錆びたサブフレームの錆落としと塗装

　2022年の年末、スタビライザーリンクの修理をしているときに、サブフレームの錆を発見。

https://minkara.carview.co.jp/userid/367981/car/3005608/7175959/note.aspx
　
　今回はその修理に挑みます。X350はエンジン・シャーシ・ボディ全てがアルミで錆びにくい車ですが、サブフレームは鉄のようです。しかも融雪剤が使われる地域でもないのに、こんな簡単に高級車の塗装が傷んで錆がくるとは嘆かわしい。ジャガーの少なくともサブフレームの塗装は国産車の水準に達していない。

　新規導入のトラック用スロープがここでも活躍、簡単に車高があがります。

　まずは錆を落とします。やすり・スチールウール等揃えたけれど、結局役に立ったのは100円ショップで買ってきた汚れ落としで、これを使ってサブフレームを擦ります。柔軟な形なので狭いところも広い表面もこれで擦り続けます。

　最初は錆の浮き出た端のほうを中心に擦っていたが、結局塗装の時に端だけをスプレーすることが無理なので、その他の部分にもスプレーする前提でサブフレーム全体を擦る。特に錆の酷い端のほうは、擦ると錆と一緒に塗料がぼろぼろとこぼれ落ちてきた。それにしても狭い場所なので全てを擦ることは無理。出来る範囲で頑張ります。
　続いて洗います。水で濡らした布で全体を拭き取り、水で洗い、次の日まで乾かします。

これで1日目終了。

2日目

　乾いたところで、雑紙とゴミ袋を切ったものでサブフレーム以外を養生していく。これも狭い場所に複雑な形で全てを養生は無理です。

　ようやく塗装に入ります。錆対策の下塗り塗装をもらったのでこちらをまず塗ります。

Sikkens Washprimer

　ネットで調べると、錆を落として塗装すると防錆効果がある特殊な塗装だそうです。

　よく振ってスプレーすると、意外や黄色い塗装。これで大丈夫なのかと思いきや、すぐに色が無くなる。そのままあちこち塗装しまくっていく。
　しかし狭い場所なのでどうしてもスプレーが届かない部分があったり、綺麗に濡れないところも出てくる。
　そして塗料がなくなってくると、再びこの黄色い塗料が大量に吹き付けられるようになった。この時に気がついたのだが、最初は振ったから黄色の成分が攪拌されて出てきてたのだが、そのままスプレーしていると黄色い成分が沈殿して出てきてなかった。しかしスプレーを続けているうちに沈殿した成分が再び出てくるようになったということだろう。
　だから黄色い有効成分が塗装されていない部分がかなりある。また最後のほうでは大量の黄色い成分が吹き付けられ、それが大量すぎるがゆえに乾いてひび割れするほどに固まっている。最初に振るだけではなく、本来ならば一度吹き付ける度に振らなければならないらしい。今更遅いけど。
　
　さらにこの塗料、体に有害らしく、手についた部分が炎症を起こしました。

　最後に安物の艶消し黒のスプレーを吹きまくって2日目終了です。

　さらに次の日にもう一度塗り残し部分を探してスプレーして完了。
　3日目は油断して保護メガネをつけなかったので、自分の眼鏡のレンズに黒い塗料がついて、これを落とそうとするとレンズが傷つきまくり。さらに撮影していた買い換えたばかりの携帯電話にもペンキがついた。

　この作業は本来は全部分解してサブフレームを取り外して錆落としして塗らないと、絶対に塗り残しがあるし綺麗には濡れません。でもなかなかそんなことはやってられないし、とりあえずこの状況で出来るだけのことはしました。

　難易度は1だけども、面倒だし質の高い仕事ではありません。

　古の賢人にX350のサブフレームの錆にどう対処しているのか聞きまわりました。しかし国内には見つからず、いつものジャガーフォーラムに少し情報がありました。

What to look out for in an X350 - you need to know!

Rust on the other hand can be an issue for cars in cold/snowy climates where ther roads are salted. The front & rear subframes of the X350 are steel and will rust over time when exposed to salted roads. Also anything made of steel under the car will be affected (bolts, nuts, suspension parts, etc.) It's worth getting under the car & having a look at the steel parts if you are in the UK, northern Europe, northern states of North America or Canada i.e. where the roads are salted in winter.

鉄の部分は錆びるから車の下部を確認しとけよ、と書いてあります。X350型大猫の飼い主の皆様、油断せず気を付けましょう。

https://www.jaguarforums.com/forum/xj-xj6-xj8-xjr-x350-x358-28/what-look-out-x350-you-need-know-112913/

suffrage rusting

https://www.jaguarforums.com/forum/xj-xj6-xj8-xjr-x350-x358-28/suffrage-rusting-184951/

こちらはX300、X308の錆を見極める動画
https://www.youtube.com/watch?v=N5tud8l2U_Y

またジャガーではないけれど、錆と格闘する賢人のページがありました。

https://ameblo.jp/inotake333/entry-12618122474.html

　そして修理するたびに見つかる新たなやばい部分の発見として、デフにうっすらとオイルがついているような(写真は洗った後)。少しにじんでいるのかな、嫌だな、デフの取り外しなんていくらかかるのかな、見なかったことにしてしばらく忘れることにしよう。