上で、普通に生活できる世の中になるといいのに。