210クラウン ロイヤルサルーン ハイブリッド2.5(2013年)をもう少し乗るつもりが、事情が重なって、35クラウンクロスオーバーG(2022年)へ乗り換え。
9年の差は大きく、システム出力、車体の安定性、燃費、静粛性など、あらゆる点が向上し、車体の揺れも小さくなりました。
運転支援が素晴らしく、アダプティブ オート クルーズ(AAC)とレーン トレーシング アシスト(LTA)によって、高速道路とバイパスを真っ直ぐ走るだけなら、運転操作は殆ど車任せにできます(ハンドルに手を添えないと警告が出ます)。
意外にも、市街地でもかなりの範囲が事実上の自動運転になります(ハンドルに手を添えないと警告が出ます)。
古い210クラウンと比べると、気になるところもあります。
ちょっと威圧感があって大きなクルマを大きく見せる旧来のクラウンが好みでしたが、未来的で不思議なボリューム感がある外観も良いかなと、思うようになりました。ただ、テール部は80系ハリアーより上品にして欲しかった。
内装は、すっきりしたデザインは良いものの、ソフトパッドや起毛仕上げの面積が大きく減る等、露骨なコストダウンが目につきます。旧来の高級感を感じなくなり、寂しいものです。
210クラウンの2.5Lハイブリッドは、エンジン音が上質で、同じ形式のエンジンを搭載する当時のカムリよりスポーティーで踏みたくなる音だったものの、35クラウンクロスオーバーはブオーという安っぽい音で、ちょっとショック。もっと気を使って欲しかった。
エンジン音とロードノイズ対策として、千葉県木更津市のフォーカルオーディオさんの「聴音施工」を実施し、バルクヘッドとホイールハウスの防音を行いました。なんとか満足できるレベルになりました。
全体としては、旧来のクラウンが持つ特別感や高級感を失ったものの、ぎりぎり日常利用できる車両サイズで、小回り性能も十分、車両感覚はつかみ易く、運転が楽で疲れないという美点は健在です。
しかし、旧来の「クラウン」を期待しての指名買いは難しくなりました。日産のエクストレイルが候補で、マツダも候補になるかと思います。
今は1年で2.5万キロ走るので、燃費の良いクラウンクロスオーバーGとなりましたが、素直に選択できない存在になってしまいました。
失敗できない40系アルファード・ベルファイヤや、コスト限界に挑戦するE210系カローラなどの隙の無さと比較すると、クラウンは稼ぎ頭でないので、開発担当やリソース割当の優先順位が下がったように感じます。開発期間2年の短さも無理があったかもしれません。