2008年01月31日
省燃費の運転技術とAT制御(続々・実走行燃費)
レガシィのATには、動作制御モードが4種類ある。省燃費と思われる順に並べると、
1) Info-ECOモード
2) 通常モード
3) Sportモード
4) マニュアルモード
という感じになるだろうか。4番目のマニュアルモードはATのシフトアップ・ダウンをマニュアルで行えるモードなので、運転者の技量によっては「最も省燃費の」運転ができる可能性もある。本当にそうなのか、各モードの動作特性を検証してみた。
1~2~3のモード間の違いは、主にシフトアップのタイミングである。1では、エンジンの回転数が概ね2000~2500rpmあたりに上がるとシフトアップをし、一旦上がったシフトからはなかなかダウンしない。4速には速度が45km/hを超えたあたりで入り、55km/h付近でロックアップが掛かる。私の運転中での最下限値としては50km/hでもロックアップが掛かり、そのときのエンジン回転数はほぼ計算通りの1300rpm付近である。この領域ではほとんどトルクがなく、この状態を保っての加速はかなり難しいが、確かに瞬間燃費計の値は驚くほど良い値(平坦路だと50km/hで12~16km/L)を示す。また、車のマニュアルによれば、このモードでのみ「Nコントロール」が機能し、完全停止時にDレンジのままでもギアがニュートラル状態に入ってエンジンのアイドリング負荷を軽減するようになっているとのことである。従ってやはり、中~高速域でも停止時でも、全モード中でこのモードがもっとも省燃費であると考えられる。
モード2では、エンジン回転数が概ね2500~3000rpmのあたりでシフトアップする。4速に入るのは45km/h超あたり、というのは1の場合とほとんど変わらないが、速度が60km/hを超えないとロックアップが働かないようである。
モード1になっていても、アクセルワークによっては勝手にモード2に切り替わるようになっていて、安定したら自動的に1に戻るのはかなり良く考えられたセッティングだと思う。さらには、1でも2でもパドルシフトによる割り込みがいつでも可能であり、モード1よりさらに早いタイミングでシフトアップ・ダウンをすることもできる。このような動作特性を総合すると、モード4のマニュアルを選択するのは省燃費運転にとっては良いことはほとんどなく、モード1で走行し、必要に応じてパドルで積極的にシフトアップしていく方が結果がよいと予想される。
モード3では、さらに高いエンジン回転数まで引っ張ってからシフトアップしていく動作になる。また、降坂・ブレーキング・アクセル急戻し制御という、自動的にシフトダウンしたりむやみにシフトアップしない制御が掛かるようになっており、山道を攻めるような走り方の時に車を制御しやすいようになっているが、街乗りや高速道路ではまず使う必要のないモードであろう。モード4はその延長上にあって、とにかくギアを自分の思うがままに制御したいときに使うモードである、と考えた方が良さそうだ。シフトのさせかたによってはモード2と同等レベルの制御は可能そうだが、モード1の方がさらに省燃費制御になっているので、モード4を使ってモード1を超える省燃費性は恐らく得られないだろう。
結局、もっとも省燃費な走り方ができるモードは表示通りInfo-ECOモードであり、モード2に切り替わらないようにアクセルワークに気をつけながら乗るというのが正解と考えられる。ただし、シフトアップのタイミングはこれでもまだ控えめな感じがする場合もあるので、右手のパドルをカチッとやってAT制御よりさらに積極的にシフトアップしていくことで、さらなる省燃費も可能かもしれない。特に、発進・停止が頻繁にある街乗りの方がその効果は高いだろう。このことはしばらく実践してみて、燃費に変化があるかどうかを検証してみたい。もしうまくいったら、ECUのAT制御プログラムを書き換えて・・・なんて、出来るのだろうか??
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Posted at
2008/01/31 22:24:40
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